影印本
影印本(えいいんぼん)とは、底本(通常は古い時代の貴重な書物)を写真撮影し、それを原版にしてオフセット印刷などの方法によって印刷した「複製本」のこと[1]。景印本あるいは影印とも言う。
底本が書かれた当時の絵や文字をそのまま参照することができ、また、複製による新たな誤植や書き換えの生じる恐れが無いため、専ら研究用の資料として使用される。
木版印刷によって複製した場合は、覆刻本と呼ばれて区別される[2]。また、複製本に限らないが、活字を用いて印刷した本は排印本あるいは鉛印本と呼ばれる。
底本は印刷本でも書写本でも関係なく、その複製本の寸法は原寸通りに再現されていなくてもよい。ただし、原本よりも縮刷されるのは構わないが、拡大印刷を行うことは好まれない。
脚注
- 堀川貴司 2010 第24節(図書館資料のなかの古典籍)と図書館用語辞典編集委員会 2004に依拠する。
- “~覆刻本~”. 大東文化大学 (2010年5月2日). 2014年4月23日閲覧。
参考文献
- 堀川貴司, 書誌学入門 古典籍を見る・知る・読む、勉誠出版, 東京, 2010
- 図書館用語辞典編集委員会、最新 図書館用語大辞典, 柏書房, 2004
関連項目
- ファクシミリ (書誌学)
- 漢籍 - 漢籍の印刷方法の区分についての解説がある。
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