新高ドイツ語

新高ドイツ語(独:Neuhochdeutsch (Nhd), 英:New High German (NHG))は、一般に今日使われているドイツ語を年代区別的に指す高地ドイツ語である。現在は1650年頃から使われているとされており、新高ドイツ語の前には初期新高ドイツ語、その前には中高ドイツ語と続いていく。

新高ドイツ語
Teutsch, Deutsch, Neuhochdeutsch
話される国 ドイツ, オーストリア, ルクセンブルク, リヒテンシュタイン, スイス, オランダ, イスラエル
創案時期 1990
話者数 9000万から1億2000万人
言語系統
初期形式
表記体系 ドイツ語アルファベット
公的地位
公用語 オーストリア, ヨーロッパ連合, ドイツ, リヒテンシュタイン, ルクセンブルク, スイス, ベルギー, また1990年までナミビアの準公用語。
統制機関 統制なし
言語コード
ISO 639-1 de
ISO 639-2 ger (B)
deu (T)
ISO 639-3 各種:
deu  標準ドイツ語
sxu  上ザクセン語
sli  上シュレージエン語
wym  ヴィラモヴィツェ語
frk  フランケン語
ltz  ルクセンブルク語
vmf  マインフランケン語
lim  リンブルフ語
pfl  プファルツ語
ksh  ケルン語
pdc  ペンシルベニアドイツ語
gct  コロニア・トバール語
gsw  スイスドイツ語
swg  シュヴァーベン語
wae  ヴァリス語
bar  バイエルン語
cim  キンブリ語
geh  フッター派ドイツ語
mhn  モケーノ語
ydd  東イディッシュ語
yih  西イディッシュ語

新高ドイツ語はバロック時代以降の全ての方言を含むドイツ語群を指すが、通常は標準ドイツ語の類義語として扱われている。

区分の成立

この用語は1848年ヤーコプ・グリムによって造語されたものである。彼は「中高ドイツ語に続き、1500年ごろから現在まで」と定義したが、ヴィルヘルム・シェーラーは「1650年から」と定義し、また1350年から1650年に使われていたとされる初期新高ドイツ語 (Frühneuhochdeutsch) という区分を新たに作り、現在最も一般的に使われているドイツ語の年代区分法となった。

新高ドイツ語時代は、現代のドイツ語を演説や成文化によって明確に定義されたことを特色としている。また、他の時代とは違い、音韻体系や形態論などにおいていくつかの大きな変更点があった。

関連項目

出典

  • Jacob Grimm, Deutsches Wörterbuch: Definition of neuhochdeutsch
  • Jacob Grimm, Geschichte der deutschen Sprache (Leipzig 1848)
  • Wilhelm Scherer, Zur Geschichte der deutschen Sprache (Berlin 1868)
  • C J Wells, German. A Linguistic History to 1945 Oxford 1987. ISBN 0-19-815809-2

脚注

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