バターフィッシュ

分布

北西大西洋に生息し、ニューファンドランド島東部・セントローレンス湾からフロリダ東部、メキシコ湾で見られる。バミューダカリブ海には分布しない[1]

形態

全長は最大で30 cm。体は楕円形をしており、体高は全長の1/3程度で、強く側扁する。口は小さく、吻は丸い。歯は非常に細かく、1列に並ぶ。胸鰭は長く、腹鰭を欠く。尾鰭は強く二叉する。小さな円鱗を持つ。 体色は銀色で、背側は青みがかる。腹川は銀色。黒い不規則な斑点があるが、死後に消失する[1]

同じ海域に生息するニシマナガツオPeprilus paru とは、背鰭臀鰭が鎌型にならないことで区別できる[1]

生態

数十-数百匹の群れを作る。夏場は沿岸の20-30 m以浅に生息するが、冬場は200-230 mの深みに移動する。浅瀬の砂底に侵入して摂餌することもある[2]

成魚はクラゲイカヤムシ甲殻類多毛類などを食べる[1]。寿命は3年程度[3]

繁殖

メイン湾での研究では、繁殖は夏(主に6月)に沖合に移動して行われる。卵は直径0.7-0.8 mmで浮遊性、18°Cでは48時間で孵化する。稚魚は外敵から逃れるため、大型のクラゲに付いて生活する[2]

利用

1960年代から大規模な漁業が始まり、1973年の漁獲量は34300 tに達した。だがその後は減少を続け、2005年には432 tにまで落ち込んでいる。これは資源量の減少によるものと考えられている[3]

脚注

  1. Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2006). "Peprilus triacanthus" in FishBase. April 2006 version.
  2. Butterfish at gma.org”. 2012年9月17日閲覧。
  3. Buttefish at Northeast Fisheries Science Center”. 2012年9月17日閲覧。
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