730型CIWS
設計
外観は、オランダが開発したゴールキーパーに酷似しているが、開発に当たっては同じくGE社製7砲身30mm ガトリング砲であるGAU-8/A アヴェンジャーを用い、かつ捜索レーダーを有しないフランスのSAGEM社のサモス(SAMOS)とトムソンCSF社のサタン(SATAN)も参考にされた。
レーダー
TR47C レーダーは、EFR-1/LR66 レーダー(NATOコードネーム:ライスランプ(Rice Lamp)の派生型であり、最大8kmの探知距離を有する。西側のCIWS同様、情報はCIWS内で処理され、レーダーおよび火器管制装置が別に配置されているロシアのCIWSより反応時間が速いとされる。
EFR-1/LR66は追尾用にのみ用いられ、捜索に際しては搭載艦固有のレーダーより情報を得る方式を採用している。
光学照準器
試作型は、SAGEM社製VOLCAN光学照準器を搭載していたが、量産型は国産のOFC-3光学照準器を搭載する。OFC-3光学照準器は、レーザー測距/照準器および可視光カメラ、赤外線カメラから構成されている。レーザー照準器は、レーザー誘導のSAM管制に用いることもでき、可視光カメラは夜間暗視用カメラに取り替えることができる。
運用
従来のAK-630や76A式37mm連装機関砲に代わって、2000年代後半以降に建造された中国人民解放軍海軍の軍艦に搭載されている。ただし、AK-630 30mm CIWSに比べて大型(重量:6,372kg)かつ複雑なシステムの上、1基あたりの価格は4,000-5,000万元と、AK-630 2基分(2,500万元)よりも高価なため、搭載艦は駆逐艦に限られている。
派生型
- 730B型CIWS
- レーダーおよび光学照準器を分離し、それぞれ1基のレーダーおよび光学照準器で2基の砲座を管制する、パキスタン海軍のズルフィカル級フリゲートが搭載している。
- 1130型CIWS
- 空母「遼寧」に搭載された新型CIWS。外観は730型と類似するが、全体的に大型化している。
- 11砲身の30mm ガトリング砲を有し、発射速度は約10,000発/分、有効射程は約2.5-3.5km[1]。1,280発の弾倉を2つ携行できると報じられている[2]。
- 空母「福建」に搭載された1130型CIWSでは光学装置と火器管制装置が新型になっている。
- 陸盾2000(LD-2000)
脚注
注釈
出典
- 武田純一「どう再生された空母「ワリヤーグ」 中国誌が伝える改造の技術的内幕」 『世界の艦船』第750集(2011年11月号) 海人社
- 中国の最新式11銃身超音速ミサイルキラー - ギズモード(2015年1月24日)
関連項目
外部リンク
- 艦載機関砲/CIWS(中国) - 日本周辺国の軍事兵器
- Type 730 Close-In Weapon System
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