プロトライアルマッチ
プロトライアルマッチは、日本ボクシングコミッションが導入した女子プロボクシングの準公式戦である。
概略
日本の女子プロボクシングは2008年(平成20年)より本格的に開始されたものの、選手層が薄く日本ランキングが組めない状況が続いていた。
そんな状況を打破するべく、JBCはプロライセンスを持たないジム練習生に試合の機会を作り、プロに近づけられるよう考案されたのが「プロトライアルマッチ」である。いわゆる「公式戦」と「エキシビション」の中間に当たる「準公式戦」としてヘッドギアと大き目のグローブ着用ながら、勝敗も決する。2010年(平成22年)9月24日の後楽園ホール大会(フュチュール・竹原&畑山共催のOPBF女子ダブルタイトルマッチ)で試験的に導入された[1]。練習生の他、C級ライセンスを給付されているものの戦績が振るわなかったり公式戦の機会に恵まれず試合枯れとなっている選手も対象になる。試験採用期間中は「G Legend」など女子限定興行やボクシングの日イベントでマッチメイクされていた。
2011年(平成23年)9月5日、東日本ボクシング協会において同月より正式採用されることが発表された[2]。対象は日本プロボクシング協会加盟ジムの女子練習生で、年齢制限はなく、条件付きで他格闘技のプロ選手にも門戸を開く[2]。9月22日に後楽園ホールで行われるトリプル世界戦の興行内で、黒田陽子(花形) vs 貴田伴美(井岡)が初の正式なプロトライアルマッチとなった。今後は各ジムの主催興行内で適宜組まれる予定である。
同年には角田紀子(白井・具志堅)にプロトライアルマッチ出場者として初めてボクサーライセンスが給付された。角田は既にボクサー定年の37歳を経過しているため、プロトライアルマッチ出場者のライセンス取得についても年齢制限は特に定めてないと見られる。
現在、他格闘技との並行や委員会預かり扱いなど出場条件の緩和が検討されている[3]。
ルール
- ヘッドギア着用。
- グローブは大き目のものを使用。
- 試合は2分3ラウンド。
- ルールはJBC公式戦とほぼ同様。
- 勝ちまたは引き分けでポイントが付き、20ポイント以上でプロライセンスを得られる。しかし、2012年2月現在、ポイント基準は公表されていない。
プロトライアルマッチ出身プロボクサー
- つのだのりこ(角田紀子)
- 橋本由貴子
- 比嘉由希子
- 大空ヒカル
脚注
- プロトライアル 女子のみの興行 47NEWS 2010年10月12日
- 女子ボクシング、ヘッドギア着用試合 日刊スポーツ 2011年9月5日
- 女子委員会報告 東日本ボクシング協会女子委員会