鳳凰賞競走

鳳凰賞競走(ほうおうしょうきょうそう)は、ボートレースクラシックの通称で知られるボートレースSG競走の1つ。

ボートレースクラシック
(鳳凰賞、総理大臣杯)
格付け SG
優勝賞金 4000万円
優勝戦 6名
各準優勝戦上位2名
準優勝戦 得点上位18名
予選 4日間
出場資格 出場資格を参照
主催者 各市・組合・企業団
開催地 日本の旗 持ち回り
開催時期 3月下旬
第1回執行日 1966年3月10日
次回開催予定
開催期間 2024年
3月15日 - 20日
開催地 ボートレース戸田

概要

正式名称は「総理大臣杯争奪 鳳凰賞競走」[1][2]

第1回より総理大臣杯の下付が行われており[2]、1988年(昭和63年)の第23回大会より「総理大臣杯(そうりだいじんはい)」と呼ばれる。2014年(平成26年)の第49回大会より「ボートレースクラシック(BOAT RACE CLASSIC)[3]の通称名称が採用された[1]。5大SG競走GRANDE5の初戦にあたる。なおこの競走はSGでは唯一ナイター競走を実施していなかったが、2022年に長崎県大村市にある大村競艇場で開催される第57回大会は初のナイター開催を実施。これにより、全てのSG競走がナイター開催の経験を持つ事になる。

出場資格[4]

  • 前年度優勝者
  • 前年のグランプリの優勝戦出場者(6名)
  • 前年1月1日 - 12月31日に行われたSGGI/PGIGII競走における優勝者(レディースオールスター、レディースチャレンジカップは除く、地区選手権は下記参照)
  • 前年1月1日 - 12月31日に行われたGIII以下の競走(GII競走のレディースオールスター、レディースチャレンジカップを含む)における優勝回数上位者
  • 前年の全国ボートレース甲子園競走優勝者(2020年開催より制定)[5]
  • 当年の地区選手権(全6地区の)優勝者、ただし出場選手発表後(発表時は46人と予備選手を選出)の競走で、重複の場合は予備選手の繰り上がり。

選出除外

以下に該当する選手は、選出除外となる。

  • 前々回(前々年)の鳳凰賞から前年のグランプリのSG優勝戦で、選手責任事由のスタート事故を起こした選手。
  • 前回(前年)の鳳凰賞から前年のグランプリ(シリーズ戦)のSG準優勝戦で、選手責任事由のスタート事故を起こした選手。
  • 前年のグランプリ(トライアル、順位決定戦)で、選手責任事由のスタート事故を起こした選手。
  • 負傷・病気等により出場を辞退した選手
  • 選考期間からクラシック前検日までに褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手[注 1](一部を除く)。これは出場が決まっていても取消の対象となる。

優勝戦賞典

2023年度(2024年3月開催)より優勝者には内閣総理大臣杯、賞金4000万円[6](令和元年度以降の優勝賞金は3900万円[7]、平成23年度以降、平成30年度までは3500万円、平成22年度までは4000万円[8])、その他主催者賞、日本財団会長賞、全国モーターボート競走施行者協議会会長賞、日本モーターボート競走会会長賞が授与される。なお優勝戦出走者にはBOAT RACE振興会よりメダルが授与される。

歴史

  • 1965年:3月、モーターボート競走に総理大臣杯を下付することが決定[2]
  • 1966年:3月10日から15日までの日程で「第1回鳳凰賞競走」が開催[2]
  • 2010年:ルール改正が行われ、出場資格にGII優勝者が追加された[9]
  • 2011年:東北地方太平洋沖地震東日本大震災)により3月末まで全競艇場のレース開催が中止となった事に伴い、第46回総理大臣杯競走も中止[10]。出場予定だった選手には出走回数等の特例が設けられた[11]。8月に延期され、「東日本大震災復興支援 第46回総理大臣杯競走」が戸田競艇場で開催された[12]
  • 2019年:本大会から優勝者が新設されるボートレースバトルチャンピオントーナメントへの出場権を得られることとなった。
  • 2020年:新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い日本政府から発令されたイベント開催自粛要請の期間延長[13]により全公営競技無観客開催措置も延長した為、無観客開催となり[14]インターネット・電話投票のみの発売となった。レースの映像はJLCチャンネル等のメディアの他、ニコニコ生放送平和島競艇公式チャンネルでの配信(MC・こんせいそん)も組まれた。
  • 2021年:ボートレース福岡での開催であったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、入場制限を実施しての開催となった[15]
    • 3月23日 - 26日:先着順による入場制限。
    • 3月27日 - 28日:開催地・福岡競艇場が立地する福岡県及び山口県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県内の在住者を対象とした事前抽選による入場制限。
    • 指定席はこの規定によらず、入場制限中も入場可能。
  • 2022年:
    • ボートレース大村開催の今回からroad to bbcトーナメントへの新しい開幕戦として行なう。また引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止の為、以下のような入場制限を実施しての開催となった。
      • 3月16日 - 3月19日:入場制限なし。
      • 3月20日 - 3月21日:準優勝戦・優勝戦開催日は事前抽選による入場制限を実施(開催地・大村競艇場が立地する長崎県以外で緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発令区域に該当する地域の在住者は当選無効)。
    • 遠藤エミが、レディースチャンピオン優勝により出場権を得た当大会において、道中をオール3連対、予選トップで通過すると、準優勝戦も1枠1コースから危なげなく逃げ切り、女子選手としては尼崎競艇場にて開催された第38回ボートレースオールスター(笹川賞)横西奏恵が優出して以来、11年ぶりのSG優勝戦出場となった。優勝戦は1枠1コースから.07のスタートを決めるとそのまま逃げ、競艇界史上初の女性SG覇者となった。(節間成績→131 1 32 ❶ ①/女子選手のSG予選得点トップ通過は史上初/SG優勝戦1号艇は2001年の「第11回グランドチャンピオン決定戦競走」の寺田千恵以来21年ぶり)。

歴代優勝者

出典はボートレースオフィシャルウェブサイトにある ボートレースクラシック の各回ページより。

回数開催年優勝戦日開催場優勝者
選手名登録番号年齢住所
所属支部
枠番コース決まり手
11966年(昭和41年)3月15日平和島長瀬忠義128440広島4--
21967年(昭和42年)3月7日住之江竹内虎次89935岡山4--
31967年(昭和42年)9月5日住之江石川洋119932愛知61-
41968年(昭和43年)9月10日戸田岡本義則148833福岡2--
51970年(昭和45年)3月6日住之江加藤峻二148528埼玉2--
61971年(昭和46年)3月9日蒲郡松尾幸長144030佐賀21逃げ
71972年(昭和47年)3月21日福岡石黒広行169331愛知12まくり
81973年(昭和48年)3月6日浜名湖鈴木文雄149337岐阜61逃げ
91974年(昭和49年)3月27日常滑彦坂郁雄151533千葉12恵まれ
101975年(昭和50年)3月25日下関石原洋157232岡山42まくり
111976年(昭和51年)3月21日住之江常松拓支168637大阪34恵まれ
121977年(昭和52年)3月8日下関山本泰照184535岡山15恵まれ
131978年(昭和53年)3月21日丸亀北原友次148137岡山61逃げ
141979年(昭和54年)3月26日浜名湖松尾泰宏120342佐賀23差し
151980年(昭和55年)3月11日蒲郡中本逸郎276026広島66差し
161981年(昭和56年)3月24日児島平尾修二248533香川242M差し
171982年(昭和57年)3月9日下関彦坂郁雄151541千葉41逃げ
181983年(昭和58年)3月23日平和島高峰孝三239037群馬51逃げ
191984年(昭和59年)3月6日常滑増沢良二258231群馬34まくり
201985年(昭和60年)3月26日平和島黒明良光209037岡山15まくり
211986年(昭和61年)3月25日平和島古川文雄217037佐賀64まくり
221987年(昭和62年)3月10日蒲郡国光秀雄269733長崎54まくり
231988年(昭和63年)3月29日戸田彦坂郁雄151547千葉322M差し
241989年(平成元年)3月30日戸田高橋博文244641大阪22まくり
251990年(平成2年)3月26日平和島岩口昭三167048福井55まくり差し
261991年(平成3年)3月25日平和島野中和夫229147大阪11逃げ
271992年(平成4年)3月24日蒲郡鈴木幸夫287634愛知32差し
281993年(平成5年)3月23日戸田植木通彦328524福岡152M差し
291994年(平成6年)3月22日平和島大森健二191046岡山22ツケマイ
301995年(平成7年)3月21日平和島服部幸男342224静岡13まくり
311996年(平成8年)3月25日平和島中道善博209647徳島31逃げ
321997年(平成9年)3月20日住之江西島義則302435広島31逃げ
331998年(平成10年)3月22日丸亀西島義則302436広島21逃げ
341999年(平成11年)3月22日児島今垣光太郎338829石川66まくり差し
352000年(平成12年)3月20日浜名湖矢後剛334033東京11逃げ
362001年(平成13年)3月20日尼崎烏野賢太330433 徳島11逃げ
372002年(平成14年)3月21日平和島野澤大二353429東京34まくり
382003年(平成15年)3月30日戸田西村勝358929埼玉11逃げ
392004年(平成16年)3月28日福岡今村豊299242山口11恵まれ
402005年(平成17年)3月27日多摩川笠原亮401925静岡23ツケマイ
412006年(平成18年)3月21日平和島中澤和志395229宮城44まくり
422007年(平成19年)3月21日平和島濱野谷憲吾359033東京33恵まれ
432008年(平成20年)3月30日児島松井繁341538大阪11逃げ
442009年(平成21年)3月22日多摩川池田浩二394130愛知11逃げ
452010年(平成22年)3月22日平和島山口剛420527広島21抜き
462011年(平成23年)3月21日戸田東日本大震災のため中止[10]
代替東日本復興支援競走[12][16]8月10日戸田重野哲之3995[17]32[17]静岡[17]1[16]1[16]逃げ[16]
472012年(平成24年)3月20日戸田馬袋義則361239兵庫11逃げ
482013年(平成25年)3月20日平和島池田浩二394134愛知11逃げ
492014年(平成26年)3月23日尼崎松井繁341544大阪11逃げ
502015年(平成27年)3月22日尼崎桐生順平444428埼玉11逃げ
512016年(平成28年)3月21日平和島坪井康晴395938静岡11逃げ
522017年(平成29年)3月20日児島桐生順平444430静岡11逃げ
532018年(平成30年)3月21日浜名湖井口佳典402440三重22まくり
542019年(平成31年)3月21日戸田吉川元浩385446兵庫11逃げ
552020年(令和2年)3月22日平和島吉川元浩385447兵庫11逃げ
562021年(令和3年)3月28日福岡石野貴之416838大阪11逃げ
572022年(令和4年)3月21日大村遠藤エミ450234滋賀11逃げ
582023年(令和5年)3月21日平和島土屋智則436238群馬11逃げ

開催予定

  • 第59回大会 2024年(令和6年)3月15日 - 20日 ボートレース戸田[18]

脚注

注釈

  1. 正式には「選手、審判員及び検査員褒賞懲戒規程に基づき出場停止処分を受けたため」である。

出典

  1. ボートレースクラシック - BOAT RACEオフィシャルウェブサイト、2019年3月21日閲覧
  2. 第1回総理大臣杯競走の開催(昭和41年3月) - 日本財団図書館、2016年4月18日閲覧
  3. SG競走等に使用する通称名称の使用及びSGコミュニケーションロゴのリニューアルについて”. BOAT RACE official web (2013年10月22日). 2013年10月27日閲覧。
  4. SG競走開催要綱”. www1.g-reiki.net. 2020年12月6日閲覧。
  5. グレードレースの新設について - ボートレース公式ホームページ。2018年8月31日発信、同年11月29日閲覧。
  6. “ボート・SG、PGI優勝賞金増額”. 西日本スポーツ. (2022年12月22日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/1031752/ 2023年2月4日閲覧。
  7. ボートレース界の努力実りV賞金大幅アップ - 喜怒愛楽 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2019年4月20日閲覧。
  8. BOAT RACE OFFICIAL WEB SITE | ニュース&トピックス | 記事詳細”. web.archive.org (2013年1月1日). 2019年4月20日閲覧。
  9. SG、GIおよびGII競走開催要綱の一部改正について(2010年2月25日) - 競艇オフィシャルウェブサイト、2016年4月18日閲覧
  10. 競艇開催の取り止めについて(2011年03月13日) - 競艇オフィシャルウェブサイト、2016年4月18日閲覧
  11. 選手級別決定基準における出走回数の特例について(2011年4月1日) - 競艇オフィシャルウェブサイト、2016年4月18日閲覧
  12. 「SG第46回総理大臣杯」の開催日が決定 (2011年5月13日) - 競艇オフィシャルウェブサイト、2016年4月18日閲覧
  13. 日本放送協会(NHK NEWS WEB) (2020年3月10日). 大規模イベント自粛要請「今後10日間程度は継続を」首相”. NHKニュース. 2020年3月10日閲覧。
  14. 平和島競艇場 (2020年3月11日). 無観客開催等の継続について”. 2020年3月11日閲覧。
  15. SG第56回ボートレースクラシック開催中の入場制限について - 福岡競艇場 2021年1月23日
  16. 東日本復興支援競走(優勝戦) - BOAT RACEオフィシャルウェブサイト、2016年3月21日閲覧
  17. 出走表(東日本復興支援競走優勝戦) - BOAT RACEオフィシャルウェブサイト、2018年7月26日閲覧
  18. 令和5年度SG競走及びプレミアムG1競走等の開催地決定

関連項目

外部リンク

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