ロリポップ (ロナルド・アンド・ルビーの曲)

ロリポップ」 (Lollipop) は、ジュリアス・ディクソン[1][注釈 1]ビバリー・ロス1958年デュオ歌手ロナルド・アンド・ルビーのために書いたアメリカポップス

ロリポップ
ロナルド・アンド・ルビーシングル
リリース
規格 7インチシングル盤
録音 1957年
ジャンル ポップス
時間
レーベル RCAレコード
作詞・作曲 ビバリー・ロス、ジュリアス・ディクソン
プロデュース ジュリアス・ディクソン
チャート最高順位
  • 20位
ロナルド・アンド・ルビー シングル 年表
-ロリポップ
(1958年)
ラブ・バーズ
(1959年)
ロリポップ
ザ・コーデッツシングル
リリース
規格 7インチシングル盤
録音 1958年
ジャンル ポップス
時間
レーベル ケイデンス
作詞・作曲 ビバリー・ロス、ジュリアス・ディクソン
プロデュース アーチー・ブレイヤー
チャート最高順位
  • 2位(ビルボード・ポップス)
  • 3位(ビルボード・R&B)
ザ・コーデッツ シングル 年表
フォトグラフ
(1958年)
ロリポップ
(1958年)
怪傑ゾロ
(1958年)
ラリパップ(誰かと誰かが)
伊東ゆかりシングル
B面 汚れた顔の天使
リリース
規格 7インチシングル盤
SPレコード
ジャンル J-POP
時間
レーベル キングレコード
作詞・作曲 ビバリー・ロス、ジュリアス・ディクソン、音羽たかし
伊東ゆかり シングル 年表
かたみの十字架/クワイ河マーチ
(1958年)
ラリパップ(誰かと誰かが)
(1958年)
陽の輝く日
(1958年)

ザ・コーデッツカヴァーした音源が最も有名である。

本作はアカペラ四重唱の演目として根強い人気がある。

原曲

ロナルド・アンド・ルビーはロナルド・ガンプス(Ronald Gumps)と作曲家のビバリー・ロスのレコーディングデュオである。この録音はもともとデモ盤(試作盤)であったが、RCAレコードがこれを獲得、マスター盤を所有しておりこのデモを作成したディクソンもRCAレコードからのリリースに同意した。ロナルド・アンド・ルビーのヴァージョンはヒットチャートの20位にまで上昇したが、異人種同士のデュオだと知れると(作曲家のディクソンとロスのように)、それ迄に契約されていたテレビ出演もキャンセルされ、本作への世間の関心も薄れていった。

カヴァーバージョン

女性ボーカルカルテットのザ・コーデッツが本作をカヴァー。このヴァージョンはビルボードのポップスおよびR&Bのチャートで各々2位と3位を獲得した。本作は世界的にもヒットし、英国ではザ・コーデッツのヴァージョンが6位、更にザ・マッドラークスがカヴァーしたものが2位になった。2000年に入ってからはウェストライフがカヴァーしている。

アルゼンチンバンドのヴューダ・エ・イハス・デ・ロケ・エンロルは、1980年代半ばに最も有名な2つの「ロリポップ」-ディクソンとロスのバージョンと「マイボーイ・ロリポップ」を改変したものでヒットを出した。原曲のロナルド・アンド・ルビーのヴァージョンも引用している。

またスティーヴン・セガールが自身のアルバム『ソングス・フロム・ザ・クリスタル・ケイヴ』で、更に子供たちのエンターティナー、シャロン・ルイス&ブラム1995年のアルバム『レッツ・ダンス!』でそれぞれカヴァーしている。

この他にスクィークE. クリーンとデザート・イーグルスが映画『ローラーガールズ・ダイアリー』用に本作をカヴァー、リミックスしている。

ケニー・ロギンス2009年の自身のアルバム『オール・ジョイン・イン』でカヴァーしている。

ポップカルチャー

本作は『クレージー・ママ』(Crazy Mama: 1976年)、『グローイング・アップ』( Eskimo Limon: 1978年)、『グローイング・アップ3/恋のチューインガム』(Shifshuf Naim: 1981年)、『スタンド・バイ・ミー』(Stand by Me: 1986年)、『チキン・リトル』(Chicken Little: 2005年)、『ローラーガールズ・ダイアリー』(Whip it: 2009年)といった映画の中で用いられた。またアメリカのTVドラマ『チアーズ』(Cheers)や『スクラブス(Scrubs)〜恋のお騒がせ病棟』のほか『CSI:科学捜査班』(CSI)でも使われた。

テレビのシチュエーションコメディ『チアーズ』では、登場人物のノームとクリフがヘリウムを吸って声のトーンを高くしてから本作を唄った。

ザ・シンプソンズ(The Simpsons)』のエピソード「ザ・シンプソンズ番外編特集(The Simpsons Spin-Off Showcase)」では、「シンプソンファミリー・スマイルタイム・バラエティアワー」(Simpson Family Smile-Time Variety Hour)という短編のなかでジャスパーが本作を唄おうとするが、“ポン”という音を出そうとして歯が抜けてしまう。

1977年、『ハッピーデイズ』(Happy days)のエピソード「タイム・カプセル」では、仲間達が偶然地下室に閉じ込められ、ポッティーが本作を唄ってみんなを元気付けようとする。

2005年、『スタッブス・ザ・ゾンビ』(Stubbs the Zombie)というテレビゲームでは、ベン・クウェラーの唄うヴァージョンが用いられている。これはさらに人気ゲーム『デストロイオールヒューマンズ』(Destroy All Humans)でもジャンキーXLによってリミックスされた。

2007年、ハリー・ポッターのパロディ『ポッター・パペット・パルズ』(Potter Puppet Pals)のエピソード「ザ・ミステリアス・ティッキング・ノイズ」(The Mysterious Ticking Noise)で、ヴォルデモードが最後に本作を“ヴォルデモード、ヴォルデモード、オゥーヴォルディ ヴォルディ ヴォルディ ヴォルデモード! ”と唄っている。

同じく2007年にはレディー・ガガが本作を未公開のレアソング「キャンディ・ライフ」(Kandy Life)に取り入れていたが、2009年に流出した。

アメリカCBSの『コールドケース迷宮事件簿』(Cold Case)のエピソードは本作で始まった。オフブロードウェー演劇の『ザ・マーベラスワンダレッツ』(The Marvelous Wonderettes)でも用いられた。

また本作は1989年より放映されルーン・ラーソンが司会を務めたノルウェー放送協会の番組『ロリポップ』(Lollipop)のテーマソングにもなった[2]

2009年デルコンピューターCMで工場の労働者が本作を唄っている。

2009年の映画『プラネット51』(Planet 51)でも本作をソフィ・グリーンが唄っている。

2012年発売のPS3/Xbox 360用ゲーム『ロリポップチェーンソー』にて、コーデッツ版がサウンドトラックとして使用された。

日本でのカヴァー

1958年7月伊東ゆかりが『ラリパップ(誰かと誰かが)』のタイトルで、日本語の歌詞によりカヴァーしている。

2019年2月にまちだガールズクワイアが、アルバム「MGC CLASSICS Vol.2」でカバー。

著作権の現況

JASRACには0L1-1606-9 LOLLIPOPとして登録。外国作品/出典:PJ(サブ出版者作品届)

出版者はEDWARD B MARKS MUSIC COMPANY。日本でのサブ出版[注釈 2]は、2019年現在ソニー・ミュージックパブリッシング A事業部ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスである[4]

注釈

  1. ディクソン(Dixson)の名はDixonと綴られる場合もある。Julius Dixson obituary
  2. 音楽出版者が全世界の地域について単独でその活動を行うことは難しいことから、特定地域の出版者と、その地域についての利用開発やプロモーションを任せる契約を結ぶことがある。この場合、作詞者・作曲者から直接権利を取得した音楽出版者はOP(Original Publisher)と呼称し、OPと契約を結び特定地域についての活動を任せられた音楽出版者はSP(Sub Publisher)と呼称する。

出典

  1. Ben Sisario. "Julius Dixon, 90, Songwriter Known for the 1958 Hit 'Lollipop'," The New York Times, March 4, 2004, page 16.(2004年3月4日発行『ニューヨークタイムズ』P16より)
  2. Jan Eggum, Bård Ose, Siren Steen, ed. (2005). "Lollipop". Norsk pop & rockleksikon. Oslo: Vega Forlag. ISBN 82-92489-09-6. 2010年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月22日閲覧
  3. 伊東ゆかり「ラリパップ」P-VINE 規格品番:PCD-1558(NKDD-305) 1997年8月25日発売 ブックレットより。
  4. JASRAC作品データベース検索サービス J-WID 検索結果
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