三国伝記
概要
インド・中国・日本 (梵・漢・和) の三国にわたる説話集である[3]。仏教説話を大半が占める。 8月17日の夜に、京都の清水寺に参詣した、天竺の梵語坊、大明の漢守郎、近江の和阿弥の3人が、交代でそれぞれの国について物語をするというもの。 それぞれ梵曰、漢曰、和曰で説話が始まる形式で、各国120話、合計360話を収録している。 『太平記』巻35の「北野通夜物語」に倣った形式とみられる。成立年は定かではないものの、応永14年(1407年)以降であると考えられている[4]。なお、 『三宝感応要略録』『発心集』『古事談』『長谷寺霊験記』『沙石集』『山王霊験記』『太平記』などと同文に近いため、関連性が指摘されている。
出典
- 三国伝記平仮名本 - CiNii
- 玄棟『三国伝記 巻10』国立国会図書館.インターネット公開(保護期間満了)。doi:10.11501/2552948。NDLJP:2552948 。2022年12月15日閲覧。
- 播摩 光寿「『三国伝記』の一試論」『中世文学』第37巻、中世文学会、1992年、58-66頁、doi:10.24604/chusei.37_58。
- “三国伝記”. WEB版新纂浄土宗大辞典. 2020年11月27日閲覧。
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