バンバン・ビガロ
バンバン・ビガロ(Bam Bam Bigelow、本名:Scott Charles Bigelow、1961年9月1日 - 2007年1月19日)は、アメリカ合衆国のプロレスラー。ニュージャージー州アズベリー・パーク出身[1]。
バンバン・ビガロ | |
---|---|
1994年 | |
プロフィール | |
リングネーム |
バンバン・ビガロ クラッシャー・バンバン・ビガロ ブルース・ビガロ クラッシャー・ユーコフ |
本名 | スコット・チャールズ・ビガロー |
ニックネーム |
ビースト・フロム・ジ・イースト 刺青獣 恐怖のビア樽モンスター |
身長 | 191cm |
体重 | 160kg - 178kg |
誕生日 | 1961年9月1日 |
死亡日 | 2007年1月19日(45歳没) |
出身地 |
アメリカ合衆国 ニュージャージー州 モンマス郡アズベリー・パーク[1] |
トレーナー | ラリー・シャープ |
デビュー | 1985年 |
ビースト・フロム・ジ・イースト(Beast from the East)の異名を持つ巨漢レスラーとして活躍し、日本では「刺青獣」などの異名で呼ばれた[2]。
来歴
プロレスラー養成所のモンスター・ファクトリーを経て、1985年12月にクラッシャー・ユーコフ(Crusher Yurkof)のリングネームでデビュー。テネシー州メンフィスのCWAではジェリー・ローラーやオースチン・アイドル、テキサス州ダラスのWCCWではケビン・フォン・エリックやトニー・アトラス、さらにはブルーザー・ブロディとも対戦してキャリアを積んだ[3][4]。
1987年1月、アントニオ猪木の新たなライバルとして新日本プロレスに初来日[2]。当初はモンスター・ファクトリーの主宰者である元プロレスラーのラリー・シャープをマネージャーとして帯同していた[2]。スキンヘッドにまで施された刺青や、炎をあしらった全身コスチュームをトレードマークに、巨体に似合わぬ軽快な身のこなしで側転をするパフォーマンスなどで「動けるデブ」としてファンに認知された。
新日本プロレス参戦中はクラッシャー・バンバン・ビガロのリングネームでビッグバン・ベイダーとタッグを組み、1992年3月にIWGPタッグ王座を獲得するなどして活躍。その後、日本では全日本プロレス、WAR、FMW、アメリカではWWF(現:WWE)、ECW、WCWなど各団体に参戦した。
1987年5月からのWWF初参戦時はサー・オリバー・フンパーディンクをマネージャーに、ベビーフェイスとしてハルク・ホーガンのタッグパートナーにも起用され[5]、キングコング・バンディやワンマン・ギャング、そしてアンドレ・ザ・ジャイアントとの巨漢対決も実現した[6]。1993年からの再登場の際は本来のヒールに戻り、テッド・デビアス率いるミリオンダラー・コーポレーションの主力としてブレット・ハートやジ・アンダーテイカーと対戦[7]。怪奇派女子プロレスラーのルナ・バションとのカップルも実現した[8]。ECWではタズとの抗争、WCWでは同郷のダイヤモンド・ダラス・ペイジらとのユニット「Jersey Triad」などで活躍した。
1996年11月17日、U-JAPANのメインイベントでキモと総合格闘技ルールで対戦。「入れ墨対決」として話題を呼んだが、開始2分15秒にチョークスリーパーで一本負けを喫した。
2000年7月に、火事に巻き込まれた近所の子供を大火傷を負いながらも助けた。その後遺症もあり40代を過ぎてからセミリタイア状態となり、弁当屋経営などに携わっていたが、2005年にバイク事故を起こし鼻骨骨折。同乗の女性が意識不明の重体になるアクシデントに見舞われた。 同乗していた恋人の女性がヘルメットを着用していなかったために、警察からは殺人罪に問われるも彼女は快方へと向かい警察からの嫌疑も晴れる。 だが、これを機にプロレスから完全引退した。
戦績
総合格闘技 戦績 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
1 試合 | (T)KO | 一本 | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 |
0 勝 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
1 敗 | 0 | 1 | 0 | 0 |
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
× | キモ | 1R 2:15 チョークスリーパー | THE U-JAPAN SUPER FIGHTING '96 VOL.1 | 1996年11月17日 |
エピソード
- 非常にプロレスが上手い選手として知られ、大して技術のない相手でもそれなりの試合を作り上げる実力があった。新日本においても北尾光司のデビュー戦、ソ連レスリング軍団の初戦の相手(vsサルマン・ハシミコフ)やトニー・ホームの日本におけるプロレス転向初戦も務めている。WWFでもレッスルマニアXIのメインイベントで元NFLのスーパースター、ローレンス・テイラーを相手に試合を行う。本人も「俺はほうき相手でもプロレスができる」と豪語している。これはかつてミュージカルスターのフレッド・アステアが「帽子掛けとでも踊れる」と言われていたジョークのパロディと推測される。
- WWFに参戦する際、参戦期間を3年と宣言した。同時に、WWF契約満了後にまた新日本に参戦したい旨を坂口征二に申し出たところ、2年契約をすると約束されたことを公表した。しかし、3年後にWWFを離脱した際には、事情は不明だが新日本への再来日は実現せず、WARに参戦することとなった。
- ポール・ヘイマンは学生時代からの友人である。
- 低予算の刑事アクション映画『コブラ・キラー3 刺青の掟』(1992年)に出演している。
- 『とんねるずのみなさんのおかげです』のコーナードラマ「仮面ノリダーV2」に「バンバンビガロ大佐」として出演。出演は第1話のみだが、主題歌にも敵組織「ゲロジョッカー」と並び名前が登場している(これも第1話のみ)。
獲得タイトル
- IWGPタッグ王座 : 第18代王者(w / ビッグバン・ベイダー)
- WCW世界タッグ王座 : 2回(w / ダイヤモンド・ダラス・ペイジ、キャニオン)
- WCWハードコア王座 : 1回
- ECW世界ヘビー級王座 : 1回
- ECW世界TV王座 : 1回
- NWA北東ヘビー級王座 : 1回
- USA
- USAヘビー級王座 : 1回
- UPW / UXW
- UPW / UXWヘビー級王座 : 2回
- WCWA
- WCWA TV王座 : 1回
- WAR世界6人タッグ王座 : 第12代王者(w / 冬木弘道&安生洋二)
得意技
- グリーティングス・フロム・アズベリー・パーク(変形リバース・パイルドライバー)
- ニュークリア・スプラッシュ[11]
- ムーンサルト・プレス
- ダイビング・ヘッドバット
- パワースラム
- 延髄斬り
脚注
- “Bam Bam Bigelow”. Wrestlingdata.com. 2018年11月3日閲覧。
- 『THE WRESTLER BEST 1000』P83(1996年、日本スポーツ出版社)
- “The USWA matches fought by Bam Bam Bigelow in 1986”. Wrestlingdata.com. 2018年11月3日閲覧。
- “The WCCW matches fought by Bam Bam Bigelow in 1986”. Wrestlingdata.com. 2018年11月3日閲覧。
- “Hulk Hogan and Bam Bam Bigelow”. Wrestlingdata.com. 2018年11月3日閲覧。
- “André the Giant vs. Bam Bam Bigelow”. Wrestlingdata.com. 2018年11月3日閲覧。
- “WWE Yearly Results 1993”. The History of WWE. 2018年11月3日閲覧。
- “Bam Bam Bigelow announces he and Luna Vachon are a couple”. WWE.com. 2020年3月27日閲覧。
- “Bam Bam Bigelow passes away”. WWE. 2022年12月11日閲覧。
- “巨漢レスラー、バンバン・ビガロ死去”. livedoorスポーツ (2007年1月20日). 2022年12月11日閲覧。
- “The up and down life of Bam Bam Bigelow”. SLAM! Sports. 2018年11月3日閲覧。
外部リンク
- WWE Profile
- Online World of Wrestling Profile
- バンバン・ビガロのプロフィール - Cagematch.net, Wrestlingdata.com, Internet Wrestling Database
- バンバン・ビガロの戦績 - SHERDOG(英語)