名古屋平成中村座

名古屋平成中村座(なごやへいせいなかむらざ)は、2006年(平成18年)9月24日より27日にかけて愛知県名古屋市中村区にある同朋高等学校にて開催された歌舞伎公演である。十八代目中村勘三郎襲名披露を兼ねた全国巡業、松竹大歌舞伎東・西コースの一環として行われた。 また、2009年9月には、専用劇場を名古屋城付近に設け、東海テレビ開局50周年記念事業として再び「名古屋平成中村座」を1ヶ月間30回公演を実施した。

概要

  • これは、 初代江戸猿若勘三郎 の出生地が興行会場となった同朋高等学校の所在地である名古屋市中村区であると伝わることにより実現した。
    • 中村屋という屋号の由来がそれだと言われる。
  • 当日は、同校体育館を移動式の芝居小屋である平成中村座の内装を利用して名古屋平成中村座とし、興行を行った。
    • 学校体育館で襲名披露興行を行った歌舞伎役者は、中村勘三郎が初めてである。
  • 会場スタッフは、イベント業者も行うが、大半は同校の生徒、教職員および保護者だった。
  • また、同校生徒は、平成中村座開催に合わせて、歌舞伎学習(歴史的背景および作品の解説など)を行い、全校生徒が歌舞伎を鑑賞した。
  • 前売り券は、発売開始1時間で完売し、当日券は発売されなかった。
  • 名古屋平成中村座の花道は24.5mあり、歌舞伎史上最大級の非常に長い花道が同校体育館に作られた。
  • この巡業では名古屋平成中村座公演の他、古くからある伝統的な芝居小屋で積極的に公演した事が特筆される。秋田の康楽館や熊本の八千代座といった例年松竹大歌舞伎が行われる小屋のほか、岐阜の黒川の東座、水害からの回復なった福岡の嘉穂劇場などに訪れた。
  • 2007年7月16日から22日にかけて、ニューヨークにあるリンカーンセンターにて「平成中村座 ニューヨーク公演」が開催された。
    • ニューヨークでの中村座公演は2回目となるが、前回のテント小屋形式とは異なり、既存の施設を利用しての公演となる。
    • これが実現したのは、名古屋平成中村座において、既存の体育館を歌舞伎小屋に改装するという、歌舞伎史上初の試みが成功した賜物であるといえる。

演目

  • 昼の部
    • 本朝廿四孝 十種香
    • 十八代目中村勘三郎襲名披露 口上
    • 身替座禅
  • 夜の部
    • 十八代目中村勘三郎襲名披露 口上
    • 義経千本桜から
      • 「木の実」「小金吾討死」「すし屋」

出演俳優

ほか

テレビ放映

  • 2006年10月29日 NHK教育「芸術劇場
    • 義経千本桜~木の実・小金吾討死・すし屋
  • 2006年11月11日 NHK衛星第2「山川静夫の新・華麗なる招待席」
    • 身替座禅 口上 義経千本桜~木の実・小金吾討死・すし屋
  • 2007年 1月15日 テレビ東京系列「日経スペシャル カンブリア宮殿
    • 「破壊と創造で伝統を守れ」 ゲスト:十八代目 中村勘三郎
  • 2007年 3月 9日 フジテレビ系列「金曜プレステージ
    • 「日本中が泣いた!笑った!中村勘三郎襲名公演家族が支えた664日全記録」
  • 2007年12月23日 フジテレビ系列
    • 「中村勘三郎 特別企画 伝えるべき大切なもの」

ほかに、ローカルニュースが興行前後に数本

備考

外部リンク

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