福島泰樹
福島 泰樹(ふくしま やすき、1943年3月25日 - )は、日本の僧侶・歌人・朗読家・ナレーター。東京都台東区下谷の法華宗本門流法昌寺住職。「短歌絶叫コンサート」と称する感情を込めた力強い声色を多用する朗読パフォーマンスで知られる詩人。早稲田大学理工学部非常勤講師、日本大学芸術学部非常勤講師。
福島 泰樹 | |
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誕生 |
1943年3月25日(80歳) 東京都 |
職業 | 歌人、ナレーター、住職 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 早稲田大学文学部哲学科卒業 |
ジャンル | 短歌、詩、朗読 |
文学活動 | 前衛短歌 |
主な受賞歴 |
ブルガリア国際作家会議コンクール詩人賞(1961年) 放送文化基金脚本賞(1995年) 若山牧水賞(1999年) |
所属 | 月光の会 |
略歴
東京都生まれ。早稲田大学文学部哲学科卒業。同大学在学中に早稲田大学短歌会に入会。三枝昂之や伊藤一彦と親交を持つ。また安保闘争をはじめとした学生運動にも関わる。
「心の花」を経て、現在「月光の会」主宰。1969年、第一歌集「バリケード・一九六六年二月」を刊行。安保闘争世代の熱気を表現し注目される。1976年よりシンガーソングライターの佐藤龍一と共に、歌謡の復権を目指し「短歌絶叫コンサート」を全国で開催。吉祥寺のライブハウスにて月例ライブを開き、これまでに海外含め1200ステージをこなす。石塚俊明、菊地雅志、永畑雅人らがバンドに参加している。また、筋肉少女帯の『スラッシュ禅問答』(アルバム『エリーゼのために』収録)に朗読で協力している。
1987年より「月光の会」を結成。季刊文芸誌「月光」を創刊し、坪野哲久、中井英夫、塚本邦雄、菱川善夫、木村三山らの特集を組む。「月光」所属の歌人には松野志保などがいる。早稲田文学新人賞の選考委員を長くつとめ、立松和平とは長年の親友であり、彼の葬儀の導師を務めた。仏教関係の著書も多い。セコンドの資格を持つほどのボクシングファンであり、ボクシング関係の著書もある。親交のあった元プロボクサーで芸人だったたこ八郎とも、その生前に親交があり、たこ八郎の没後、由利徹、赤塚不二夫、山本晋也、外波山文明の呼びかけで法昌寺境内に「たこ地蔵」が造立された。地蔵正面には、たこの直筆からとった「めいわくかけてありがとう」の言葉、背面には「眼病平癒祈願」の文字が刻まれ、地蔵胎内に遺骨が分骨されている。
2015年、脱原発、安保法制反対の立場から、僧侶・劇作家の上杉清文らとともに呪殺祈祷僧団四十七士(JKS47)を結成。同年8月27日、翌2016年3月11日、以後毎月一回、経済産業省前脱原発経産省前テントひろばで月例祈祷会を開催し導師を勤めている。呪殺祈祷僧団四十七士の公式ブログ内で「月光庵日録」を発表している。
著書
歌集
- 『バリケード・一九六六年二月』(新星書房、1969年)
- 『エチカ・一九六九年以降』(構造社、1972年)
- 『昨秋挽歌』(草風社、1974年)
- 『転調哀傷歌』(国文社、1976年)
- 『風に献ず』(国文社、1976年)
- 『退嬰的恋歌に寄せて』(沖積舎、1978年)
- 『夕暮』(砂子屋書房、1981年)
- 『中也断唱』(思潮社、1983年)
- 『月光』(雁書館、1984年)
- 『望郷』(思潮社、1984年)
- 『妖精伝』(砂子屋書房、1986年)
- 『中也断唱 続 坊や』(思潮社、1986年)
- 『柘榴盃の歌』(思潮社、1988年)
- 『蒼天 美空ひばり』(デンバー・プランニング、1989年)
- 『無頼の墓』(筑摩書房、1989年)
- 『さらばわが友』(思潮社、1990年)
- 『愛しき山河よ』(望月久写真、山と渓谷社、1994年)
- 『黒時雨の歌』(洋々社、1995年)
- 『賢治幻想』(洋々社、1996年)
- 『茫漠山日誌』(洋々社、2000年)
- 『朔太郎、感傷』(河出書房新社、2000年)
- 『葬送の歌』(河出書房新社、2003年)
- 『デカダン村山槐多』(鳥影社、2003年)
- 『山河慟哭の歌―人は生まれ、そして死ぬ』(佼成出版社、2004年)
- 『月光忘語録』(砂子屋書房、2004年)
- 『青天』(思潮社、2005年)
- 『無聊庵日誌』(角川学芸出版、2008年)
- 『完本 中也断唱』(思潮社、2010年)
- 『血と雨の歌』(思潮社、2012年)
- 『焼跡ノ歌』(砂子屋書房、2013年)
- 『空襲ノ歌』(砂子屋書房、2015年)
- 『哀悼』(皓星社、2016年)
- 『下谷風煙録 』(皓星社、2017年)
- 『うたで描くエポック 大正行進曲』(現代短歌社、2018年)
選集・全集
- 『現代歌人文庫 福島泰樹歌集』(国文社、1980年)
- 『絶叫、福島泰樹総集篇』(阿部出版、1991年)
- 『絶叫、福島泰樹の世界』(砂子屋書房、1992年)
- 『福島泰樹全歌集』全2巻(河出書房新社、1999年)
- 『現代歌人文庫 続福島泰樹歌集』(国文社、2001年)
評論・随筆
- 『抒情の光芒』(国文社、1979年)
- 『やがて暗澹』(国文社、1979年)
- 『払暁の雪』(筑摩書房、1981年)
- 『雨の朝、下谷に死す』(砂子屋書房、1984年)
- 『福島泰樹・魂の歌―わが友、そしてまだ見ぬ友へ』(廣済堂出版、1992年)
- 『孤立無援の思想を生きよ』(PHP研究所、1994年)
- 『辰吉丈一郎へ/三〇万燭光の興奮』(洋泉社、1994年)
- 『幻町より海辺の墓場を眺望せよ』(洋々社、1995年)
- 『宮沢賢治と東京宇宙』(日本放送出版協会、1996年)
- 『弔い-死に臨むこころ』(ちくま新書、1997年)
- 『黄金の獅子 辰吉丈一郎へ』(彩流社、1998年)
- 『寺山修司の墓―夭折者の系譜』(彩流社、2001年)
- 『荒野の歌―平成ボクサー列伝』(河出書房新社、2002年)
- 『誰も語らなかった中原中也』(PHP研究所、2007年)
- 『中原中也-帝都慕情-』(日本放送出版協会、2007年)
- 『祖国よ!―特攻に散った穴沢少尉の恋』(幻戯書房、2009年)
- 『悲しみのエナジー 友よ、私が死んだからとて』(三一書房、2009年)
- 『わが心の日蓮』(春秋社、2010年)
- 『寺山修司 死と生の履歴書』(彩流社、2010年)
- 『もっと電車よ、まじめに走れ 福島泰樹わが短歌史』(角川学芸出版、2013年)
- 『歌人の死』(東洋出版、2015年)
共著
- 『祖国』(岡野弘彦共著、鳥影社、2005年)
- 『ぬらり神―奥村真と2つの詩集』(奥村真共著、iga、2011年)
CD
- 『中原中也』(東芝EMI、1991年)
- 『さらば常盤座の灯よ!』(月光の会、1993年)
- 『転調哀傷歌』(SEAレコード、1996年)
- 『革命』(ペルメージ・レコード、2006年)
- 『絶叫!中原中也』(ペルメージ・レコード、2007年)
- 『哀惜』(ペルメージ・レコード、2008年)