トヨタ・WiLL サイファ

WiLL サイファ(ウィル サイファ、WiLL Cypha)は、トヨタ自動車でかつて生産、販売されていたハッチバック型の乗用車である。

トヨタ・WiLL サイファ
NCP7#型
WiLL サイファ
Will-vc(WiLL サイファのショーモデル)
リアビュー
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 2002年8月-2005年8月
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
駆動方式 FF/4WD
プラットフォーム トヨタ・NBCプラットフォーム
パワートレイン
エンジン 2NZ-FE型 1,298cc 直4 DOHC (FF)
1NZ-FE型 1,496cc 直4 DOHC (4WD)
最高出力 87PS/6,000rpm(2NZ-FE)
105PS/6,000rpm(1NZ-FE)
最大トルク 12.3kgm/4,400rpm(2NZ-FE)
14.1kgm/4,200rpm(1NZ-FE)
変速機 4AT
サスペンション
前:マクファーソンストラット式
後:トーションビーム式(FF)
  トレーリング車軸式(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,370mm
全長 3,695mm
全幅 1,675mm
全高 1,535mm(FF)1,550mm(4WD)
車両重量 990kg(FF)1,090kg(4WD)
その他
新車登録台数の累計 3万1822台[1]
系譜
後継 2代目ヴィッツに統合

概要

WiLLブランドの自動車第3弾として発売され、2000年2001年に登場したWiLL ViWiLL VSとは異なるコンセプトで2002年10月に発売された5人乗りのハッチバック型自動車である。デザインコンセプトは「ディスプレイ一体型ヘルメット」。

プラットフォームを初代ヴィッツと共有する。エンジン前輪駆動(FF)が2NZ-FE型 1.3L 、四輪駆動(4WD)が1NZ-FE型 1.5L、共に直列4気筒エンジンを採用し、トランスミッションは4速ATである。

ネットワーク社会とクルマが融合する「サイバーカプセル」がテーマ。広告キャッチコピーは「育てるクルマ」(CMナレーションでは「自分以上に育てるクルマ」)。

この車種はトヨタで初めて車載情報通信サービスの「G-BOOK」に対応しており、対応車載機(カーナビゲーションシステム)を標準装備していた。そのためトヨタのコンパクトカーとしては初となる2DIN+2DINのオーディオ別体ナビゲーションでもあった。しかしながら、IT機器と自動車の進化スピードの著しい差を理由とした否定的な意見もあった[2](事実後年には日産「カーウイングス」、ホンダ「インターナビ」ともどもケータイの進化により「コケた」と評されており、後にコネクテッドカーが登場した際もこのことが懸念事項として挙げられている。)[3]

また、この車種限定の斬新なカーリースプランが用意されていた。車の走行距離に応じてリース料金が課金される従量制プランであった。携帯電話のように、基本料金+走行距離従量制料金が月額リース料金として請求され、その走行距離は搭載されているG-BOOK端末から送信される走行距離情報で計算されるというものだった。しかし、利用客は予想より多かったものの、利用客の走行距離が想定していたよりも短く、採算割れになることから2005年8月で取り扱い終了となった。

2004年4月のビスタ店の統合、6月にはカローラ店に同じクラスのパッソの登場、さらには2005年2月にヴィッツがフルモデルチェンジしたことで、WiLLプロジェクト終了と同時に2代目ヴィッツに統合される形で2005年7月[4]に生産終了、8月[5]に販売終了となった。

トヨタカローラ店とネッツ店(旧・トヨタビスタ店)で取り扱われていた。

車名の由来

英語の Cyber (サイバー)と Phaeton (馬車)のかばん語

関連項目

脚注

  1. デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第59号13ページより。
  2. CARトップ2002年4月号103ページにおいて、国沢光宏はこれを理由に「Willの第3弾に搭載されるような、クルマ専用の本格的なモバイル機器については否定的な意見をもつ。」(原文抜き出し)と名指しでこのシステムを否定した。
  3. トヨタ入魂の「コネクティッドカー」何がそんなに“ありがたい”のか?(WebCG、2018.07.04)
  4. WiLL サイファ”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月11日). 2020年1月11日閲覧。
  5. WiLL サイファ(トヨタ)のカタログ”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月11日). 2020年1月11日閲覧。

外部リンク

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