ジャンボアメフラシ

ジャンボアメフラシ学名: Aplysia californica)は、アメフラシ科に分類される腹足類の一種である。

ジャンボアメフラシ
ジャンボアメフラシ Aplysia californica
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
階級なし : 異鰓類 Heterobanchia
階級なし : 真後鰓類 Euopisthobranchia
: アメフラシ科 Aplysiidae
: アメフラシ属 Aplysia
: A. california
学名
Aplysia california (James Graham Cooper, 1863)
英名
California sea slug
California sea hare

分布

カリフォルニアおよびメキシコ北部の近海に生息しているが、フロリダ海岸の近くでも見ることができる。

解説

非常に大きく成長し、はっている時に75センチメートルにもなる個体の記録がある。しかし、ほとんどの成体標本はこの半分以下の大きさである。

近縁種であるAplysia vaccaria(英名: Black sea hare)はこれよりも大きく成長する。

ゲノミクス

全ゲノムシークエンシングは2005年3月にアメリカ国立ヒトゲノム研究所によって優先して承認された[1][2]。ゲノム概要配列は、UCSC Genome Browserで入手できる[3]

生活環

モロ・ベイ近くで干潮時に水から出ているAplysia californica

他のアメフラシと同様に雌雄同体であり、交尾の時は同時に雄と雌として働く。卵は黄色で、8から9日後に茶色に変化する。この一年生動物は産卵するとその生涯を終える。寿命は水温にある程度依存する。12から25℃が最適であるが、より低い温度では産卵が遅れ、寿命がある程度延長する。

刺激されると外套腔の腺から赤紫色の色素を放出する。

Aplysia californica触角

食性

他のAplysia属の種と同様に草食性である。食物は主に紅藻からなり、そのため赤からピンクがかった色を呈する。

実験動物として

学習および記憶神経科学の研究で使用される有用な実験動物であり、特にノーベル賞受賞者エリック・カンデルの仕事と関係している。

大きく容易に同定できる、わずか数千個の神経細胞からなる単純な神経系を持つことから、シナプス可塑性の研究において至る所で使用されている。一見して単純な神経系にもかかわらず、感作馴化古典的条件づけオペラント条件づけを含む様々な非連合ならびに連合学習を行うことが可能である。研究は主にひだ及び吸引管引き込み反射の部分標本を用いる。

脚注

  1. Approved Sequencing Targets. Last updated 14 September 2009. Accessed 24 November 2009
  2. National Human Genome Research Institute (1 March 2005) "NHGRI Targets 12 More Organisms for Genome Sequencing". NIH new Releases, Last Updated: 12 June 2009.

推薦文献

The anterior part of Aplysia californica

外部リンク

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