コロトコフ音
コロトコフ音(英: Korotkoff sounds)とは、動脈をカフで締め付けたときに発生する血管音。血圧を測るのに使われる。血流が圧力をかけられた部分の動脈内で起こる乱流が、聴診器で聞き取れる音を発生する。1905年にロシア帝国の軍医、ニコライ・コロトコフ(Николай Сергеевич Коротков)が発見した[1][2][3]。
概要
コロトコフ音を使った血圧測定法(コロトコフ法[4])は、血圧を測る標準的な方法である。コロトコフ音とはカフと聴診器を組み合わせて、カフを締め付けた際に発生する血管音であり、この血管音を聴診器から聞き取ることにより、最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)を測定することができる[4]。
コロトコフ音の変化
コロトコフ音には、五つの相があり、動脈の血流を止めていたカフの圧力を次第に減らしたとき、脈拍に対応する音が次のような順番にあらわれる。
- 血流が始まるときの音。このときの圧力が最高血圧である。
- 血流の音が雑音のように聞こえる相。
- 血流の音が大きい相。
- 血流がかすかになる相。
- 乱流がなくなって音が聞こえなくなる相。これが始まったときの圧力が最低血圧である。
血圧の測定方法
「血圧計#測定の方法」を参照
出典
- Н.С.Коротков, К вопросу о методах исследования кровяного давления, Изв. Импер. Военно-мед. Акад., (1905) 9:365; 英文翻訳版N. S. Korotkov, Concerning the problem of the methods of blood pressure measurement, J. Hypertension (2005) 23:5
- G.Mancia and A. Zanchetti, One jundred years of auscultatory blood pressure: commemorating N. S. Korotkoff, J. Hypretension (2005) 23: 1-2
- A. V. Nabokov and A. J. Nevorotin, Nephrol Dial Transplant (1998) 13:1041–1043; http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9568882?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum
- オムロン 電子血圧計のしくみ #血圧測定の始まり (2015年12月31日に閲覧) http://www.healthcare.omron.co.jp/bpm/history/01.html
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