アールオブセフトンステークス

アールオブセフトンステークスEarl of Sefton Stakes)はイギリスのニューマーケット競馬場で行われる競馬の競走

アールオブセフトンステークス
Earl of Sefton Stakes
開催国 イギリスの旗イギリス
競馬場 ニューマーケット競馬場
ローリーマイルコース
創設 1971年
2014年の情報
距離 芝1マイル1ハロン
(約1811メートル)
格付け G3[1]
賞金 賞金総額6万ポンド[1]
出走条件 4歳以上
負担重量

8ストーン12ポンド
(約56.24kg
※G1勝馬は8ポンド(約3.62Kg)加増
※G2勝馬は5ポンド(約2.26Kg)加増
※G3勝馬は3ポンド(約1.36Kg)加増
※これらの加増は前年の8月31日以降の勝鞍に適用

4月のクレイヴン開催で行われる1マイル1ハロン(約1811メートル)の重賞で、2014年の格付けはG3[2]

アールオブセフトンステークスは4月に行われ、ヨーロッパの本格的な平地競走のシーズン到来を告げる競走である[2]

歴史

この競走は1971年に創設された[2]。当初は「ラビングハウスステークス(Rubbing House Stake)」の名称だった[2]。第1回の競走に勝ったのはペンブロークキャッスル(Pembroke Castle)である[3][4]

1973年から、競走の名前は「アールオブセフトンステークス( Earl of Sefton Stakes)」に改められた[2][3][5]。これは、第7代セフトン伯爵であるヒュー・モリノーHugh Molyneux(1898-1972)を追悼したものである[2]

アールオブセフトンステークスは、春のクレイヴン開催3日間の3日目に行われる[2]

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催取りやめとなった。

記録

2014年時点での記録。

最多勝利をあげた馬

  • *テリモン(Terimon) - 2勝。1990年、1991年
  • Mull of Killough - 2勝。2013年、 2014年

最多勝騎手

2014年現在、7名の騎手が3勝をあげている。

最多勝調教師

歴代勝馬

  • *印は日本輸入馬(国際競走出走のための一時的なものも含む)
施行年格付優勝馬性齢
1971G3Pembroke Castle4牡
1972G3Lord David4牡
1973G3Scottish Rifle4牡
1974G3*オウエンダッドレイ4牡
1975G3Jimsun6牡
1976G3Chil the Kite4牡
1977G3Heaven Knows4牝
1978G3Gunner B5牡
1979G3Hawaiian Sound4牡
1980G3Ela-Mana-Mou4牡
1981G3Hard Fought4牡
1982G3Kalaglow4牡
1983G3Ivano4牡
1984G3Legend of France4牡
1985G3King of Clubs4牡
1986G3Supreme Leader4牡
1987G3K-Battery6牡
1988G3Media Starguest4牡
1989G3Reprimand4牡
1990G3テリモン4牡
1991G3*テリモン5牡
1992G3Sure Sharp5牡
1993G3Ezzoud4牡
1994G3Del Deya4牝
1995G3Desert Shot5騸
1996G3*ルソー4牡
1997G3Ali-Royal4牡
1998G3Apprehension4牡
1999※G3シーヴァ4牝
2000G3Indian Lodge4牡
2001G3Right Wing7牡
2002G3Indian Creek4牡
2003G3Olden Times5牡
2004G3Gateman7騸
2005G3Norse Dancer5牡
2006G3Notnowcato4牡
2007G3Manduro5牡
2008G3Phoenix Tower4牡
2009G3Tazeez5騸
2010G3Sri Putra4牡
2011G3Ransom Note4牡
2012G3Questioning4牡
2013G3Mull of Killough7騸
2014G3Mull of Killough8騸
2015[6]G3French Navy7牡
2016[7]G3Mahsoob
2017[8]G3Steel Of Madrid
2018[9]G3Forest Ranger
2019[10]G3Zabeel Prince
2021G3My Oberon
2022G3Master Of The Seas
2023G3Ottoman Fleet

※1999年はジュライコース・1マイル110ヤード(約1709メートル)で施行。

競走名の由来

ラビング・ハウス

ジョージ・スタッブス作『ニューマーケットのヒースとラビングダウンハウス』

「ラビング(Rubbing)」というのは馬が立木などに体をこすりつける動作を指すが、ニューマーケットにはかつて「ラビングハウス(The Rubbing House)」と呼ばれる建物があった[11]

ニューマーケット競馬場のビーコン・コース(Beacon Course)のゴール前に、王室厩舎(パレスハウス厩舎)のあばら屋があり、これがラビングハウス、ラビングダウンハウス(Rubbing-down House)と呼ばれていた。ラビングハウスはしばしばニューマーケットでの絵画の主題として描かれている[11]

現在はニューマーケットの競馬場の近くにある9ハロン(約1811メートル)のオールウェザー(ポリトラック)の調教コースが「ラビングハウス(The Rubbing House)コース」と名付けられている[12]

アール・オブ・セフトン

アールオブセフトンというのは、「セフトン伯爵」を意味する。この競走の名前になったのは第7代セフトン伯爵のヒュー・モリノーである。

セフトン伯爵位というのは、18世紀中頃の初代セフトン伯爵チャールズ・モリノーに遡る。チャールズはランカシャーモリノー子爵家の出自で、チャールズの代の時に爵位が格上げされ、新たにセフトン伯爵位がつくられた。第2代セフトン伯爵グランドナショナルの創設者として競馬史に名が残っている。また、第6代セフトン伯爵は、20世紀初頭に主馬頭を務めた人物である。

第7代セフトン伯爵は、ジョッキークラブの会長を務めた人物で、1942年には所有馬ミードック(MedocII)でチェルトナムゴールドカップに優勝したこともある。第7代セフトン伯爵が1972年に没すると、セフトン伯爵位は断絶した。ニューマーケット競馬場では第7代セフトン伯爵を追悼するため、1973年から競走の名前をアールオブセフトンステークスと改めた。

脚注

基礎情報

各回結果

注釈・出典

  1. 2014 International Cataloguing Standards Book2014年12月25日閲覧。
  2. betting-directory.com Earl Of Sefton Stakes2014年5月12日閲覧。
  3. Galopp-Sieger Earl of Sefton Stakes (ex 'Rubbing House Stakes')2014年5月12日閲覧。
  4. グラスゴー・ヘラルド紙 1972年4月12日号2014年5月12日閲覧。
  5. グラスゴー・ヘラルド紙 1973年4月11日2014年5月12日閲覧。
  6. 2015年レース結果 - racingpost  2015年4月20日閲覧
  7. 2016年レース結果 - racingpost  2016年4月15日閲覧
  8. 2017年レース結果 - racingpost  2017年4月20日閲覧
  9. 2018年レース結果 - racingpost  2018年4月19日閲覧
  10. 2019年レース結果”. レーシングポスト (2019年4月18日). 2019年4月20日閲覧。
  11. 英国国立絵画ギャラリー(テート) Newmarket Heath, with a Rubbing-Down House c.1765
  12. ジョッキークラブエステーツ公式HP レースコース地区2014年5月12日閲覧。

関連リンク

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