石泉学派
石泉学派(せきせんがくは)とは、浄土真宗本願寺派の学派のひとつである。江戸時代に長浜(現、広島県呉市長浜)の地で「石泉塾」を開いた、同派の学僧の石泉僧叡(せきせんそうえい)の流れをくむ。
本願寺派の教学理解では、空華学派(くうげがくは)と二大学派をなす。
学説
空華学派の学説との根本的な差異は、浄土真宗の重要な教義のひとつである「信」についてみられる。
- 石泉学派
- 「信」を「心が清浄になること」と定義する。
此の信と云ふも、自性の物柄を云と、心を掃除して清からしむるなり。心は心王なり。清からしむとは、心が澄んで奇麗になる。其れが信と云ふ物柄なり(『教行信証文類随聞記』巻十八[1])
未聞の前は、機も法も濁り果てて、自身をも見限り詰めることも出来ずにありた者が、仏願の機法を聞て、心が澄んで来る。此れ信心の模様なり。心の澄浄なるが信の自性なり(同上)
- 空華学派
- 「信」を阿弥陀仏に「頼る」あるいは「すがる」ことであると定義する。
信というは諸仏所讃の名号を当てにし頼みにしたるなり(『本典敬信記』)
参考文献
- 信楽峻麿『親鸞とその思想』 ISBN 4831886742
外部リンク
- 石泉僧叡和上 - 嶺宿山 専徳寺
- 「文類随聞記 」で検索 (国立国会図書館デジタルコレクション)
- 「光宣寮」または「僧叡」で検索(国立国会図書館デジタルコレクション)
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