スマスロ

スマスロは、2022年11月から導入が始まった、新たな形態のパチスロ機。正式名称はスマートパチスロだが、一般には略称である「スマスロ」が広く使われている[1]

概要

最大の特徴は、従来のパチスロ機が遊技時にメダルを使用するのに対し、スマスロでは「メダルが不要」という点である。従来のCR機で使用されるものに似た専用ユニットとのセットとなり、専用ユニットに現金またはICカード類を投入し、そこからクレジットをスマスロ本体に転送することでメダル投入を行い、遊技終了時は逆にスマスロに溜まったクレジットを「計数ボタン」でユニット側に転送し、情報を記録したICカードを排出する形となる。スマスロの筐体も、物理的なメダルを使用しないことから、内部にホッパーがない、メダル投入口やコインセレクターがない、下皿部分が小物置き的な扱いとなりデザインが変更されるなど、従来のものとはやや形状が異なっている[2]

またスマスロは、単なるメダルレス機というだけではなく、従来のパチスロ機(6.5号機)と比較しても出玉性能部分の規制が緩和されている[2]。一方でいわゆる「打ち止め」に相当する「コンプリート機能」を搭載しており、スマスロでは「最大獲得枚数19,000枚」で同機能が発動し、店側が一度台の電源を切り再投入するまでその台での遊技はできなくなる[3]。離席時には専用ユニットの「ちょっと休憩」機能を使用することで、台を他人に取られることを防止している他、友人との出玉共有なども可能である[4]

スマスロでの遊技情報は、随時日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)の運営する「遊技機情報センター」に送信される[2]。同センターではスマスロについて、射幸性が過度に高まっていないかの監視と同時に、いわゆるゴト防止に関する対策も行うことになっている。

全国的な導入開始は2022年11月21日で、当初デビュー予定だった4機種のうち3機種が同日より稼働を開始した[4]

スマスロには、従来より出玉性能が向上することでパチスロ人気の復活を期待する向きがある一方で、筐体価格が高額・専用ユニットの導入が必須といった点からパチンコ店の経営を圧迫するとして一部で批判もあり、実際スマスロの導入開始を契機に閉店・廃業に踏み切る店も少なくない[5]。また世界的な半導体不足を背景に、そもそもスマスロの供給台数が限られているという問題もあり、「経営体力のある大手チェーンを利するだけ」という意見もある[5]

なおパチンコでも、遊技時にパチンコ球に触れる必要がない(遊技機の中に球が封入されており、差玉情報のみが外部出力される)タイプの台として「スマパチ」(スマートパチンコ)が存在しており、2023年4月より全国的に導入されている[6][7]

脚注

外部リンク

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