メノルカ島

メノルカ島(メノルカとう、カタルーニャ語: Menorca)は、地中海西部のバレアレス海にあるバレアレス諸島北東部にある。行政的にはスペインバレアレス諸島州に属する。2010年の人口は94,383人。マヨルカ島カブレーラ島などとともに、バレアレス諸島北東部の島々はジムネジアス群島と呼ばれる。最大都市はマオー=マオン

メノルカ島
メノルカ島の旗
メノルカ島の位置(スペイン内)
メノルカ島
スペイン内での位置
メノルカ島の位置(バレアレス諸島内)
メノルカ島
バレアレス諸島内での位置(赤丸のある島)
地理
場所 地中海バレアレス海
座標 北緯39度58分 東経4度05分
諸島 バレアレス諸島ジムネジアス群島
面積 695.7 km2 (268.6 sq mi)
最高標高 358 m (1175 ft)
最高峰 トーロ山
行政
スペイン
自治州 バレアレス諸島の旗 バレアレス諸島自治州
バレアレス諸島県
最大都市 マオー=マオン(人口29,321)
人口統計
人口 94,383(2010年1月1日年時点)
人口密度 135.67 /km2 (351.38 /sq mi)

地理

マオー港

メノルカ島は非常に平らな島であり、最高点のトーロ山の海抜は358 mである。島にはガリ洞窟ラグーン沼地からなる湿地、季節性の河川渓谷砂丘海岸入り江砂浜、小島などの多様な地形があり、ボタン科キク科などの60種の固有種を含む約1000種の植物が生えている。ヨーロッパヒメウヒメクマタカアカトビなどの約220種の鳥類が生息しており、特に東部のアルブフェラ・デル・グラオ自然公園一帯に多い。1993年にユネスコ生物圏保護区に指定された[1]

気候は地中海性気候で、年間平均気温は約17 ℃。特に北海岸では強風が吹く日が多い。島には田園風景が広がり、石垣などがよく見られる[1]

歴史

古代よりメノルカ島を含むバレアレス諸島は優れた投石器手を輩出する地として広く知られ、ユリウス・カエサルの『ガリア戦記』などにも取り上げられている。

ローマ帝国の支配を経た後はヴァンダル人ビザンティン帝国アラブ人アラゴン王国というようにその当時の西地中海の制海権を掌握した勢力の傘下にあった。13世紀後半、バレアレス諸島を中心としたアラゴン王国領はマヨルカ王国として半独立の状態にあったが、結局1344年にアラゴン王国に併合された。そして1469年、アラゴン王国とカスティーリャ王国が合同してスペイン王国が誕生、その一部となった。

1701年に勃発したスペイン継承戦争の最中、1708年にイギリス海軍によって征服され(ミノルカ島の占領)、1713年のユトレヒト条約によってイギリスへの帰属が定まった。同戦争中の1704年にはイベリア半島南端のジブラルタルもおさえており(ジブラルタルの占領)、これによってイギリスは地中海の入り口を制したことになる。この後イギリス海軍の拠地となり、1756年に一時フランスが占領するが(ミノルカ島の海戦)、その後再びイギリスが占領。1782年にスペインが奪還した(メノルカ島侵攻)。1802年にアミアンの和約により恒久的にスペイン領となり、現在はバレアレス諸島自治州の一部を構成している。

スポーツ

その他

メノルカ島のマオー=マオン(Maó)はマヨネーズ(Mayonnaise)発祥の地とされることがある[2]

当地に本社と工場を構えるデニックス(DENIX)社は、古今東西の刀剣類や銃器類のレプリカを製造する会社として著名で、世界各地に製品を輸出している。

特産のジン

脚注

  1. Menorca Biosphere Reserve, Spain (英語). UNESCO (2020年5月). 2023年2月27日閲覧。
  2. マヨネーズ誕生物語 Archived 2013年10月30日, at the Wayback Machine. キユーピー

外部リンク

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