聖心ウルスラ学園短期大学

聖心ウルスラ学園短期大学(せいしんうるすらがくえんたんきだいがく、英語: Saint Ursula Gakuen Mission Junior College)は、宮崎県延岡市緑ヶ丘5-1-12に本部を置いていた日本私立大学である。1967年に設置され、2011年に廃止された。大学の略称はウルスラ。

聖心ウルスラ学園短期大学
外観
外観
大学設置/創立 1967年
廃止 2011年
学校種別 私立
設置者 学校法人聖心ウルスラ学園
本部所在地 宮崎県延岡市緑ヶ丘5-1-12
学部 食物栄養学科
幼児教育学科

概観

大学全体

  • 学校法人緑ヶ丘学園により1967年に緑ヶ丘学園短期大学として設置され、2011年に閉校した。2つの学科よりなっていた。

建学の精神(校訓・理念・学是)

  • 聖心ウルスラ学園短期大学における建学の精神はイエス・キリストの「神が愛したように互いに愛し合いなさい」となっていた。

教育および研究

  • 聖心ウルスラ学園短期大学は幼児教育者および栄養士養成に力をいれていた。キリスト教系の大学である性質上、一般教育科目には「キリスト教学」・「キリスト教人間学」といった宗教科目があった。

学風および特色

  • 聖心ウルスラ学園短期大学は、イタリアローマに本拠を持つ聖心のウルスラ宣教女修道会が母体となっていた。同修道会は、16世紀に、パルマ市において、貧しい少女の生活と教育を支援するためのキリスト教的な慈善活動を行っていたヨハネ・ヴァイラの活動に淵源する。修道会は、1575年に創立され、女子学生の守護聖人としても知られる童貞殉教者聖ウルスラを保護者として、その使徒的ありようを理想として仰ぎ修道活動を400年に渡って行ってきた。(参考SITE - ウェイバックマシン(2005年4月1日アーカイブ分)
  • 本短大の名称に使われていたウルスラ聖心という言葉は、西欧における聖ウルスラ崇敬の長い歴史が背景にある。
  • 創設当初よりイエズス会と密接な関係を持ち、聖イグナティウス・デ・ロヨラによる霊的精神の影響の元にあった。修道会は極東に活動を展開させ、中国にも支部を置いたが、1952年2月、イタリアの修道女4名が中国より追放されたことで結果的に来日し、日本にも修道会の基礎が置かれることとなった。会の活動拠点は福岡市に置かれ、更に宮崎県延岡市に「学校法人聖心ウルスラ学園」を設立し、1955年2月に本校の元となるカトリック学園(学校法人緑ヶ丘学園)を開設した。
  • 福岡市に本部修道院を置く「聖心のウルスラ宣教女修道会(日本)」は、学校法人「聖心ウルスラ学園」を通じて、本校と並んで、「聖心ウルスラ学園聡明中学校・聖心ウルスラ学園高等学校」、「聖心ウルスラ学園付属幼稚園」、「聖心ウルスラ幼稚園」等も運営している。「聖心(みこころ)のウルスラ宣教女修道会」は、日本以外にも、中国、フィリピンオーストラリア台湾にも支部修道院を備え、宣教活動と教育活動を行っている。
  • カトリック精神と宗教的情操教育を通して「正しい世界観、人生観、道徳観を養うこと」が教育方針とされていた。
  • 「聖母マリアを讃える行事」、「故人のためのミサ」、「クリスマスの祈りの行事」、 「卒業のための感謝のミサ」など宗教行事が盛んであった。

沿革

  • 1955年 2月 - 学校法人緑ヶ丘学園設立認可。4月 初代理事長エステル・タボニ就任。
  • 1960年 4月 - 第2代理事長ガエターナ・フォルニ就任
  • 1967年 3月 - 緑ヶ丘学園短期大学家政科設置認可。4月 初代学長カバリェリ・クラウディア就任。
  • 1969年 3月 - 幼児教育学科設置認可。家政科を家政学科と改め、家政専攻・食物栄養専攻の二専攻過程設置認可。
  • 1972年 4月 - 緑ヶ丘学園短期大学を緑ヶ丘学園延岡短期大学に名称変更。
  • 1981年 4月 - 第3代理事長フェラリス・アンナ就任。
  • 1982年 4月 - 家政学科家政専攻募集停止。
  • 1984年 4月 - 学長代行伊東幸子就任。
  • 1985年 4月 - 第2学長伊東幸子就任。
  • 1990年 4月 - 学校法人緑ヶ丘学園を学校法人聖心ウルスラ学園に名称変更。緑ヶ丘学園延岡短期大学を聖心ウルスラ学園短期大学に名称変更。
  • 1991年 4月 - 理事長代行江藤スミ子就任。
  • 1992年 4月 - 家政学科家政専攻を廃止し、家政学科(食物栄養専攻)を食物栄養学科に名称変更。第4代理事長江藤スミ子就任。
  • 1999年 4月 - 男女共学とする。
  • 2004年 4月 - 第3代学長中村義男就任。
  • 2007年 4月 - 第5代理事長佐田栄子就任。第4代学長太田賢一郎就任。
  • 2010年 1月 - 第5代学長佐田栄子就任。定員割れにより、2010年度からの学生募集停止[1]
  • 2011年3月31日 - 最後の卒業生を送り出し、閉校[2]

基礎データ

所在地

  • 宮崎県延岡市緑ヶ丘5-1-12

交通アクセス

教育および研究

学科

  • 食物栄養学科
  • 幼児教育学科
学科の変遷
  • 家政学科
    • 家政専攻:募集は1981年度まで
    • 食物栄養専攻→食物栄養学科
  • 幼児教育学科

専攻科

  • なし

別科

  • なし
取得資格について

学生生活

部活動・クラブ活動・サークル活動

学園祭

  • 聖心ウルスラ学園短期大学の学園祭は「緑苑祭」と呼ばれ、例年10月に行われていた。

大学関係者と組織

大学関係者

  • ガバリエリ・クラウディア:初代学長
  • 太田賢一郎:現学長

施設

キャンパス

  • 図書館・学生食堂・コンピューター室ほか

  • 聖心ウルスラ学園短期大学には「聖心ウルスラ学園寮」と称した女子学生寮がある。

対外関係

系列校

卒業後の進路について

就職について

  • 家政学科
    • 家政専攻:一般企業が大半となっていた。
    • 食物栄養専攻&食物栄養学科:栄養士として勤務する人が最も多かった。食品検査員として勤務する人や専門職以外の就職者も少ないながらもいる。富士産業あんしんシダックス九州ゼネラルフード(現・レオック西日本)・日清医療食品等一般企業や各種社会福祉施設など多岐に亘っている。
  • 幼児教育学科:保育園をはじめ児童福祉関係の施設で保育士として勤務する人が多かった。幼稚園教諭として勤務する人も少なくない。

編入学・進学実績

脚注

  1. 『朝日新聞』(宮崎全県)2009年4月14日朝刊、第31面「延岡の聖心ウルスラ短大 来年度募集停止へ」
  2. 『朝日新聞』(宮崎全県)2011年3月20日朝刊、第22面「歴史44年にお別れ 聖心ウルスラ短大 最後の卒業式」

参考文献

関連項目

外部リンク

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