道の駅遠山郷
道の駅遠山郷(みちのえき とおやまごう)は、長野県飯田市にある国道152号の道の駅である。
遠山郷 | |
---|---|
所在地 |
〒399-1311 長野県飯田市 南信濃和田456 |
座標 | 北緯35度19分17秒 東経137度55分51秒 |
登録路線 | 国道152号 |
登録回 | 第21回 (20036) |
登録日 | 2005年8月10日 |
開駅日 | 2005年9月17日 |
営業時間 | 10:00 - 21:00 |
外部リンク | |
■テンプレート ■プロジェクト道の駅 |
2005年(平成17年)9月17日に旧・南信濃村が運営していた施設を整備し、道の駅に登録したものである。
温泉汲み上げポンプの落下事故等に2021年12月より休業し、再開の目途は立っていない。
概要
要となる入浴施設「かぐらの湯」は2000年(平成12年)3月にオープンした源泉掛け流しの日帰り温泉施設で、遠山産(旧南信濃村産)のヒノキとスギを使った純木造の建物。正面には霜月祭りのかぐら舞台を模した銅像が出迎えてくれる。
泉質はアルカリ性等張性高温泉で、源泉温度43.1度、使用温度40.5度、pH8.51。全国的にも珍しく、同じ飯田市内や伊那谷地域でも他に類を見ない天然泉である。飲用も可能で、硫黄臭と強い塩味のある独特の湯は消化器系の疾患や糖尿病などに効くとされている。
そのほか入浴施設内には休憩所、食事処、売店を兼ね備え、霜月まつりの写真や〝面(おもて)〟とよばれる祭り舞台でかぶるお面などを展示している。
春から秋は10:00 - 21:00、冬場は11:00 - 21:00までの営業で、木曜定休日。
入浴料は大人600円、小人400円ながらも、露天にサウナ、寝湯など設備の充実した大型浴場である。男湯と女湯で浴室に若干の違いがあり、週1回水曜日のみ入れ替えを行っている。
また、道の駅施設内には親水公園のほか地場特産物販売所「くまぶし」、地元の山肉加工販売会社が経営する山肉料理専門店「元家」、地域観光情報案内所「アンバマイ館」が併設されている。
年間の来客数はおよそ10万人[1]で、そのほとんどを愛知県、静岡県の三遠地域が占めている。
2011年11月、かぐらの湯を運営する飯田市南信濃振興公社は温泉水を用いたトラフグの養殖を開始した。これは2008年から温泉トラフグの養殖を成功させている栃木県那珂川町の企業・夢創造と提携し、その指導を仰いで過疎地域の産業振興に生かそうという試みであり、那珂川町の温泉水同様の塩化物泉である遠山郷の温泉水はトラフグの養殖に適しており、かつ温泉の塩分濃度が海水より低い0.73%はトラフグの生育にストレスを与えず、毒を生成しないという利点を持つ。2012年からは不定期に試食会も行われ、2014年からは毎月1回試食会が開催されている。この試食会は多くの意見を養殖に生かすためであり、予約を行えば一般人でも出席可能となっている[2][3][4]。
2020年1月末、メンテナンスのため1か月の休業を行ったが、源泉ポンプの取り換え工事中にポンプが地下深度の源泉内に落下する事故が発生した。 この事故により営業再開ができなくなり長期休業を余儀なくされた[5]。さらに赤字続きの経営難を理由に振興公社が経営から撤退。4月から飯田市直営となった。
7月、市は井戸水をくみ上げ沸かし湯とする方法で入浴施設のみ(内湯部分のみ)営業を再開[6]。 食堂・売店の営業再開や源泉取水の復旧については全くめどが立っておらず、源泉の供給停止により温泉トラフグの養殖計画も頓挫した。温泉水が供給できず、露天風呂の閉鎖やかけ流しでないことなどから、経営再開後の入浴料は大人400円、小学生200円に値下げした[7]。
2021年12月、温泉水の供給停止による営業制限や新型コロナウイルスによる集客の低迷などから、市は継続した経営は困難と判断し再開未定のまま営業を全面休止した[8][9]。
主な施設
- 駐車場
- 普通車:104台
- 大型車:10台
- 身障者用 : 3台
- トイレ
- 男:大 4器(1器)、小 9器(3器)
- 女:9器(3器)
- 身障者用:2器(1器)
- ※()内は24時間使用可能
- 親水公園
- 公衆電話
- 観光案内所「アンバマイ館」
- 温泉施設「かぐらの湯」(10:00 - 21:00、冬期のみ 11:00 - 21:00)
- レストラン
- 「食事処 味湯〜楽(あじゆ〜らく)」(温泉施設内)(11:00 - 20:30) 18:00~22:00
- 「食楽工房 元家(げんや)」(食事処:11:30 - 14:00(土日祝日は11:00から)、居酒屋:18:00 - 22:00)[10]
- 特産物販売所「くまぶし」(9:30 - 17:00)
併設の施設
- ペンション かぐら山荘
- カフェ花野
休館日
- 毎週木曜日(かぐらの湯、味湯〜楽、くまぶし)
- 毎週火曜日(元家)
- 観光案内所「アンバマイ館」のみ年中無休
アクセス
周辺
- 遠山郷土館
脚注
- 長野県公共事業評価監視委員会による調査
- 『温泉水でフグ養殖!?』 2011年11月12日(遠山郷観光協会)
- 『温泉育ちフグ すくすく成長』 2012年3月19日(信濃毎日新聞)
- 『温泉で試験養殖のフグ 飯田・南信濃で毎月29日に試食会』 2014年2月18日(信濃毎日新聞(信越観光ナビ))
- 温泉復活へ地域一丸 2020年6月24日(南信州新聞)
- かぐらの湯、値下げへ 飯田市7月再開、温泉提供できず 2020年6月16日(信濃毎日新聞)
- 遠山郷観光協会 公式ページ
- 「かぐらの湯」当面休館へ 飯田・南信濃の市営温泉施設 2021年9月9日(信濃毎日新聞)
- 遠山郷観光協会 公式サイト「遠山郷 かぐらの湯(当分の間休止します)」
- 2008年(平成20年)2月に茶処を食事処「お茶の子菜々」として改装したが、赤字経営などから翌2009年(平成21年)10月に地元の山肉加工販売会社・星野屋によって食事処兼居酒屋としてリニューアルオープンした(星野屋 グループ案内)。
- バス停留所名は「かぐらの湯」である。