山名康郎

父・山名薫人も『潮音』に所属した歌人。1940年（昭和15年）、歌誌『潮音』『新墾』に入会。札幌光星高等学校卒業。明治大学在学中より特別幹部候補生として苫小牧市沼ノ端の独立旅団に入隊し、1945年（昭和20年）の終戦を迎える。戦後は北海道新聞記者を務めながら、四賀光子に師事。

1954年（昭和29年）に、結社制度に疑問を抱いて『潮音』『新墾』を脱退し、中城ふみ子ら道内の若手とともに同人誌『凍土』を創刊した。また、「青年歌人会議」に参加していた縁から、尾崎左永子とも交流が深かった。昭和30年代以降は前衛短歌運動に反発して作歌を中断するが、1973年（昭和48年）に復帰。歌誌『花林』代表、北海道歌人会代表などを歴任。1986年（昭和61年）から1997年（平成9年）まで、北海道新聞短歌欄の選者を担当。北海道立文学館参与。2006年（平成18年）、歌集『冬の骨』で第33回日本歌人クラブ賞受賞。2009年（平成21年）、北海道文化賞を受賞。

2015年（平成27年）6月18日、自宅のある札幌市で病没[1]。

• 『歌集 冬の旗』 雁書館 1985
• 『歌集 冬の風』 短歌新聞社 1993
• 『中城ふみ子の歌 : 華麗なるエゴイズムの花』 短歌新聞社 2000.8
• 『山名康郎集 : 自解150歌選』 東京四季出版〈自解・現代短歌シリーズ〉 2001.7
• 『不死鳥の歌人齋藤史』 東京四季出版 2004.4
• 『歌集 冬の骨』 短歌新聞社 2005.1
• 『冬韻集 : 山名康郎歌集』 短歌新聞社〈新現代歌人叢書〉 2006.1
• 『冬華集 : 山名康郎歌集』 角川書店〈21世紀歌人シリーズ〉 2007.7

• 文藝年鑑2007
• 『冬韻集 : 山名康郎歌集』短歌新聞社〈新現代歌人叢書 24〉、2006年1月。ISBN 4-8039-1262-9。
• 『北海道文学大事典』北海道文学館 編、北海道新聞社、1985年10月