COSMOS-keyboards trio-
コスモス・キーボードトリオ(COSMOS-keyboards trio-)は、1980年代に財団法人ヤマハ音楽振興会が作った楽曲集団の中から結成された、キーボード演奏3人組フュージョンバンドである。シンセサイザーバンドと称されることもあるが、当時のレコードジャケットの解説を見たかぎりでは、キーボードトリオが正しい。
概要
レコードデビューは1981年の東宝映画『漂流』サウンドトラック。最初期は、ヤマハ・ネム音楽院に所属する約20人がソロやグループで音楽活動を展開する、というものだった。
メンバー以外の参加ミュージシャンには、トランペット:新田一郎、ギター:松原正樹、芳野藤丸などがいる。
『BOURBON SUITE』発売時には、LP/CD製作元ポニーキャニオンによるオリジナル「スタジアムジャンパー」キャンペーンが展開された。
このバンドの企画連動には、当時のラジオ番組『コッキーポップ』(ニッポン放送)も協力している。ニッポン放送の番組で、ヤマハ提供の若手音楽家を全国から育てる「ぽっぷん王国・ティーンズミュージックフェスティバル」などの番組や、『谷山浩子のオールナイトニッポン』での使用例があるのはこのためである。また、このバンドが出したアルバム全てに、当時ヤマハの社長であった川上源一がエクゼクティブプロデューサーとして参加している。
特徴
一部歌詞を想像させる曲目を除き、基本的に「歌のないインストゥルメンタル」として、1980年代前半から1990年代後半にかけて、放送局のラジオ・テレビ番組テーマ曲や背景音楽として、ほぼ採用されている。主な代表曲には、「亜麻色のスーベニール」、「CAN CAN CAN!」、「Kissin' in the Rainbow」、「SKIP STEP SNAP!」、「Jumpin' for joy」、「舞ミューズ」、「夢気球」等があげられる。
この3人がメジャーになったのは、よみうりテレビの『おもしろサンデー』のテーマ曲「Spiral Dream」である。 この曲が収められているアルバム『MUSITOPIA』には、『おもしろサンデー』の当時の司会者で落語家の桂文珍が、ジャケットライナーを記述している。なお、この「Spiral Dream」はシングル盤があり、アルバム盤と間奏が異なっているのも特徴である。
すべてを網羅していないが、他の番組の使用例を以下にあげる。
- 毎日放送:『いい朝8時』 - 「幸せな朝」
- 朝日放送:『もうすぐ夜明けABC』 - 初期テーマ曲「Kissin' in the Rainbow」
- 静岡放送:『殿キンのお早うございます』(殿さまキングス司会) - 「SKIP STEP SNAP!」
- NHK教育テレビジョン: 学校放送『理科教室小学校3年生』 - テーマ曲 - 1984年頃使用
- エフエム沖縄:『ハッピーアイランド』 - テーマ曲 「愛ランド・ダンス」
番組オリジナル(テレビ大阪『ザ・フィッシング』初期テーマ曲)や、CMも含めると採用は多数に上る。
シングル
- 漂流(1981年)
- CAN CAN CAN!(1982年)
- アルバム『CAN CAN CAN!』プロモーション用に製作されたシングル4枚組。非売品
- Spiral Dream(1983年)
- ふだんがキラキラ(1985年)
アルバム
- CAN CAN CAN! -Epicarean Music-
- BOURBON SUITE 音楽をすって 大人になった
- MUSITOPIA -ミューズ達の楽園-
- 夢想都市 宇宙日記に綴られた夢想都市が 青い水平線の彼方から浮上する
- session V
- COSMOS THE BEST (アルバムCAN CAN CAN!から夢想都市までの選曲)
脚注
- 1983年6月発売のシングル「Spiral Dream」ライナーノーツより
- 『未来シャッター』2年のロングラン上映、“心のシャッター”を開いた理由日刊工業新聞2017年07月20日「ニュースイッチ」
- デジタル化については、株式会社ミュージックグリッドが提供する復刻サービスMEG-CDにて2011年05月18日次のタイトルが発売された。媒体はCD-R。詳しくは、外部リンクの株式会社ミュージックグリッドのHPを参照されたい。一例として、東京銀座の山野楽器本店、静岡県浜松市のイケヤなどで取り扱う。
シングル「Spiral Dream」
アルバム「CAN CAN CAN!」「BOURBON SUITE」「MUSITOPIA」「夢想都市」
外部リンク
- キーボードトリオCOSMOS 詳細サイト
- MEG-CD COSMOS - ウェイバックマシン(2011年5月28日アーカイブ分)
- AOIHOSHI