元住吉検車区
概要
東急東横線・目黒線元住吉駅の南側にあり、長津田検車区に次ぐ規模を持ち、他社線の車両も多数留置されている。また、東急電鉄の社員研修所が隣接している。
当区への入・出庫は従来、元住吉駅から行われていたが、2006年9月25日のダイヤ改正で元住吉駅が高架化されたため、地平にある検車区には駅構内から直接入・出庫することができなくなった。
現在、入・出庫は渋谷・目黒方面は武蔵小杉駅から、横浜・新横浜方面は武蔵小杉駅もしくは日吉駅から行われている。なお、当区から武蔵小杉駅への回送列車は2008年6月22日に開業した目黒線の線路を、日吉駅への回送列車は東横線の下り線に接続する下り出庫線をそれぞれ経由して運転される。また、菊名からの元住吉行だった列車は、現在回送列車として一旦武蔵小杉駅に到着後、方向転換して当区に入庫している。
沿革
なお、沿革には元住吉工場についても記載する。
- 1926年(大正15年)2月 - 奥沢工場の分工場として元住吉工場が発足する。
- 1928年(昭和3年)2月21日 - 元住吉工場が建設され、検査業務を担当する。
- 1948年(昭和23年)5月1日 - 元住吉工場より月検査・臨時検査を、元住吉電車区より列車検査を移管され、元住吉検車区が発足する[1]。
- 1950年(昭和25年)9月 - 目蒲線の奥沢工場を吸収合併。
- 1951年(昭和26年)10月 - 池上線雪が谷工場を吸収合併。
- 1972年(昭和47年)10月 - 長津田車両工場発足に伴い、元住吉工場が廃止される。これに合わせて検車区の拡張工事が実施される。
- 2000年(平成12年)8月6日 - 目蒲線の運転系統変更に伴い雪が谷検車区奥沢班を元住吉検車区に統合。目黒線車両は元住吉検車区所属となった[1]。
- 2006年(平成18年)9月24日 - 同日未明に行われた武蔵小杉 - 日吉間の線路切り替え(高架化)に伴い、入庫を武蔵小杉駅からの回送、出庫を武蔵小杉・日吉両駅への回送に変更。
- 2006年(平成18年)12月1日 - 検車区業務を東急レールウェイサービスに移管[1]。
- 2010年(平成22年)10月 - 検車区業務を東急レールウェイサービスから東京急行電鉄に再度移管[1]。
- 2012年(平成24年)6月 - 新検査場が完成[1]。
- 2017年(平成29年)3月 - 直通運転を行うS-TRAIN用西武40000系電車(トイレ付きデュアルシート車両)のメンテナンスを昼間留置時に行うため、東急の車両基地としては初めてし尿処理施設を設置。
配置車両
東横線・東急新横浜線・みなとみらい線
- 各停・急行(東横線本線系統)運用
- 5050系:8両編成25本(200両)
- 5155Fは元住吉駅追突事故で2017年7月に廃車となった。なお、5156Fは同様に廃車されたY500系Y516Fの補填として横浜高速鉄道に譲渡されているが、引き続き当区に在籍している。
- 5173Fは中間に後から追加製造した4611+4711を組み込み、既存8両も改番した上で10両化し4111Fとして4000番台に編入した。
- Y500系:8両編成6本(48両・横浜高速鉄道受託車)
- Y516Fが元住吉駅追突事故で廃車となったため、補填用に5050系5156FがY517Fに改造された。
- 5000系:8両編成4本(32両) ※5118F・5119F・5121F・5122Fのみ
- 田園都市線用として製造されたが、東横線用に改造の上、元住吉検車区に配置された。
- 5050系:8両編成25本(200両)
- 急行(本線系統及び東急新横浜線直通系統)・特急運用
- 5050系4000番台:10両編成11本(110両)
一部、西武鉄道が管理している小手指車両基地や武蔵丘車両基地、および相模鉄道の星川駅と相模大塚駅にある電留線と西谷駅構内など、他社の路線で昼間留置や夜間滞泊をする編成がある(東武鉄道の森林公園検修区や相模鉄道のかしわ台車両センターへの留置があるかについては不明。なお、前日に西武鉄道線に滞泊した5050系4000番台の運用のうち、平日の1運用のみ(土休日は不明)ではあるが、夕方以降に相模鉄道線直通運用に入り、同じ編成が同社の路線で滞泊する運用が設定されている)。
- 過去の配置車両
- 東横線本線系統
- 日比谷線直通系統
留置される他社の車両
- 東京メトロ10000系:東横線 - 東京メトロ副都心線・東武東上線・西武有楽町線・西武池袋線直通系統
- 東京メトロ17000系:同上
- 東武9000系・9050系:東横線 - 東京メトロ副都心線・東武東上線直通系統
- 東武50070系:同上
- 西武6000系:東横線 - 東京メトロ副都心線・西武有楽町線・西武池袋線直通系統
- 西武40000系:東横線 - 東京メトロ副都心線・西武有楽町線・西武池袋線・西武秩父線直通系統
- 西武40000系はS-TRAIN運転日の土曜・休日ダイヤでの昼間留置のみ。し尿処理施設の設置されている線に入庫し、留置時に給水とタンクの汚物抜きを実施。
- 相鉄20000系:相鉄いずみ野線 - 相鉄本線 - 相鉄新横浜線 - 東急新横浜線 - 東横線 - 東京メトロ副都心線直通系統
- 東京メトロ9000系:東急新横浜線・目黒線 - 東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線直通系統
- 埼玉高速鉄道2000系:同上
- 東京都交通局6300形:東急新横浜線・目黒線 - 都営地下鉄三田線直通系統
- 東京都交通局6500形:同上
- 相鉄21000系:相鉄いずみ野線 - 相鉄本線 - 相鉄新横浜線 - 東急新横浜線・目黒線 - 東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線/都営地下鉄三田線直通系統
- 過去の留置車両
- 東京地下鉄7000系:東横線 - 東京メトロ副都心線・東武東上線・西武有楽町線・西武池袋線直通系統、2022年運用離脱
脚注
- 日本鉄道車両機械技術協会『ROLLINGSTOCK&MACHINRY』2019年2月号今月のトピックス「東京急行電鉄元住吉検車区職場紹介」pp.45 - 48。
- 宮田, 道一; 杉山, 裕治 (2009年9月30日), 東急おもしろ運転徹底探見, JTBパブリッシング, p. 42, ISBN 978-4-533-07650-3
参考文献
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