吸収係数
吸収係数(きゅうしゅうけいすう、英: absorption coefficient)または吸光係数(きゅうこうけいすう)とは光がある媒質に入射したとき、その媒質がどれくらいの光を吸収するのかを示す定数。長さの逆数の次元を持つ。ランベルト・ベールの法則に従えば、媒質をある距離通過した光の強度と入射した光の強度の比の対数(吸光度)は、通過距離と比例関係にあり、その比例係数を吸収係数と呼ぶ。
記号としては自然対数の形式ではα、常用対数の形式ではβを用いる場合が多い。また、溶液などの吸収を観測する場合、αまたはβを溶液の単位モル濃度で規格化したモル吸光係数εが用いられる。
定義
媒質に入射する前の光の強度をI0 としたとき、入射後の光の強度I はランベルト・ベールの法則から吸収係数α、βおよびεを用いて以下の式で示される。
ここでxは媒質の距離、c は溶液のモル濃度である。したがって、
となる。
脚注
- 菊池年晃、高橋純夫、中西俊之「ゴム状物質の音波吸収係数測定に関する一方法」『海洋音響研究会報』第12巻第3号、1985年、118-124頁。 NAID 130004101319
関連項目
- 吸収率
- 吸光度
- ランベルト・ベールの法則
- 指数関数的減衰
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.