第30独立機械化旅団 (ウクライナ陸軍)

1941年9月1日、第二次世界大戦の影響に伴い、赤軍（後のソ連地上軍）第61軍隷下の第83騎兵師団として、ウズベク・ソビエト社会主義共和国（現ウズベキスタン）で創設された。

1941年12月から、独ソ戦に投入され、枢軸国に勝利し、赤旗勲章、2等スヴォーロフ勲章、名誉称号「親衛隊」を授与され、1943年1月、第13親衛騎兵師団に改称した。

1945年5月、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国（現ウクライナ）ジトーミル州に移駐した。

1945年8月1日、部隊の機械化に伴い、第11親衛機械化師団に改編した。

1956年10月、ハンガリー動乱に投入され、ハンガリー革命軍を鎮圧した。

1957年6月4日、部隊の装甲部隊化に伴い、第30親衛戦車師団に改編した[1]。

第30親衛戦車師団

1992年1月1日、ソビエト連邦の崩壊とウクライナの独立に伴い、創設されたウクライナ陸軍に編入し、第8軍団に配属された。

2003年10月30日、部隊の縮小に伴い、第30独立親衛戦車旅団に改編した

2004年7月30日、部隊の機械化に伴い、第30独立親衛機械化旅団に改編した。

2014年3月、ロシアのクリミア侵攻の影響に伴い、南部ザポリージャ州に配備された。

2014年5月から、ドンバス戦争に投入され、東部ルハーンシク州、ドネツィク州の前線に配置された。

2014年11月、義勇軍ウクライナ領土防衛大隊の第2ホリニ領土防衛大隊（第2独立自動車化歩兵大隊に改称）、第9ヴィーンヌィツャ領土防衛大隊（第9独立自動車化歩兵大隊に改称）、第10ポリーシャ領土防衛大隊（第10独立自動車化歩兵大隊に改称）が配属された[2]。

2014年12月8日、第9独立自動車化歩兵大隊、第10独立自動車化歩兵大隊が新編されたヴィーンヌィツャ州駐屯の第59独立自動車化歩兵旅団隷下に転属した[3]。

2014年12月、1個機械化大隊が新編されたドネツィク州駐屯の第54独立機械化旅団隷下に転属した[4]。

2016年8月22日、ペトロ・ポロシェンコ大統領の大統領令で、名誉称号「親衛隊」が返上され、第30独立機械化旅団に改称した[5]。

2018年8月22日、ペトロ・ポロシェンコ大統領から、名誉称号「コンスタンティ・オストログスキ」を授与された[6]。

2021年11月から、ドンバス戦争で東部ドネツィク州バフムート地区スビトロダルスクに配備されていたため、ロシアのウクライナ侵攻はそのまま開戦した。交戦していたドネツク人民共和国に加えてロシア軍も参戦し、ウクライナ東部攻勢の最前線となった[7][8]。

2022年5月6日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から、勇敢と勇気勲章を授与された[9]。

2022年5月下旬、東部ドネツィク州バフムート地区ドロニフカで、ドネツ川の渡河作戦中のロシア軍の1個大隊戦術群（BTG）を全滅させた[10]。

2022年8月、東部ハルキウ州イジュームの前線に配置され、9月上旬にロシア軍はイジュームから撤退した[11][8]。

2022年10月、東部ドネツィク州バフムート地区に配備された[12]。

2023年3月、バフムートで捕虜となっていた団員のティモフィー・シャドゥラがロシア軍に処刑される動画が公開され、無抵抗の捕虜を処刑したということでロシア軍の国際人道法違反の可能性が指摘された[13]。

2023年5月、東部ドネツィク州バフムート地区ソレダルの前線に配置されている[14]。