紅梅焼
江戸・浅草の紅梅焼
江戸では、享保年間、浅草観音堂の境内で、紅梅の名木にあやかり、梅花の形をした小型の煎餅を焼いて売ったところ、名物となり、江戸の至る所に紅梅焼を売る店が出現した。江戸時代末期には江戸駄菓子の一つとして人気を博し、夏目漱石の『坊っちゃん』にも登場するが、2015年現在、浅草では作っていない。
三重県・多度大社の紅梅焼
三重県桑名市多度町の紅梅焼は、山椒の風味を持つ。原材料は、小麦粉、砂糖、山椒の実を粉にしたもの[1]。これらを混ぜ合せ、鉄板上で焼いて作られる[1]。堅焼きの煎餅で、歯ごたえがある。江戸時代の安政年間に考案された[2]。多度八景の1つ、野々宮梅林の紅梅をかたどったものと考えられている[2]。現在も多度大社の門前町の名物として親しまれている。
東大阪市の石切神社の門前町にも同名の菓子が、また四国にもよく似た菓子があり、関連性がうかがえる。
山梨県の紅梅焼
山梨県の紅梅焼は、外身は固めだが、中は柔らかくて甘く、カステラあるいはソフトクッキーに似た風味の菓子である。江戸駄菓子の紅梅焼が、甲斐にも流入し、独自に変化したものといわれている[3]。
脚注
- “紅梅焼(大)”. 紅葉屋. 2010年3月16日閲覧。
- “多度名産”. 宮川屋. 2010年3月16日閲覧。リンク切れ
- “イベント開催&レポート 山梨県レポート”. 全菓連. 2016年1月4日閲覧。
関連項目
- 八壺豆…多度大社の門前町の名物
外部リンク
- 味の特産品 桑名市観光ガイド(桑名市役所)
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