車輪配置 2-6-2
概要
2-6-2という車軸配置は、火格子面積を広くすることができるので熱量の低い石炭でも高速運転に不可欠な蒸気発生量を増やす事ができた。
その一方でこの車軸配置には走行中に左右動が起きやすい欠点を持っており、多くの車両でこの傾向があった。そのため、海外では対策として満鉄プレニのように第3動輪で駆動するものも存在した。なお、中国版の満鉄プレニ記事では左右動に触れておらずカーブ通過性能を向上させるためホイールベースを短くしたと説明されている。 実際にC58も台枠中央に動輪が集中していたことも相まって紀勢本線などの高速運転で振動が起きやすい欠点を持っていた。ただし、当時の紀勢本線の表定速度は線路状態の悪い丙線の中でも低い32.4㎞/hであり[1]保線や整備が振動の原因だった可能性もある[2]。 なお、英語版車輪配置 2-6-2には走行時の不安定性が書かれているが、2-6-2車輪を多数採用したドイツやロシアではそのような記述がない。
前後に従輪を有することから、前進でも後進でも使用されるタンク式機関車で主に採用され、テンダー式機関車での採用例は多くない。日本では、客貨両用の中型機C58形で採用されたのみである。
各国の車輪配置 2-6-2の機関車
脚注
- JREA1959-9.p577
- 栄光の日本の蒸気機関車
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