交響曲第1番 (安部幸明)
構成
3楽章から成る。
- 第1楽章 Allegro con brio
ソナタ形式。金管のハ音をベースにしたリズムの上から弦楽が第1主題を奏でた後、第2主題がグリッサンドを交えたヴァイオリンとヴィオラに現れる。展開部では第1主題を用いたフガートが奏される。再現部は第1主題が楽器を入れ替えて繰り返され、その後金管が第2主題を反復してクライマックスを形成する。
- 第2楽章 Adagietto
序奏の後、チェロで哀愁を帯びた主題が奏され、ヴァイオリンがこれを引き継ぐ。次いで木管楽器により変形された主題が奏され高揚する。最後は序奏が再び奏されて締め括る。作曲者はこの楽章を「少年時代の追憶」と呼んでいたという。
- 第3楽章 Vivace assai
ソナタ形式。クラリネットが活発な第1主題を提示した後、ホルンに豪快な第2主題が奏される[2]。第1楽章と同じくフガートを用いた展開部の後、再現部を経て、コーダでは第1楽章の主題が登場し、全体の統一を図っている。
脚注
- CD解説による。一方、「名曲事典」では1952年から1953年にかけて作曲、1957年に手を加えたとある。
- 作曲者は「蒸気機関車のオスティナート・リズム」と呼んだという。
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