鯉のぼり (弘田龍太郎)
歌詞
- 甍(いらか)の波と雲の波、
重なる波の中空(なかぞら)を、
橘(たちばな)かおる朝風に、
高く泳ぐや、鯉のぼり。 - 開ける広き其の口に、
舟をも呑(の)まん様(さま)見えて、
ゆたかに振(ふる)う尾鰭(おひれ)には、
物に動ぜぬ姿あり。 - 百瀬(ももせ)の滝を登りなば、
忽(たちま)ち竜になりぬべき、
わが身に似よや男子(おのこご)と、
空に躍るや鯉のぼり。
概要
こいのぼりの雄大さをたたえ、男児がこいのぼりのように雄大に成長するようにという願望を歌っている。甍とは瓦のことであり、「竜になりぬべき」というのは鯉が滝を登って竜門をくぐると竜になるという伝説から来ている。
1913年(大正2年)に刊行された『尋常小学唱歌 第五学年用』が初出である。
全編七五調の文語体であるため、最近は口語体の「♪屋根より高い…」で始まる『こいのぼり』のほうがよく歌われ、この歌はあまり歌われなくなっている。
関連項目
外部リンク
- “「鯉のぼり」”. ごんべ007の雑学村. 2021年5月5日閲覧。 - 作曲者についての言及がある
参考文献
- 教育芸術社発行 小学生の音楽5
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