高林寺 (奈良市)
高林寺(こうりんじ)は、奈良県奈良市井上町にある、融通念仏宗の寺院(尼寺)である[1]。檀家を持たないが、多くの信徒の信仰を集める[2]。
高林寺 | |
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所在地 | 奈良県奈良市井上町32 |
位置 | 北緯34度40分29.12秒 東経135度49分48.66秒 |
山号 | 豊成山高坊 |
宗派 | 融通念仏宗 |
本尊 |
豊成卿 中将姫 |
中興年 | 文化年間 |
中興 | 寿保尼 |
法人番号 | 8150005000130 |
歴史
当寺の元は、宝亀年中に藤原魚名の娘が中将姫に仕え尼となり、現高御門町の居室を尼寺となし、中将姫の父・豊成の廟塔を守ってきたものである[3][1]。
が、治承4年(1180年)に平重衡の南都焼討によって焼失し、永く再興されなかった。東大寺三昧堂旧本尊の千手観音像は、昔高林寺本尊であったという[3][2]。
天文3年(1534年)に、現在の地に尼室を移し、寺を再興した[2]。この地はもとより、豊成卿の屋敷跡であったとも言われ[2]、豊成卿の廟塔があったという[1]。その際、浄土真言兼学より、融通念仏宗に改宗した[3][2]。
奈良茶人で連歌師の北端宗陳も、この寺の北端に住んでいた[3][2]。
文化年間に寿保尼を迎えて、寺運栄え発展していったと言われる[3][2]。寺では寿保尼を中興初代とし、7代寿明尼は本堂・門など寺観の整備に尽力した。現在は中興9代目となる[2]。
伽藍など
本堂
内陣中央須弥壇に2つの厨子があり、右に豊成卿、左に中将姫の坐像をまつる[2]。脇壇には阿弥陀如来立像・十一面観音立像・銅造の誕生釈迦仏・薬師如来坐像が安置される[2]。左方脇壇には地蔵菩薩立像・弘法大師坐像・明治天皇尊牌などを安置している[2]。
寺宝
豊成公・中将姫父子対面の図
二上山に来迎する阿弥陀三尊・諸菩薩を背景に、父子対面が描かれる[2]。
関連項目
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