壗下
壗下(まました)は、神奈川県南足柄市にある地名である[1]。郵便番号は250‐0103。難読地名であるため、バス停は「まました」とひらがなで表記される。別表記の「まま下」「𡋤下」は特定の地域だけに見られる「景観文字」と考えられている[2]。
『相州酒匂川本川通川除御普請御願絵図』には、富士山宝永噴火の13年後の1720年10月に、当時、酒匂川右岸六ヶ村の一部であった壗下などの地区が大口堤を締め切る代わりに、右岸を流れる酒匂川を氾濫前の流路に戻すことを幕府に嘆願したことが記録として残されている[3]。当時の資料によれば、壗下地区は酒匂川から見て上流部中部から中流部までの西側に位置し、水平な地層が見られていた[3]。また、この際に壗下では「復旧耕作土層」や、噴火に伴って足柄平野に降り注いだ「スコリア層」、「玉石交じり土層」も確認されている[3]。
脚注
- 小田原啓, 林広樹, 齋藤勝, 古澤明「神縄・国府津-松田断層帯北西部における活断層調査ボーリング」『日本地質学会学術大会講演要旨』日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会(水戸大会)、日本地質学会、2011年、433-433頁、doi:10.14863/geosocabst.2011.0.433.0、ISSN 1348-3935、NAID 130004596281。
- 田島孝治, 渡邊愼, 三宅隼, 高田智和「スマートフォンを利用した「景観文字」調査ツールのシステム化に関する一検討」『じんもんこん2011論文集』第2011巻第8号、2011年12月、281-286頁、NAID 170000068418。
- 田代治, 林拙郎「富士山宝永噴火による足柄平野へのスコリア-洪水流の氾濫」『砂防学会誌』第62巻第1号、砂防学会、2009年、40-51頁、doi:10.11475/sabo.62.1_40、ISSN 0286-8385、NAID 130004662162。
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