ポール・クアントリル

ポール・ジョン・クアントリルPaul John Quantrill , 1968年11月3日 - )は、カナダ連邦オンタリオ州ロンドン出身の元プロ野球選手投手)。

ポール・クアントリル
Paul Quantrill
基本情報
国籍 カナダの旗 カナダ
出身地 オンタリオ州ロンドン
生年月日 (1968-11-03) 1968年11月3日(54歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
175 lb =約79.4 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 1989年 ドラフト6巡目でボストン・レッドソックスから指名
初出場 1992年7月20日
最終出場 2005年9月27日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム カナダの旗 カナダ
WBC 2006年
殿堂表彰者
選出年 2010年

息子のカルもプロ野球選手[注 1]

経歴

プロ入りとレッドソックス時代

1989年MLBドラフト6巡目で、ボストン・レッドソックスに入団した。

1992年7月20日に、メジャーデビューを果たした。以降、先発と中継ぎ両面で起用された。

フィリーズ時代

1994年のシーズン途中にウェス・チェンバレン(後に千葉ロッテマリーンズでプレイ)、マイク・サリバンとの交換トレードでビリー・ハッチャー、と共にフィラデルフィア・フィリーズに移籍。

1995年に先発投手不足のチーム事情により先発ローテーション入り。チーム最多の11勝を挙げるが、球威とスタミナ不足が露呈して痛打される場面が多かった。

ブルージェイズ時代

1995年オフにリカルド・ジョーダンハワード・バトル(後に阪神タイガースでプレイ)との交換で先発陣強化を狙っていたトロント・ブルージェイズに移籍。

1996年に先発ローテーション入りで開幕を迎えたが、相変わらず痛打される場面が多く、シーズン後半には中継ぎに降格した。

1997年は開幕からブルペンを任されて好成績を残した。

1999年には故障で戦列を離れる事があったが、リーグ有数のセットアッパーに成長した。

2001年にはオールスターに選出。最終的に11勝を挙げた。

ドジャース時代

2002年にはシーザー・イズトゥリスと共にロサンゼルス・ドジャースへ移籍した。ドジャースではセットアッパーを任されて好成績を残した。同年の86試合は、MLB最多であり[3]、防御率は2年連続で下降した。

2003年は89試合に登板し、2年連続でMLB最多登板だった[3]。防御率は更に低下して1.75であり、ナ・リーグのリリーフ投手では上から4番目の好数値であった[3]

ヤンキース時代

2004年FAニューヨーク・ヤンキースに移籍。4年連続80試合登板を果たしたが、レギュラーシーズンは不調に終わった。最初で最後となったプレーオフであるリーグチャンピオンシップシリーズ第4戦でデビッド・オルティーズにサヨナラ本塁打を打たれた。

2005年は開幕から不振が続いた。

パドレス時代

2005年シーズン途中にサンディエゴ・パドレスへ移籍した。パドレスでも不振が続き解雇された。

マーリンズ時代

2005年シーズン途中にフロリダ・マーリンズと契約した。同年限りで、退団した。

2006年3月同年から開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のカナダ代表にも選出された[4]が、この大会をもって引退した。

引退後

2009年第2回WBCカナダ代表2013年第3回WBCカナダ代表[5]2015年7月の第17回パンアメリカン競技大会男子野球カナダ代表[6]、同年11月の第1回WBSCプレミア12カナダ代表[7]2017年第4回WBCカナダ代表[8]でコーチを務めている。

2010年カナダ野球殿堂入りを果たした[9]

プレースタイル

140キロ台の高速シンカーを投げ、変化球はスライダースプリッターを投げる[3]。制球力が良く、自己最多の89試合に登板した2003年の与四球率は1.7である。登板試合数が多い投手であり、4年連続80試合以上に投げた事がある。

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
1992 BOS 270000231--.40021349.15511551241018122.191.42
1993 49141106121--.333594138.01511344142660173603.911.41
1994 170000110--.50010123.025451215001093.521.30
PHI 181000221--.50013530.03931033130221206.001.63
'94計 351000331--.50023653.06471545280231294.921.49
1995 332900011120--.478784179.121220443610303102934.671.43
1996 TOR 38200005140--.263609134.1172275132861190815.431.66
1997 770000675--.46237388.010351731561025191.941.36
1998 820000347--.42934580.08852263591026232.591.38
1999 4100003208.60021248.25351714280019183.331.44
2000 68000025113.28636783.210072512471045424.521.49
2001 800000112219.84634183.08661276580029283.041.18
2002 LAD 86000054132.55633076.28012573530027232.701.37
2003 89000025127.28629177.16121523440018151.750.98
2004 NYY 86000073121.70042495.112452094370054504.721.51
2005 22000010001.00014932.0485722110124246.751.72
SD 2200001101.50013231.2372211240013123.411.23
FLA 600000100.000285.181500100758.442.44
'05計 5000002201.50030969.09381433360144415.351.55
MLB:14年 84164110687821121.46854281255.214421123366845725586015343.831.42
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



投手(P)












1992 BOS 274620.833
1993 4941813.957
1994 1712001.000
PHI 181611.875
'94計 352811.909
1995 3393212.976
1996 TOR 38423011.000
1997 7711733.857
1998 82414021.000
1999 4129011.000
2000 6839001.000
2001 8021221.875
2002 LAD 86413021.000
2003 89219031.000
2004 NYY 86113001.000
2005 2222001.000
SD 2231001.000
FLA 602001.000
'05計 5055001.000
MLB 841471981019.961
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

背番号

  • 49 (1992年 - 1994年)
  • 48 (1994年 - 2001年, 2004年 - 2005年)
  • 46 (2002年 - 2003年, 2005年)

代表歴

指導歴

脚注

注釈

  1. 2016年のMLBドラフトサンディエゴ・パドレスからドラフト1巡目(全体8位)で指名され[1]、6月20日に契約を結び[2]プロ入りを果たした。カナダ出身選手で全体8位指名はアダム・ローウェンの次に高い順位である[1]

出典

  1. MLB Draft: Padres select Quantrill 8th overall Baseball Canada (英語) (2016年6月9日) 2016年7月3日閲覧
  2. Transactions June 2016 MLB.com (英語) (2016年6月20日) 2016年7月3日閲覧
  3. 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2004』廣済堂出版、2004年、28頁頁。ISBN 4-331-51040-9。
  4. 2006 Rosters (英語). The official site of World Baseball Classic. 2012年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月19日閲覧。
  5. 2013 World Baseball Classic Provisional Roster Baseball Canada 2015年2月19日閲覧
  6. Canadian Men's Baseball Team - 2015 Pan American Games Baseball Canada (英語) 2015年7月20日閲覧 (PDF)
  7. 2015 Baseball Canada Premier 12 Roster Baseball Canada (英語) 2015年10月24日閲覧 (PDF)
  8. Baseball Canada announces 2017 World Baseball Classic Coaching Staff Baseball Canada (英語) (2016年12月23日) 2017年3月15日閲覧
  9. Inductees (英語). Canadian Baseball Hall Of Fame and Museum. 2017年7月14日閲覧。

関連項目

外部リンク

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