ヒメテングハギ

太平洋、インド洋の熱帯海域に分布する[2][4][5]。日本では相模湾以南の太平洋沿岸、伊豆諸島、琉球列島、小笠原諸島などに生息する。

体型はラグビーボール型で、体長は60cm程度だが、最大100cmまで成長する[2][3][4][5][6][7]。体色は茶色またはオリーブ色、青灰色[2][4][6][7]。背鰭棘条は5本、背鰭軟条は28-29本、臀鰭棘条は2本、臀鰭軟条は27-28本、胸鰭軟条は17-19本[2][6]。尾鰭は黒く、菊の花のような模様で白く縁どられる[2]。成熟した雄は尾鰭の上下端の条が伸長する。幼魚の体色は灰色で、尾びれ付け根には白色帯がある[4][7]。口は小さく、突き出ている[6]。20cm以上の個体には前頭部に角のような突起がある。突起は先の方ほど細くなる[4][7]。尾柄には二つの骨質板がある[2][4][6][7]。

幼魚は水深1mほどの浅い内湾や礁湖に棲む[2]。成魚は水深20mを超える潮通しのよいサンゴ礁や岩礁で群れを作り生息する[2][4][7]。雑食性であり、動物プランクトンと藻類を捕食する[2]。

美味であるとされ、漁の対象とされる。みそ汁、ムニエル、刺身などにして食べられる[8]。

• 岡村収・尼岡邦夫　編・監修　『山溪カラー名鑑　日本の海水魚』 山と溪谷社　1997年8月20日 初版第1刷発行 650頁 ISBN 9784635090278

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