奈良県立山辺高等学校
奈良県立山辺高等学校(ならけんりつ やまべ こうとうがっこう、英: Nara Prefectural Yamabe Senior High School)は、奈良県奈良市都祁友田町(旧・都祁村)にある公立の高等学校。昭和初期1935年に開設の農村青年向け「塾」を源流としている。
奈良県立山辺高等学校 | |
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(2018年〈平成30年〉10月撮影) | |
北緯34度35分47秒 東経135度56分17.1秒 | |
過去の名称 |
豊農塾 組合立山辺農学校 奈良県立山辺農業高等学校 |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 奈良県 |
学区 |
全県一学区 全国募集(馬術部、ライフル射撃部入部希望者のみ) |
校訓 | 友愛・努力・創意・開拓魂 |
設立年月日 | 1948年(昭和23年) |
創立記念日 | 12月1日 |
共学・別学 | 男女共学 |
分校 | 山添分校 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 |
普通科 生物科学科 |
学科内専門コース | 生活文化コース(普通科) |
学期 | 3学期制 |
学校コード | D129210000030 |
高校コード | 29110C |
所在地 | 〒632-0246 |
奈良県奈良市都祁友田町937番地 | |
外部リンク | 公式サイト |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
概要
前身は太平洋戦争終戦の翌1946年(昭和21年)に設置の組合立の実業学校「組合山辺農学校」。1948年の学制改革により農学校が廃止され、代わりに新制の奈良県立山辺農業高等学校が設置された。同年9月、公立高の統合・再編により、いわゆる高校三原則に基づく総合制高校(普通科・農業科・家庭科)となった。
1995年(平成7年)に学科改編を行い、総合学科を設置。2年後1997年に従来の普通科・農業科・家庭科を廃止し、奈良県の公立で唯一の総合学科高校に改編されたが入学生の実態に合っておらず、16年後の2013年に普通科と生物科学科(農業に関する学科)が新設。総合学科は2015年に廃止された。
- 分校
- 山添分校
- 所在地 - 〒630-2344 奈良県山辺郡山添村大西45-1(北緯34度40分42.9秒 東経136度2分41.1秒)
- 設置課程・学科
- 本校
- 山添分校
- 4年次は授業時間を少なくして、各自の課題に取り組む。
- 高等養護学校分教室
沿革
- 1935年(昭和10年)4月2日 - 農村青年修練場「豊農塾」が開塾
- 1938年(昭和13年)4月1日 - 奈良県に移管される
- 1939年(昭和14年)8月1日 - 満州移民訓練所を併置
- 1946年(昭和21年)4月16日 - 「組合立山辺農学校」(実業学校)が開校
- 1948年(昭和23年)4月1日 - 学制改革(六・三・三制の実施)により、農学校が廃止。新制の高等学校「奈良県立山辺農業高等学校」が発足。
- 1949年(昭和24年)2月1日 - 波多野分校を設置
- 1950年(昭和25年)3月1日 - 東里分校を設置。
- 1956年(昭和31年)3月31日 - 波多野分校を「山添分校」に改称。東里分校を奈良県立榛原高等学校に移管
- 1969年(昭和44年)3月31日 - 本館が新築完成
- 1973年(昭和48年)3月31日 - 運動場を拡張。格技室が完成
- 1974年(昭和49年)3月31日 - 寄宿舎と食堂が完成。
- 12月20日 - 農機具実習室、車庫、燃料庫が完成
- 1976年(昭和51年)12月25日 - 体育館を改築
- 1978年(昭和53年)12月31日 - 第2運動場が完成
- 1981年(昭和56年)3月19日 - 北館を改築
- 1982年(昭和57年)10月30日 - ライフル射撃練習場が完成
- 1984年(昭和59年)3月30日 - 新校門が完成
- 1987年(昭和62年)3月10日 - 西館(特別教室棟)が完成
- 1991年(平成3年)3月25日 - 製茶実習室を改築
- 1992年(平成4年)3月31日 - 寄宿舎を閉鎖
- 1994年(平成6年)11月4日 - 情報処理基礎実習室と多目的情報処理室が完成
- 1995年(平成7年)4月1日 - 普通科・農業科・家庭科の募集を停止し、総合学科を新設
- 1996年(平成8年)3月31日 - 総合学科関連施設(学習センター、生物工学棟、自動車整備棟、福祉室等)が完成。
- 11月20日 - 同窓会館「山翠庵」が完成。
- 12月1日 - 創立50周年を記念して校歌碑を建立。
- 1997年(平成9年)2月27日 - 校訓碑を建立。
- 3月28日 - Ship21事業の一環として「山辺ふれあいパーク」が完成。
- 3月31日 - 普通科・農業科・家庭科を廃止。
- 1998年(平成10年)10月31日 - 格技場を改築
- 2000年(平成12年)11月7日 - 体育館を改築
- 2003年(平成15年)1月19日 - 第1回総合学科発表会を開催
- 2013年(平成25年)4月1日 - 総合学科の募集を停止し、普通科と生物科学科を新設(普通科と農業に関する学科が16年ぶりに復活[2][3])
- 2015年(平成27年)3月31日 - 総合学科を廃止
基礎データ
特色
- 許可を取れば、単車免許・二輪免許(中免)・自動車免許(3年生夏期休業以降の長期休業中のみ)の免許取得が可能。
- 通学条件を満たせば、許可を受けての単車通学も可能である。
- 許可を受けて、休日アルバイト(特別アルバイト)、長期休業中のアルバイトも可能である。
- 地元の奈良市立都祁中学校、天理市立福住中学校、山添村立山添中学校の3校の生徒が、全体の4分の1以上を占めている。
- 馬術部、ライフル射撃部、サッカー部入部希望者を対象として、全国募集も実施している。
諸活動
訴訟・裁判
男子サッカー部の元男子部員2人とその保護者が、同部監督からパワハラを受けて退寮、退部に追い込まれたなどとして、監督と、高校と提携して部や寮を管理するボスコヴィラサッカーアカデミーの運営会社「天平フーズ」に1100万円の損害賠償を求めて地裁に提訴[4]。
2023年5月26日、奈良地方裁判所(太田雅之裁判官)は、監督のパワハラについては否定したが、一部指導が不法行為にあたるとして監督らに元部員1人に6万円を支払うよう命じた。もう1人の請求は棄却した。 裁判官は「指導の域を超えた違法なハラスメントとは評価できない」と判断する一方、元部員の1人が他部員からトイレ掃除を一人でさせられていたことを知りながら、監督が放置したとして「指導者として積極的に介入し、やめさせるべきだった」と述べ、不法行為と認定した[5][6]。
脚注
- http://www.pref.nara.jp/secure/121899/h27_48.pdf
- “13年度公立高入試概要 県立全日制、8498人 募集人員、過去最少に”. 朝日新聞奈良版. (2012年10月17日)
- “平成25年度奈良県公立高等学校入学者募集人員” (pdf). 奈良県教育委員会 (2012年10月16日). 2012年10月20日閲覧。
- “元Jリーガーの監督からパワハラ 奈良、元部員が提訴”. 産経新聞. (2020年6月29日) 2023年5月26日閲覧。
- “山辺高校サッカー部訴訟、元監督のパワハラは認めず 奈良地裁”. 産経新聞. (2022年5月26日) 2023年5月26日閲覧。
- “高校サッカー部監督の言動、パワハラと認めず 奈良地裁”. 朝日新聞. (2023年5月26日) 2023年5月26日閲覧。