Mk 44 ブッシュマスター II
Mk 44 ブッシュマスター II(Mk 44 Bushmaster II)は、かつてハネウェルの軍需部門であったアライアント・テックシステムズが製造している30mm チェーンガン。
Mk 44 ブッシュマスター II | |
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種類 | 機関砲 |
原開発国 | アメリカ合衆国 |
運用史 | |
配備期間 | 1972年–現在 |
配備先 | 中華民国陸軍・ベルギー陸軍・チェコ陸軍・フィンランド陸軍・アイルランド陸軍・ニュージーランド陸軍/海軍・ノルウェー陸軍・ポーランド陸軍・ポルトガル陸軍・シンガポール陸軍・スイス軍・イギリス海軍・アメリカ海軍/海兵隊・海上保安庁 |
開発史 | |
製造業者 |
アライアント・テックシステムズ (現・ノースロップ・グラマン・イノベーション・システムズ) |
諸元 | |
重量 | 160kg(344lb) |
全長 | 3,405mm(134.05インチ) |
銃身長 | 2,410mm(94.88インチ) |
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口径 | 30x173mm |
作動方式 | チェーンガン方式 |
発射速度 | 100or200発/分 |
初速 | AP弾 HEI-T弾使用時 1,080m/s(3,500ft/s) |
有効射程 |
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M242 ブッシュマスター 25mm機関砲の派生型。構成部品の約70%はM242と共通とした上で口径サイズの20%増しにより50%の火力強化を果たした。砲身には、耐用期間を延長するためクロムメッキを施している。
採用
アメリカ
アメリカ空軍は、この砲を2007年にAC-130U ガンシップ搭載のGAU-12 25mmとボフォース 40mmの代替として検討し、改良型のAC-130Jとして実現した。2012年より新型のMk 44をGAU-23/Aと分類して、AC-130WやAC-130Jに搭載している[1]。
アメリカ海兵隊のEFV両用遠征戦闘車はこの砲の搭載を予定していたが開発中止となった。
アメリカ海軍では、サン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦のような若干数の艦艇に自衛用のために搭載している。 米海軍向けは、Mk 46 Mod 1 ウェポン・ステーションと呼ばれる砲塔システムに収められる。EFV両用遠征戦闘車の砲塔Mk 46 Mod 0が装甲化されているのに対し、Mk 46 Mod 1の砲塔は装甲化されておらず、素早く発射用意への状態に移れる。合わせてペリスコープやハッチを省略した替わりに低光量テレビを追加し、洋上の標的捕捉能力を高めている。
XM813
Mk 44を元にして、M1126 ストライカー装甲車やM2ブラッドレー歩兵戦闘車のアップグレードやGCV歩兵戦闘車の主武装として、XM813 ブッシュマスターの開発が進められている。砲身が1インチ延長され、統合型砲架により第一斉射の命中率を最大10%向上するとともに、命中精度を高め将来の高温発射薬にも対応できるデュアルリコイルシステムを備えるなどの改良が施されている。さらに、リンクレス給弾システムの導入も可能である。また、遮蔽物に隠れた敵を攻撃できるMk 310 プログラマブル・エアバースト弾も使用できる。加えて、5個のパーツを交換するだけで口径を40mmに拡大できる。安全性の向上や砲架の統合は主にアメリカ陸軍研究・開発・技術コマンドが担当している。
2013年11月の時点で、アバディーン性能試験場での試験においてXM813は3ヶ月以上・平均故障間隔4万発の長期信頼性が確認されている。長期的にはブッシュマスターIII 35 mm 機関砲とともに装架することが検討されている[3][4]。
2014年9月10日にはARDECのディジタル多目的試験複合施設でXM813のデモンストレーションが行われた。XM813は、M2歩兵戦闘車に装架され、最大1,500メートル先の標的に向けて発砲された。火器管制システムの改良により、長射程でも少ない斉射数で有効弾が得られ、時には従来10斉射必要だったところが2、3斉射で済むこともあった。XM813 30mm機関砲は、M242 ブッシュマスター 25mm機関砲を代替するものと考えられており、M2歩兵戦闘車以外の車両にも搭載される可能性がある。ただし、リンクレス給弾と曳火攻撃能力についてはデモンストレーションが行われなかった。曳火攻撃は、掩体に潜む敵と遭遇した際に極めて有効な手段である[5]。
出典
- “ATK's GAU-23 30mm Automatic Cannon Receives Type Classification for Use on U.S. Air Force AC-130W Gunships”. PR NewsWire. 2012年7月9日閲覧。
- “Scott, Richard, ASCG enhances Type 23 close-in defence” (英語). Jane's Defence News. 2009年11月9日閲覧。
- http://www.dtic.mil/ndia/2012armaments/Wednesday14027hart.pdf
- Bigger, badder Bushmaster cannon in the works - Armytimes.com, 8 November 2013
- 30-mm weapon system on display - Army.mil, 16 September 2014
参考文献
- “United States 30 mm (1.2") Bushmaster II, Mark 46 Mod 1 40 mm (1.57") Bushmaster II” (英語). NavWeaps. 2009年11月9日閲覧。
- “Mk 44 Bushmaster II 30/40mm Automatic Cannon / Mk 46 Weapon Station” (英語). GlobalSecurity.org. 2009年11月9日閲覧。