梁瀬浦遺跡

梁瀬浦遺跡 (やなせうらいせき) は、 宮城県角田市岡にある、縄文時代の集落跡である。1977年2月17日、国の史跡に指定された。

梁瀬浦遺跡の位置(宮城県内)
梁瀬浦遺跡
梁瀬浦遺跡
位置

概要

阿武隈川の下流域、角田盆地に西から枝状に延びる1丘陵の先端に繩文時代の集落跡、梁瀬浦遺跡がある。本遺跡は繩文時代中期から晩期にかけての集落とその東側の低地に形成された厚い遺物包含層から成っている。集落の営まれた丘陵は北東に延びており、長さ約100メートル、幅約50メートル程で基部には中期の集落、先端部には後期、全体には晩期の集落が営まれており、傾斜面上には多数の土壙が形成されている[1]。各時期の遺物包含層はほぼ東側に向かって複雑な層位を形成し、厚い所で2メートルを越している。本遺跡は包含層の花粉分析等により当時の景観も復原されており、後期までは低地は湖水面であり、晩期に湿地化したことが指摘されているが、出土品中にも、後期までは土錘などの漁撈具が多く使用され、当時の生業と景観とが合致していることも判明している。出土品には、各時期の土器、石器のほか、土偶や岩版、動物の骨等があり、少量ではあるが弥生土器片も採集されている。梁瀬浦遺跡は、東北地方における内陸の湖水沿岸に営まれた集落の一典型を示すものとして繩文時代を考究する上で重要な遺跡である[1]

出典

  1. 国指定文化財等データベース”. kunishitei.bunka.go.jp. 文化庁(一部改変). 2020年11月20日閲覧。

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