西山登志雄
人物
1929年8月3日、東京都生まれ。終戦間もない1946年(昭和21年)、上野動物園に入園。カバの飼育係として働き、カバの口を大きく開けさせる特技などで上野動物園の来場者(主に子供)から"カバのおじさん"と呼ばれた。また、昭和40年代に東京12チャンネルで放送された『動物の国』の三代目動物おじさんとしても知られる。飼育係は約20年務めた。週刊少年ジャンプに連載された漫画「ぼくの動物園日記」(作・飯森広一)や、フジテレビの単発スペシャルアニメ「カバ園長の動物園日記」のモデルにもなった。
1981年(昭和56年)、東武動物公園の初代園長に就任。2000年(平成12年)に園長職を退き名誉園長に就任したが、2005年(平成17年)3月体調不良を理由に名誉園長を退任。以後自宅で療養が続いていた。
エピソード
- 夜のヒットスタジオの司会で有名な芳村真理とは、実家が隣同士で幼馴染だった。芳村の話によると、西山は幼いころから動物が好きだったという。
- 上野動物園に就職以前の話。友人に「50センチメートル位のネズミがいる」と聞かされ、半信半疑ながら捕獲してみたらヌートリアであった。これは毛皮を取るために南米から移入し、野生化したものだった。西山が捕獲したヌートリアは、日本に帰化が確認された最初の発見であり、西山の名前が発見者として記載されている書籍もある。
- 東武動物公園のふれあいコーナーは、西山の考案で開園時にふれあいのテーマのもとに設置されたもので、後にほかの動物園に影響を与えた。
- 夫人とはお見合いで結婚したが結婚前に条件として西山は1つだけ出したという。それは動物が好きであるという事だった。夫人は動物=犬・猫という考えしかなかったため了解したが、新婚当初から自宅でバク・カンガルー・チンパンジー・ウサギなどの動物と一緒に住む羽目になり、夫人はチンパンジーのおむつ交換したり、長男が誕生した時期にいた子犬には母犬の乳首の数の関係で吸えない子犬のために自分の母乳を与えたり、西山に協力をしていた。
- カバ園長の名で知られた西山だが、実はカバは見た目のイメージとは違い、神経質で気性が荒い動物。生前のテレビ出演等で西山がカバにタッチしたり、カバの歯などに引っかかった餌を取り除いたりなどをしている映像が残っているが、それはカバが西山の事を信頼していたため出来ることである。
その他
著書
- 西山, 登志雄 動物交遊録 ホーチキ商事出版部 1973 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN13158105
- 西山, 登志雄 動物賛歌 : 動物と話ができる男の話 新日本出版社 1978 4406005226 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN02255799
- 西山, 登志雄 ぼくの動物園日記 草土文化 1981 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09713916
- 西山, 登志雄 ボクの先生はカバだった ポプラ社 1984 のびのび人生論 25 4591016609 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA3230290X
- 西山, 登志雄 カバはぼくのともだちだ : 動物を愛しつづけた人生 ポプラ社 2008 どうぶつ感動ものがたり 10 9784591101322 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA86912427
脚注
- 東武「カバえんちょうドリンク」と東武鉄道記念缶 - 2017年10月12日閲覧。
- 2代目「カバ園長」襲名・伊藤雅男のHappy-Hippo、どうぶつのくに.net - 2017年10月12日閲覧。
- 「トコトン掘り下げ隊!生き物にサンキュー!!」 2014年7月16日(水)放送内容、価格.com - 2017年10月12日閲覧。
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