リドル症候群
リドル症候群(りどるしょうこうぐん、英: Liddle's syndrome)は、遠位尿細管上皮細胞管腔側にあるアミロライド感受性ナトリウムチャネル(epithelial sodium channel; ENaC)の遺伝子変異により発現抑制不全を起こす症候群で、希少疾患の一つ。
病態
アミロライド感受性ナトリウムチャネルの抑制不全によって遠位尿細管で原尿からナトリウムを再吸収してしまうため、上皮細胞内ナトリウム濃度が上昇する。その際に電気的勾配によってカリウムと水素イオンが上皮細胞内から尿細管腔へ出てしまう。上皮細胞は仕方が無く、細胞内ナトリウムを血中へ汲み出し、血中カリウムと血中水素イオンを取り込む。従って高ナトリウム血症、低カリウム血症、代謝性アルカローシスになり、高血圧になる。高血圧によってレニン-アンジオテンシン系は抑制されて、血中鉱質コルチコイド濃度も低下する。
分類
症状
原発性アルドステロン症と同様の症状を呈する。即ち、高血圧、低カリウム血症、代謝性アルカローシスを示す。高血圧は食塩感受性であることがマウスの実験で示唆されている。
歴史
- 発見
- 1963年にヴァンダービルト大学のグラント・リドル博士(Grant W. Liddle)によって報告された。
- 病態の理解の歴史的変遷
- 1963年に、原発性アルドステロン症と同様の症状を呈するがアルドステロンは低下している疾患として報告された。
- 原因
- 1994年に原因が確定した。
各国において
日本
- 治療
- 日本ではアミロライドは市販されていないので、トリアムテレンを用いる。
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