大野木克信
大野木 克信(おおのき かつのぶ、1936年5月15日 - 2017年5月10日[1])は、日本の銀行家。日本長期信用銀行最後の頭取を務めた。
おおのき かつのぶ 大野木 克信 | |
---|---|
生誕 | 1936年5月15日 |
死没 | 2017年5月10日(満80歳没) |
出身校 | 東京大学農学部卒業 |
職業 | 第8代日本長期信用銀行頭取 |
来歴
銀行員として
東京大学の農学部を卒業した農学士という異色の経歴ながら[2]、イギリスの銀行に出向し投資銀行の業務の実際を学んだ。そのため、日本長期信用銀行の行内では「国際派のエース」[3]と評されており、早くから注目されていた。1995年に日本長期信用銀行の頭取に就任した。しかし、頭取を引き継いだ時点で、日本長期信用銀行の経営状況は既に悪化し始めていた。
頭取として
頭取就任後は、コンプライアンスの重視とグローバル化の推進を積極的に推し進めた。大和銀行ニューヨーク支店巨額損失事件に危機感を抱き、「大和銀行は、11億ドルものディーリング損失を隠蔽してアメリカから追放された。長銀としても他山の石とすべき重大な事件だ」[3]と訓示し、行内に法令遵守の徹底を訴えた。また、「大蔵省とだけ手を握っていれば大丈夫、日本のルールさえ守っていればよいという時代は終わり、今後はグローバル・スタンダードの経営に転換しなければならない」[3]とぶち上げ、国際化を推進すると表明した。1997年には、スイス銀行との間で包括的な業務資本提携を締結し、株式持ち合いや合弁会社設立などで合意するなど、積極的な動きを見せた[4]。
脚注
- 大野木克信氏死去=元長銀頭取、粉飾決算事件で無罪 - 時事ドットコム 2017年5月24日
- “東京大学農学部創立百二十五周年記念「農学21世紀への飛翔」事業後援会役員名簿” (日本語). 東京大学大学院農学生命科学研究科・東京大学農学部. 東京大学. 2010年1月19日閲覧。
- 箭内昇 (2005年10月14日). “カネボウ事件の心理学” (日本語). ビズプラス. 日本経済新聞社. 2010年1月19日閲覧。
- 小栗太 (1998年12月21日). “「仲良し経営」者、和を断ち切れず” (日本語). 日経ビジネスオンライン. 日経BP. 2010年1月19日閲覧。
- 共同通信 (2008年7月18日). “元頭取ら3人逆転無罪 旧長銀粉飾決算事件、最高裁” (日本語). 47NEWS (全国新聞ネット) 2010年1月19日閲覧。
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.