日本産業貯蓄銀行

株式会社日本産業貯蓄銀行（にほんさんぎょうちょちくぎんこう）は、かつて大阪府大阪市東区[注釈 1]今橋2丁目に存在した貯蓄銀行。

概要

設立は1916年（大正5年）2月[1][2][3]。資本金は100万円[1][3]。日本産業貯蓄銀行専務門脇孝一、その妹婿で同行監査役兼山陰銀行専務森啓蔵らにかかる産貯行金200万円横領、背任事件が発生[4]。1933年（昭和8年）7月、大蔵省は産貯銀行に対し業務停止命令を発した[5]。その後建物は新井証券が取得し、新井ビルとして現存する[6]。

役員

『日本全国諸会社役員録 第25回』
  • 取締役（代表）・三木雄蔵[7]
  • 取締役・五百井菊次郎、荒木善定、大久保隆助、長尾種三郎[7]
  • 監査役・矢野丑乙、奈良重美[7]

『日本全国諸会社役員録 第35回』
  • 専務取締役・門脇孝一、上田善次郎[3]
  • 常務取締役・山根宏[3]
  • 取締役・森田準一郎、武信謙治、眞先啓太郎、原秀[3]
  • 監査役・森啓蔵、渡邊慶治、岡田平次郎[3]

『日本全国諸会社役員録 第38回』

『日本全国諸会社役員録 第41回』
  • 専務取締役・門脇孝一[1]
  • 取締役・谷口顕信、戸田文一郎[1]
  • 監査役・森啓蔵[1]

支店・出張所
支店
出張所
  • 松江出張所 島根県松江市八軒屋町[1]
  • 安来出張所 島根県能義郡安来町[1]
  • 境出張所 鳥取県西伯郡境町[1]
  • 三朝出張所 鳥取県東伯郡三朝村[1]
  • 立町出張所 鳥取県米子市立町二丁目[1]
  • 鳥取出張所 鳥取市本町一丁目[1]

大株主氏名及持株数

『銀行会社要録 附・役員録 第31版』
  • 門脇孝一 3036[8]
  • 上田善次郎 3000[8]
  • 小口重太郎 2000[8]
  • 小口幸重 2000[8]
  • 小口政衛 1500[8]

脚注

注釈
  1. 1989年に南区と統合され、中央区

出典
  1. 『日本全国諸会社役員録 第41回』上編395頁（国立国会図書館デジタルコレクション）。2021年7月16日閲覧。
  2. 『日本全国諸会社役員録 第38回』上編364頁（国立国会図書館デジタルコレクション）。2021年7月16日閲覧。
  3. 『日本全国諸会社役員録 第35回』上編316頁（国立国会図書館デジタルコレクション）。2021年7月16日閲覧。
  4. 預金者をふみ躪る呆れた無軌道貸付 一人で背任横領百六十万円“産貯”関係被告の予審終結大阪朝日新聞（1936年6月16日）、神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 貯蓄銀行（2-063）。2021年7月16日閲覧。
  5. 『官報 1933年7月18日』官報 第1963号 464頁（国立国会図書館デジタルコレクション）。2021年7月16日閲覧。
  6. 歴史（新井株式会社）
  7. 『日本全国諸会社役員録 第25回』上編422頁（国立国会図書館デジタルコレクション）。2021年7月16日閲覧。
  8. 『銀行会社要録 附・役員録 第31版』大阪府2頁（国立国会図書館デジタルコレクション）。2021年7月25日閲覧。

参考文献
  • 商業興信所編『日本全国諸会社役員録 第25回』商業興信所、1917年。
  • 東京興信所編『銀行会社要録 附・役員録 第31版』東京興信所、1927年。
  • 商業興信所編『日本全国諸会社役員録 第35回』商業興信所、1927年。
  • 商業興信所編『日本全国諸会社役員録 第38回』商業興信所、1930年。
  • 商業興信所編『日本全国諸会社役員録 第41回』商業興信所、1933年。
  • 大蔵省印刷局編『官報 1933年7月18日』日本マイクロ写真、1933年。
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