オースティン・トラウト

オースティン・トラウトAustin Trout1985年9月18日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサーニューメキシコ州ラスクルーセス出身。元WBA世界スーパーウェルター級レギュラー王者。

オースティン・トラウト
基本情報
本名 オースティン・ドウェイン・トラウト
通称 No Doubt(正真正銘)
階級 スーパーウェルター級
身長 177cm
リーチ 183cm
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 (1985-09-18) 1985年9月18日(37歳)
出身地 ニューメキシコ州ラスクルーセス
スタイル サウスポー
プロボクシング戦績
総試合数 42
勝ち 36
KO勝ち 18
敗け 5
引き分け 1

来歴

アマチュア時代

2004年、全米選手権にウェルター級(69kg)で出場し優勝する[1]。ナショナル・ゴールデングローブに出場するが準決勝でダニエル・ジェイコブスに敗退する[2]。アテネオリンピック国内予選選考会を勝ち抜くが[3]、国内最終選考会でバネス・マーティロスヤンに敗退[4]

2005年、全米選手権に出場するが準決勝でデメトリアス・アンドラーデに敗退[5]

プロ時代

2005年9月16日、プロデビュー。3回TKO勝ち。

2009年3月14日、マーティン・アヴィラとWBAインターナショナルスーパーウェルター級王座決定戦を行い、4回TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2009年9月5日、パナマシティアレナ・ロベルト・デュランにて、WBAフェデラテンスーパーウェルター級王者ニルソン・フリオ・タピアに挑戦。2-0の判定(106-102が2者、105-105)勝ちを収め王座獲得に成功した。

2009年11月5日、タロンゼ・ワシントンとWBCアメリカ大陸スーパーウェルター級王座決定戦を行い、12回3者ともフルマークを付けた判定(120-108)で勝利を収め王座獲得に成功した。

2010年9月10日、WBAからWBA世界スーパーウェルター級正規王者ミゲール・コットスーパー王座認定に伴うWBA世界スーパーウェルター級レギュラー王座決定戦をWBA世界スーパーウェルター級暫定王者石田順裕とオースティン・トラウトとの間で行い、石田順裕 対 オースティン・トラウト戦の勝者はネルソン・リナレスと90日以内に対戦するよう対戦指令が出され、石田順裕 対 オースティン・トラウト戦の入札を同月21日にパナマシティで行うと指令を受けたが[6][7]、同月24日にトラウト陣営が1試合待つことに同意した為、石田順裕 対 オースティン・トラウトの入札は中止となり[8][9]、トラウトは石田順裕 対 リゴベルト・アルバレス戦の勝者と対戦することになった[10]

2011年2月5日、グアダラハラのアレナ・コリセオにて、WBA世界スーパーウェルター級レギュラー王座決定戦でリゴベルト・アルバレスと対戦し、3-0(3者共に119-108)の判定勝ちを収め王座を獲得した[11]

2011年6月11日、デビット・ロペスと対戦し、12回3-0(119-109、117-110、118-109)の判定勝ちを収め、初防衛に成功した[12]

2011年11月11日、エルパソコーエン・スタジアムでフランク・ロポルト(オーストラリア)と対戦し、6回TKO勝ちを収め2度目の防衛に成功した[13]

2012年6月2日、 ホーム・デポ・センター・テニスコートでデルヴィン・ロドリゲス(ドミニカ共和国)と対戦し、12回3-0(117-111、118-110、120-108)の判定勝ちを収め、3度目の防衛に成功した[14]

2012年12月1日、ニューヨークマディソン・スクエア・ガーデンにて元WBA世界スーパーウェルター級スーパー王者ミゲール・コットプエルトリコ)と対戦し、12回3-0(119-109、2者が117-111)の判定勝ちを収め、4度目の防衛に成功した[15]

2013年4月20日、テキサス州サンアントニオアラモドームでWBC世界スーパーウェルター級王者のサウル・アルバレスメキシコ)と王座統一戦を行い、プロ初黒星となる12回0-3(112-115、111-116、109-118)の判定負けを喫し、WBA王座の5度目の防衛に失敗すると共にWBC王座の獲得にも失敗し、王座陥落した[16]

2013年12月7日、ニューヨークのバークレイズ・センターにてポール・マリナッジザブ・ジュダーの前座で、WBA世界スーパーウェルター級暫定王者エリスランディ・ララと対戦するも、12回0-3(109-118、2者が110-117)の判定負けを喫し王座返り咲きに失敗した。

2014年8月22日、カリフォルニア州テメキュラペチャンガ・リゾート&カジノPABAスーパーウェルター級スーパー王者ダニエル・ドーソンとスーパーウェルター級契約10回戦を行い、3回に2度ダウンを喫するも8回にダウンを奪い返し10回3-0(3者共97-90)の判定勝ちを収め再起を果たした[17]

2015年5月4日、同月9日にテキサス州ヒダルゴ郡イダルゴステート・ファーム・アリーナオマール・フィゲロアリッキー・バーンズの前座でアンソニー・ムンディンと対戦する予定だったが、ムンディンがスパーリングで耳を負傷した状態でアメリカ行きの飛行機に乗り、フライト中に耳の状態が悪化したため欠場となった[18]

2016年5月21日、ザ・コスモポリタン内チェルシー・ボール・ルームでエリスランディ・ララVSバネス・マーティロスヤンの前座でIBF世界スーパーウェルター級王者のジャーモール・チャーロと対戦し、12回0-3(2者が112-116、115-113)の判定負けを喫し、王座獲得に失敗した[19][20]

2017年8月30日、トラウトがWBOに対し、2015年にWBO世界スーパーウェルター級の4位にランクされていたが、理由もなくいきなりランクを外され、リアム・スミスとの王座決定戦に出場する権利を奪われたとして、4000万ドル(約44億円)の訴訟を起こした[21]

2017年10月14日、バークレイズ・センターでIBF世界スーパーウェルター級王者のジャレット・ハードと対戦し、10回終了時TKO負けを喫し王座獲得に失敗した[22][23]

2018年6月9日、ロサンゼルスステイプルズ・センターにてレオ・サンタ・クルスVSアブネル・マレス第2戦目の前座においてWBC世界スーパーウェルター級王者ジャーメル・チャーロと対戦し、12回判定負けを喫した[24]。この試合でトラウトは25万ドル(約2700万円)、チャーロは75万ドル(約8100万円)のファイトマネーを稼いだ[25]

2019年5月25日、ビロクシのボー・リヴァージュ・リゾート&カジノにてテレル・ガーシャと対戦し、10R1-1引き分けとなった。

2021年8月13日、ドバイのアトランティス・ザ・パームにてアレハンドロ・ダビラと対戦し、10R3-0判定勝ち。

2022年11月17日、ベアナックル・ボクシングの団体Bare Knuckle Fighting Championshipと契約したことが発表された[26]

2023年2月17日、Bare Knuckle Fighting Championshipでデビュー戦を行い、総合格闘家で元UFC選手のディエゴ・サンチェスと対戦し、4RTKO勝ち[27]

戦績

  • アマチュアボクシング:206戦163勝42敗1分
  • プロボクシング:40戦34勝(18KO)5敗1分
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考・会場
12005年9月16日勝利3R 1:43TKOフスト・アルマサンメキシコの旗 メキシコプロデビュー戦
22005年12月10日勝利1R 1:45TKOジョシュ・パンキーアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
32006年2月4日勝利3R 1:04TKOアンソニー・トーレスアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
42006年3月4日勝利1R 2:59TKOジェレミー・バーガーアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
52006年9月1日勝利3R 0:56KOジェリ・ペレスアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
62006年9月29日勝利1RTKOダスティン・リリーアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
72006年12月15日勝利2R 1:30KOカーディル・フィンレイアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
82007年1月5日勝利5R 2:21KOラウル・ムニョスアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
92007年4月27日勝利6R判定3-0フリオ・ペレスアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
102007年5月25日勝利6R判定3-0アブディアス・カスティーリョアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
112007年7月27日勝利2R 0:46TKOネルソン・エストピナンメキシコの旗 メキシコ
122007年11月17日勝利1R 1:17TKOロデリック・マクゲリーアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
132007年12月21日勝利6R判定3-0エリック・ラファエル・エスキベルメキシコの旗 メキシコ
142008年5月2日勝利2R 2:26TKOスティーブ・バーディンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
152008年7月9日勝利8R判定3-0バイロン・タイソンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
162008年11月20日勝利3R 0:10TKOブラッドリー・トンプソンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
172009年3月14日勝利4RTKOマルティン・アビラメキシコの旗 メキシコWBAインターナショナルスーパーウェルター級王座決定戦
182009年6月26日勝利8R判定3-0シャウン・ガーネットカナダの旗 カナダ
192009年7月31日勝利8R判定3-0マルコス・プリメラベネズエラの旗 ベネズエラ
202009年9月5日勝利11R判定2-0ニルソン・フリオ・タピア コロンビアWBAフェデラテンスーパーウェルター級タイトルマッチ
212009年11月5日勝利12R判定3-0タロンズ・ワシントンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国WBCアメリカ大陸スーパーウェルター級王座決定戦
222011年2月5日勝利12R判定3-0リゴベルト・アルバレスメキシコの旗 メキシコWBA世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
232011年6月11日勝利12R判定3-0デビッド・ロペスメキシコの旗 メキシコWBA防衛1
242011年11月11日勝利6R 2:32TKOフランク・ロポルトオーストラリアの旗 オーストラリアWBA防衛2
252012年6月2日勝利12R判定3-0デルビン・ロドリゲスドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国WBA防衛3
262012年12月1日勝利12R判定3-0ミゲール・コットプエルトリコの旗 プエルトリコWBA防衛4
272013年4月20日敗北12R判定0-3サウル・アルバレスメキシコの旗 メキシコWBA・WBC世界スーパーウェルター級王座統一戦/WBA王座陥落
282013年12月7日敗北12R判定0-3エリスランディ・ララ キューバWBA暫定・世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
292014年8月22日勝利10R判定3-0ダニエル・ドーソンオーストラリアの旗 オーストラリア
302014年12月11日勝利7R 終了TKOルイス・グレハダメキシコの旗 メキシコ
312015年5月9日勝利7R 0:10TKOルイス・ガラルサプエルトリコの旗 プエルトリコ
322015年9月8日勝利6R 3:00KOジョーイ・エルナンデスアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
332016年5月21日敗北12R判定0-3ジャーモール・チャーロアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国IBF世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
342017年10月14日敗北10R 終了TKOジャレット・ハードアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国IBF世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
352018年2月17日勝利8R判定3-0ファン・デル・アンヘル コロンビア
362018年6月9日敗北12R判定0-2ジャーメル・チャーロアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国WBC世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
372019年5月25日引分10R判定1-1テレル・ガーシャアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
382020年2月1日勝利2R 1:09TKOロスベル・モントーヤメキシコの旗 メキシコ
392021年2月6日勝利10R判定3-0フアン・アルモンド・ガルシアメキシコの旗 メキシコ
402021年8月13日勝利10R判定3-0アレハンドロ・ダビラメキシコの旗 メキシコ
テンプレート

獲得タイトル

  • WBAインターナショナルスーパーウェルター級王座
  • WBAフェデラテンスーパーウェルター級王座
  • WBCアメリカ大陸スーパーウェルター級王座
  • WBA世界スーパーウェルター級レギュラー王座(防衛4)

脚注

  1. 114.Unites States National Championships Colorado Springs January 13-17, 2004”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  2. 77.US National Golden Gloves Kansas City May 3-8, 2004”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  3. US Olympic Trials Tunica February 17-21, 2004”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  4. US Olympic Box-Offs Cleveland February 27-29, 2004”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  5. US National Championships - Colorado Springs - March 13-19th 2005”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  6. 石田-トラウトで決定戦 21日にWBAが入札へ Boxing News(ボクシングニュース) 2010年9月11日
  7. WBAが命じた!石田が正規王座決定戦へ 日刊スポーツ 2010年9月12日
  8. 石田-アルバレス戦復活へ 10月9日メキシコで Boxing News(ボクシングニュース) 2010年9月24日
  9. 石田―アルバレスで王座戦 WBA世界Sウエルター級 47NEWS(よんななニュース) 2010年9月25日
  10. 石田☓アルバレス 明日決戦 WBA世界S・ウェルター級戦 勝てば正規王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2010年10月9日
  11. トラウト大差の勝利 WBA・S・ウェルター級戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2011年2月6日
  12. トラウト大差の防衛 WBA・S・ウェルター級 ボクシングニュース「Box-on!」 2011年6月12日
  13. トラウト圧勝 ローポルトをTKO WBA世界S・ウェルター級戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2011年11月12日
  14. トラウト、ロドリゲス下しV3 WBA・S・ウェルター級戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2012年6月4日
  15. トラウト、コットに大差の勝利 WBA・S・ウェルター級戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2012年12月2日
  16. カネロ 3-0勝利 ベルト統一 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年4月21日
  17. トラウト連敗脱出、ホプキンスvsコバレフ11.8決定 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年8月23日
  18. Anthony Mundine-Austin Trout fight postponed due to Mundine's 'severe ear condition'”. ABC Online (2015年5月4日). 2015年5月7日閲覧。
  19. Charlo Twins make history with victories Fightnews.com 2016年5月21日
  20. ララV4、チャーロ双生児同時王者誕生 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年5月22日
  21. Austin Trout Files $40 Million Lawsuit Against The WBO”. Boxing Scene.com (2017年8月30日). 2017年9月3日閲覧。
  22. Charlo steals show…Lara, Hurd retain titles Fightnews.com 2017年10月15日
  23. SW級トリプル戦 初回KOのチャーロ弟ら3王者防衛 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年10月15日
  24. Jermell Charlo Drops, Decisions Austin Trout”. Boxing Scene.com (2018年6月9日). 2018年6月29日閲覧。
  25. Purses from Los Angeles per the California State Athletic Commission”. ESPN.com (2018年6月9日). 2019年7月29日閲覧。
  26. Austin Trout Signs Multi-Fight Deal With Bare Knuckle Fighting Championship”. Boxing Scene.com (2022年11月17日). 2022年12月2日閲覧。
  27. Austin Trout Batters Diego Sanchez in Bare Knuckle Fight, Greg Hardy Blasted Out”. Boxing Scene.com (2023年2月18日). 2023年3月31日閲覧。

関連項目

外部リンク

前王者
リゴベルト・アルバレス
WBA世界スーパーウェルター級王者

2011年2月5日 - 2013年4月20日

空位
次タイトル獲得者
エリスランディ・ララ
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