羽村市

羽村市(はむらし)は、東京都多摩地域北西部に位置する

はむらし ウィキデータを編集
羽村市
羽村市旗 羽村市章
1956年10月1日制定
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 東京都
市町村コード 13227-6
法人番号 1000020132276
面積 9.90km2
総人口 53,990[編集]
推計人口、2023年6月1日)
人口密度 5,454人/km2
隣接自治体 青梅市福生市あきる野市西多摩郡瑞穂町
市の木 イチョウ
市の花 サクラ
市の鳥 アオバズク
羽村市役所
市長 橋本弘山
所在地 205-8601
東京都羽村市緑ケ丘五丁目2番地1
北緯35度46分02秒 東経139度18分39秒
羽村市役所
外部リンク 公式ウェブサイト

羽村市位置図

― 区 / ― 市 / ― 町・村

  ウィキプロジェクト
市域の衛星写真

東京都で最も人口が少ない市である。

地理

多摩川中上流左岸に広がる(一部右岸)。西と北を青梅市、東を西多摩郡瑞穂町、南を福生市あきる野市と接する。平成22年国勢調査によれば、青梅市への通勤率は12.4%である。

経済的には北西部の小作地区は青梅市と、南東部の羽(はね)地区は福生市との結びつきが深い。江戸時代玉川上水の開削に際しては、羽村に取水堰が設けられた。近代以後は養蚕を主とする農村だったが、高度経済成長期以後、自動車工場の誘致・建設などで人口が増加。

面積

面積は9.90平方キロメートル。全国の市で7番目に小さく、東京都の市の中でも、狛江市国立市に次いで3番目に小さい。

隣接している自治体

歴史

多摩川の河岸段丘上には数多くの考古遺跡が分布し、市域でも縄文時代中期の山根坂上遺跡をはじめとする中期集落遺跡が分布している。弥生時代の遺跡は見られず、古墳時代も後期の遺物がわずかに出土しているのみ。

律令制下では武蔵国多摩郡に属し、中世前期に至り三田氏の支配する杣保長淵郷に比定される。戦国期には相模国後北条氏が関東へ進出し三田氏を滅ぼし、市域も後北条領国に含まれ北条氏照領が置かれている。

近世を通じて3か村が存在する。生業は市域の大半で畑作が主軸で、多摩川流域の一部地域で米麦栽培が行われる。武蔵野台地では永安2年(1653年)には玉川上水が開削され本格な新田開発が行われるが、羽村取水口が設置され水元の村となった市域には羽村堰陣屋が設置され、江戸表からの出役人が交代で勤務し、地元百姓も水番人を務め水質などを管理した。天明4年(1784年)には武州村山騒動が発生する。

年表

変遷表

羽村市市域の変遷表
1868年
以前
明治22年
4月1日
明治22年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
羽村 西多摩村 昭和31年10月1日
羽村町に町制改称
平成3年11月1日
市制
羽村市
五ノ神村
川崎村

人口

羽村市と全国の年齢別人口分布(2005年) 羽村市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 羽村市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

羽村市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

昼夜間人口

2005年に夜間人口(居住者)は56,452人である。市外からの通勤者と通学生および居住者のうちの市内に昼間残留する人口の合計である昼間人口は55,966人で昼は夜の0.991倍の人口となり、昼夜間人口比が均衡している。

通勤者・通学者で見ると市内から市外へ出る通勤者17,293人、市外から市内へ入る通勤者は18,392人。学生では市内から市外に出る通学生は2,447人、市外から市内へ入る通学生は862人である[3]。なお、国勢調査では年齢不詳の者が東京都だけで16万人おり、この項の昼夜間人口に関しては年齢不詳の人物は数字に入っていないので数字の間に若干の誤差は生じる。

地域

羽村市では、一部の区域で住居表示に関する法律に基づく住居表示が実施されている。また、土地区画整理事業が完了した区域等で町名地番整理が実施されている。

町名 設置年月日 住居表示実施年月日 住居表示実施直前の町名 備考
川崎かわさき 1889年4月1日 未実施
川崎一〜四丁目かわさき 1978年6月5日 1978年6月5日 大字川崎の一部
横田基地内よこたきちない 未実施
五ノ神ごのかみ 1889年4月1日 未実施
五ノ神一-四丁目 1979年4月29日 未実施 町名地番整理実施区域
はね 1889年4月1日 未実施
神明台しんめいだい一-四丁目 1969年3月30日 未実施 町名地番整理実施区域
栄町さかえちょう一-三丁目 1966年8月2日 未実施 町名地番整理実施区域
緑ヶ丘みどりがおか一-五丁目 1979年4月29日 未実施 町名地番整理実施区域
玉川たまがわ一-二丁目 1978年6月5日 1978年6月5日 大字川崎、大字羽の各一部
富士見平ふじみだいら一-三丁目 1979年4月29日 未実施 町名地番整理実施区域
羽東はねひがし一-三丁目 1980年11月4日 1980年11月4日 大字羽、大字川崎、大字五ノ神の各一部
羽中はねなか一-四丁目 1980年11月4日 1980年11月4日 大字羽の一部
羽加美はねかみ一-四丁目 1980年11月4日(二-四) 1980年11月4日 大字羽の一部
2001年2月10日(一) 未実施 町名地番整理実施区域
羽西はねにし一-三丁目 1980年11月4日 1980年11月4日 大字羽の一部
双葉町ふたばちょう一-三丁目 1991年11月1日 1991年11月1日 松原町1〜3の全部並びに大字川崎の一部
小作台おざくだい一-五丁目 1993年11月27日 未実施 町名地番整理実施区域

行政

村長

  • 島田源兵衛 1889年6月-1892年3月
  • 中村喜三郎 1892年3月-1893年2月
  • 石田茂助 1893年8月-1895年4月
  • 中村喜三郎 1895年4月-1899年3月
  • 島田六助 1899年4月-1902年7月
  • 下田伊左衛門(初代) 1902年10月-1907年12月
  • 小林省吾 1907年12月-1911年1月
  • 旧井武蔵 1911年1月-1912年6月
  • 雨倉久次郎 1912年6月-1912年10月
  • 宮沢欽之烝 1912年10月-1919年3月
  • 加藤角次郎 1919年5月-1924年7月
  • 坂本順三 1924年10月-1929年3月
  • 指田茂十郎 1929年4月-1937年4月
  • 並木俊蔵 1937年6月-1946年3月
  • 下田伊左衛門(2代目) 1946年6月-1955年4月
  • 井上孝平 1955年5月-1956年9月

町長

  • 井上孝平 1956年10月-1971年4月
  • 並木周一 1971年5月-1981年4月
  • 井上篤太郎1981年4月-1991年10月31日

市長

氏名就任年月日退任年月日備考
初代井上篤太郎1991年11月1日2001年4月25日旧羽村町長
2代並木心2001年4月26日2021年4月25日
3代橋本弘山2021年4月26日

議会

羽村市議会

  • 定数:18人
  • 任期:2019年5月1日 - 2023年4月30日[4]
  • 議長: 中嶋勝(なかじま・まさる、選出日:2021年5月11日)
会派一覧[5]
会派名 議席数
新緑会 4
公明党 4
令和かがやき 3
日本共産党 2
新政会 2
市民ネットワーク 1
世論 1
自由民主党創生 1

東京都議会

2021年東京都議会議員選挙
候補者名当落年齢党派名新旧別得票数
清水康子54都民ファーストの会27,748票
田村利光50自由民主党26,507票
宮崎太朗41立憲民主党15,077票
高沢一成47無所属2,126票
角田統領72諸派555票
2017年東京都議会議員選挙
  • 選挙区:西多摩選挙区
  • 定数:2人
  • 投票日:2017年7月2日
  • 当日有権者数:209,019人
  • 投票率:47.21%
候補者名当落年齢党派名新旧別得票数
清水康子50都民ファーストの会33,526票
田村利光50自由民主党27,771票
島田幸成49無所属23,468票
西村雅人50日本共産党12,469票

衆議院

当落候補者名年齢所属党派新旧別得票数重複
井上信治52自由民主党131,430票
島田幸成53立憲民主党89,991票

警察・消防

警察

  • 警視庁福生警察署
    • 羽村駅前交番(羽東)
    • 小作駅前交番(小作台)
    • 神明台交番(神明台)
    • 羽駐在所(羽中)
    • 羽村西駐在所(羽加美)
    • 五ノ神駐在所(五ノ神)

消防

経済

産業

1966年日本住宅公団によって、青梅市にまたがる西東京工業団地が造成された。

かつて存在した施設

  • 日立国際電気羽村工場 - 2013年10月閉鎖。跡地全体に「イオンタウン羽村(仮称)」建設計画があったが、2017年12月頃に敷地の一部を医療機器メーカーのニプロが購入し、メーカーの関連施設(工場・研究所など)として、残りの部分は引き続きイオンタウン敷地として整備する予定[7]
  • 忠実屋ダイエートポス - かつて羽村駅東口にあった。現在はマンションが建設されている。
  • HondaCars東京都西羽村PDIセンター - 羽村市栄町3-3にあった。サクラモールへの改築工事が行われ、Hondaカーディーラー、大型小売チェーン、回転すしチェーンなどの商業施設や医療施設が入った[8]

姉妹都市・提携都市

教育

小学校

  • 羽村市立羽村東小学校
  • 羽村市立羽村西小学校
  • 羽村市立富士見小学校
  • 羽村市立栄小学校
  • 羽村市立松林小学校
  • 羽村市立小作台小学校
  • 羽村市立武蔵野小学校

中学校

  • 羽村市立羽村第一中学校
  • 羽村市立羽村第二中学校
  • 羽村市立羽村第三中学校

高等学校

特別支援学校

文化施設

  • 生涯学習センターゆとろぎ - 854席の大ホールなどを備える複合文化施設

スポーツ施設

  • 羽村市スポーツセンター
  • 羽村市スイミングセンター

その他施設

  • 西多摩自動車学校
  • 羽村市富士見斎場
  • 羽村市クリーンセンター
  • 堰下レクリエーション広場
  • 米軍横田基地 - 一部が羽村市に入っており、12ゲート(メインゲート)が基地、15ゲート(ウエストゲート)が西住宅地区の入口になっている[9]

医療施設

  • 西多摩病院
  • 羽村三慶病院
  • 羽村透析クリニック
  • 介護老人保健施設 葵の園・羽村

交通

羽村駅

隣接する青梅市、福生市とは鉄道で結ばれている。同様に隣接するあきる野市、瑞穂町へ通じる鉄道の便はない。

鉄道

中心となる駅
  • 羽村駅

利用客数は小作駅の方が多い。

バス

市内では、羽村市コミュニティバスはむらん」が運行されている(西東京バス青梅営業所へ委託)。羽村市内の運行だが、一部の時間帯は、福生市内を通る公立福生病院経由ルートで運行されている。

ほかに、小作駅より青梅・あきる野・福生方面のバスが西東京バスにより運行されている

羽村駅より箱根ケ崎駅や瑞穂方面に立川バス、栄町や青梅市新町9丁目方面に西東京バスが運行されている。

道路

市の北西端を圏央道が多摩川を渡す形で通過しているが、インターチェンジはない。また、市の東部には国道16号(周囲が横田基地に囲まれているので、市内の他の道路とは接続していない)が通っており、さらに、都道立川青梅線(奥多摩街道)と都道福生青梅線(西多摩産業道路)が市を南北に縦断し、都道羽村瑞穂線(羽村街道)および都道あきる野羽村線が東西に横断しており、隣接市町村を通過する国道16号や国道411号などと連絡している。

国道
主要地方道
一般都道

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

羽村市動物公園
名所・旧跡
レジャー施設
祭・イベント
  • どんど焼き1月成人の日) - 羽村堰下橋下多摩川河川敷と宮の下運動公園子ども広場で行われる[12]
  • 活力市「だるま市」(1月上旬) - 羽村市農産物直売所駐車場にて開催。
  • 駅伝大会3月上旬)
  • はむら花と水のまつり「さくらまつり」(3月中旬 - 4月中旬) - 羽村取水堰周辺にて開催。
  • はむら花と水のまつり「チューリップまつり」(4月上旬 - 4月下旬) - 根がらみ前水田にて開催。終了後はの栽培が行われる。
  • 春祭り(4月第2土・日曜日) - 市内神社を中心に宵宮・本祭が催される。
  • 七夕祭り(7月7日頃) - 小作駅東口ロータリー周辺にて開催。
  • 活力市「あさがお・ほおずき市」(7月上旬) - 羽村市農産物直売所駐車場にて開催。
  • はむら夏まつり(7月の最終土・日曜日) - 羽村駅周辺にて開催。
  • はむらふるさと祭り(9月の最終土・日曜日または10月最初の土・日曜日) - 小作駅東口ロータリー周辺にて開催。よさこいソーランなどを披露。
  • 市民体育祭(10月上旬) - 富士見公園グラウンドで開催。
  • 羽村市産業祭(11月第1土・日曜日) - 富士見公園にて開催。

市・公式キャラクター

2013年に誕生した公式キャラクターで、「水・花・緑」をモチーフにしたデザインをしている。

特産品

※出典は こちら を参照。

  • 「羽村米」 - 根がらみ前水田で栽培された。及び羽村米を使った料理がB級グルメとして料理店や各種イベントで出される[13]
  • 「水はむら」 - 地下水をペットボトルに詰めて販売。
  • 「まいまいずポテト」 - B級グルメの一つ。史跡「まいまいず井戸」にちなんで、ジャガイモをらせん状に薄く切って揚げたもの。
  • 「羽衣の堰」 - 羽村市の地酒。
  • 羽村市農産物直売所で販売している野菜や花。

著名な出身者

ゆかりの著名人

その他

  • 郵便番号は以下の通りである。
    • 205-00xx、205-85xx、205-86xx、205-87xx(以上は旧190-11):羽村郵便局が集配を担当

脚注

出典

  1. 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 13 東京都』、角川書店、1978年、ISBN 4040011309より
  2. 日本加除出版株式会社編集部『全国市町村名変遷総覧』、日本加除出版、2006年、ISBN 4817813180より
  3. 東京都編集『東京都の昼間人口2005』平成20年発行152-153ページ
  4. 任期満了日(定数)一覧”. 東京都. 2019年5月2日閲覧。
  5. 議員名簿”. 羽村市議会. 2022年8月19日閲覧。
  6. 羽村市動物公園も、デジタルカメラの撮影の舞台に使われた。
  7. はむらっ子通信 第43号 - 羽村市議会議員 橋本ひろたかHP
  8. 仮称)さくらモール メディカルステーション - y's journal 2018年5月4日閲覧。
  9. 横田基地の概要 - 福生市立図書館
  10. 羽村市動物公園
  11. 日野自動車、羽村市動物公園のネーミング・パートナーに決定”. 日野自動車 (2022年2月28日). 2022年5月5日閲覧。
  12. どんど焼き - 全国観るなびHP
  13. 特産品(羽村市) - 西多摩ネットワーク。
  14. LIFriends(リフレンズ):プロフィール / IMPERIAL RECORDS

関連項目

外部リンク

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