白張

白張(はくちょう)とは、主に平安時代の下級官人によって着用された衣装の1つ。「白丁」とも表記し、「しらはり/しらばり」とも読んだ。

白張姿の男性。京都市時代祭にて

上着は古代日本の衣装である襖(あお)の系統で、盤首・身一幅の単仕立ての狩衣と類似した構造である。裾をすぼめるために括り袴を併せて着用する。白麻もしくは白絹に糊を強くつけて張りを持たせた布地を材料とするためにその名の由来とする。

主に宮中の小舎人、公家や武家の供人、神事の道具を運ぶ仕丁が着用し、後にこれを着用している人々のことを白張もしくは白丁と呼ぶようになった。これは官人登用の規定においては、これら下級役人の子弟は一般の良民男子である白丁と同等の扱いを受けていたことも関係している。

参考文献

  • 清田倫子「白張」(『平安時代史事典』、角川書店、1994年 ISBN 978-4-040-31700-7)
  • 高田倭男「白張」(『日本史大事典 5』、平凡社、1993年 ISBN 978-4-582-13105-5)
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