蓄熱槽
配管回路
蓄熱槽から空調機へ運ぶ方法として、開放式と密閉式がある。
密閉式配管回路
空調機が高所にある場合、二次冷水ポンプで冷却水を空調機を供給するのに動力が要してしまう。それを解消するために、二次冷水ポンプ側に蓄熱槽から熱交換器を介して送水する。この方式を密閉式配管回路と呼ぶ。
長所
短所
- 建設費がかかる。(ただし、二重スラブを活用できる場合は、蓄熱槽構築費が削減される可能性がある。)
- 熱損失がある。地域冷暖房プラントにおける蓄熱システムの運転評価手法に関する研究(http://www.arch.eng.osaka-u.ac.jp/~labo4/www/paper-top.files/2007_pdf/2007kuei/07-s-07.pdf)によれば、夏季における熱損失は2.5%程度である。また、「蓄熱システムの蓄熱ロスは実績でどの程度でしょうか。」(http://www.hptcj.or.jp/inquiry/FaqDetail/tabid/826/pdid/58/Default.aspx)によれば、断熱の無い、或いは簡素な断熱しかしていない連結完全混合槽型水蓄熱槽の実測例では蓄熱槽保有熱量の5~7%程度と言うのが過去の実績値とある。
- 開放式配管回路では、ポンプ揚程が大きく、それと同時に動力も大きくなる。
- 夜間運転に移行する際、管理人の人件費がかかる。(自動運転により人件費がかからない場合もある)
- 蓄熱槽効率を考慮しなければならない。「一般的な事例で良いのですが、蓄熱槽の形状と蓄熱槽効率の関係を教えてください。」( http://www.hptcj.or.jp/inquiry/FaqDetail/tabid/826/pdid/54/Default.aspx)によれば、 槽の形状等(連結完全混合型【連通管方式の場合】の槽数や温度成層型蓄熱槽)により値は異なる。TESEP-W(蓄熱槽最適設計プログラム)等を用いれば計算が可能となる。
- 二重スラブを利用した開放式蓄熱槽では、空気の溶解、コンクリートのアクなどで水質が悪化し、それが、配管の腐食に繋がるため、水質管理が必要。
関連項目
外部リンク
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