発育性股関節形成不全

発育性股関節形成不全(はついくせいこかんせつけいせいふぜん、英:developmental dysplasia of the hip、DDH[1])とは、股関節が生下時すでに脱臼しているまたは周産期の姿勢異常によって臼蓋形成不全などが伴う亜脱臼状態や後天的に脱臼しうる状態にある症状の総称。かつては、「先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう、英:congenital dislocation of the hip)」と呼称されていた[2]

発育性股関節形成不全
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
整形外科, 小児科
ICD-10 G65
GeneReviews

沿革

かつては、出生前に発症すると考えられていた(母体内発生説)ため、「先天性股関節脱臼」と呼称されていた。しかし、出生後にも発症することが判明し、現在の名称に変更された。

原因

向き癖

向き癖によって発症する。

スリング

近年では、スリングによって発症する事例が増えており、問題視されている[3]

診断

アメリカ

  • オルトラーニ・テスト(英:Ortolani test
  • バーロー・テスト(英:Barlow test
  • ガレアッチィ・テスト(英:Galeazzi test
    Richardo Galeazzi(1866-1952)に由来する。日本では、アリス徴候(英:Allis sign)と呼称することが多い。

治療

パブリックハーネス(リーメンビューゲル装具)

パブリックハーネス(英:Pavlik Harness)を用いる方法。ただし、完全脱臼の場合、大腿骨頭壊死を引き起こす可能性がある。

脚注

  1. 吉川泰司, 中村正則, 助崎文雄 ほか「原著 : 小児発育性股関節形成不全に対する広範囲展開観血的整復術の長期成績」『昭和学士会雑誌』第76巻第6号、2016年、727-737頁、doi:10.14930/jshowaunivsoc.76.7272018年5月12日閲覧
  2. 服部義, 「先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)」『日本義肢装具学会誌』 34巻 3号 2018年 p.186-191, doi:10.11267/jspo.34.186
  3. 「発育性股関節形成不全」 - 日本整形外科学会

外部リンク

日本のサイト

海外のサイト

関連項目

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