プロコピス・パヴロプロス

プロコピス・パヴロプロスギリシア語: Προκόπης Παυλόπουλος発音 [proˈkopis pavˈlopulos]英語: Prokopis Pavlopoulos1950年7月10日 - )は、ギリシャ弁護士法学者にして政治家。2015年より2020年まで同国第三共和政第8代大統領を務めた。2004年から2009年までは内務大臣を務めていた。[1] 日本のメディアでは主にパブロプロスと表記される。

プロコピス・パヴロプロス
Προκόπης Παυλόπουλος

プロコピス・パヴロプロス(2015年10月27日)

任期 2015年3月13日 2020年3月13日
首相 アレクシス・ツィプラス
バシリキ・タヌー(暫定)
キリアコス・ミツォタキス

ギリシャの旗 ギリシャ
内務大臣
任期 2004年3月10日 2009年9月11日
首相 コスタス・カラマンリス

出生 (1950-07-10) 1950年7月10日(72歳)
ギリシャ王国の旗 ギリシャカラマタ
政党 新民主主義党
配偶者 ヴラシア・パヴロプル=ペルツェミ

経歴

法学者

1950年、ギリシャ王国カラマタ市に生まれる。父親のヴァシリオス・パヴロプロスは大学教授だった。アテネ大学法学部を卒業後、フランスに留学しパリ第二大学(パンテオン・アサス)の法学部博士課程を修了した。帰国後、1980年にアテネ大学の講師となり、助教授へと昇進後、1989年に教授となる。[1]

政治家

1974年にミハイル・スタシノプロス (Michail Stasinopoulos) 大統領の秘書となり、1989年11月から1990年4月までクセノフォン・ゾロタス (Xenophon Zolotas) 内閣の政府報道官を務めた。1990年から1995年まではコンスタンディノス・カラマンリス大統領の法律顧問だった。[1]

1996年のギリシャ議会総選挙においてパヴロプロスは新民主主義党 (ND) の議員として当選し、その後2014年まで国会議員を続けた。2004年から2009年まではコスタス・カラマンリス首相の下で内務大臣を務めた。[1]

大統領

パヴロプロスと国会議員たち(2015年3月)
2016年1月15日、ロシアウラジーミル・プーチン大統領と会談するパヴロプロス

2015年2月17日、急進左派連合 (SYRIZA) のアレクシス・ツィプラス首相はNDのパヴロプロスを次期大統領に推薦した。2月18日に、定数300人のギリシャ議会において233の賛成票によりパヴロプロスは大統領に選出され、3月13日に就任した。(対立候補のニコス・アリヴィザトス (Nikos Alivizatos) の得票数は30だった。)[2][3][4][5]

カロロス・パプーリアス第7代大統領が2015年3月に任期を満了することに伴うギリシャの次期大統領選出は、NDが政権与党だった2014年から進められてきた。しかし与党の推薦する候補者が3回に渡る投票でも議会で承認されず、憲法の規定により議会は解散、その後2015年1月ギリシャ議会総選挙が実施され、NDは野党に下った。SYRIZAによる新政権が推す候補者は、NDの副党首にして欧州委員会ディミトリス・アヴラモプロス (Dimitris Avramopoulos) 欧州委員(移民・内務・市民権担当)であると当初は考えられていたため、今回の選出は予想外の結果だった。[6]

2015年、ドイツに対して第二次世界大戦中の賠償請求を行うことを表明。賠償額は、約2787億ユーロと試算した。なお、ドイツ側はドイツ最終規定条約を持ち出して「法的、政治的に解決された」として賠償には応じない方針を取っている[7]

人物

夫人のヴラシア・パヴロプル=ペルツェミとの間に娘が二人、息子が一人誕生している。[8](パヴロプロス (Pavlopoulos) という姓はギリシャ語で「パウロの息子」を表す。女性形が「パヴロプル」である。)母国語であるギリシャ語の他、英語フランス語を解する。[1]

出典

  1. プロコピス・パヴロプロス・ギリシャ共和国大統領略歴”. 外務省 (2015年3月16日). 2015年4月12日閲覧。(※誕生日が7月10日ではなく6月10日、ミハイル・スタシノプロス大統領の名がミハリスとなっている。)
  2. ギリシャ次期大統領にパブロプロス元内相 最大野党出身”. 朝日新聞デジタル (2015年2月19日). 2015年4月12日閲覧。
  3. ギリシャの新大統領にパブロプロス氏選出”. TRT (2015年2月19日). 2015年4月12日閲覧。
  4. パブロプロス新大統領が就任 ギリシャ、任期5年…豊富な政界経験”. 産経ニュース (2015年3月14日). 2015年4月12日閲覧。
  5. ギリシャ次期大統領にプロコピス・パブロプロス氏が選出”. GreeceJapan.com (2015年2月20日). 2015年4月21日閲覧。
  6. ギリシャ首相、次期大統領にパブロプロス元内相を指名”. ロイター (2015年2月18日). 2015年4月12日閲覧。
  7. ドイツを揺さぶる戦後処理 財政危機のギリシャ賠償額36兆円と試算 独政府は「解決済み」”. 産経新聞 (2015年5月6日). 2019年9月23日閲覧。
  8. Prokopis Pavlopoulos: Who Is the New President of the Hellenic Republic?”. Greek Reporter (2015年2月18日). 2015年4月12日閲覧。

外部リンク

公職
先代
カロロス・パプーリアス
ギリシャの旗 ギリシャ共和国大統領
第三共和制第8代:2015 - 2020
次代
カテリナ・サケラロプル
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