アンティフォナ
アンティフォナ (羅 antiphona)、アンティフォーナ(古典ギリシャ語中性名詞、複数主格 αντιφωνα / 単数主格 αντιφωνον (アンティフォーノン))、アンティフォン(英語/ロシア語) は、キリスト教聖歌の隊形の1つで、合唱を2つに分けて交互に歌う。東西の聖・公・使徒伝承教会(カトリック教会と正教会)で、現在も一般的に行なわれている。
呼び名
様式
ギリシャ世界
紀元前のギリシャ世界でアンティポーノン(アンティフォーノン)はオクターブでの斉唱を指していた。
合唱を2つに分けて交互に歌う歌い方は非常に古い起源を持ち、初期キリスト教の時代にすでにあった。
正教会
日本ハリストス正教会では聖体礼儀をはじめとする奉神礼に於いて、隊形を名前の通りに分けて行なうか否かは機会に依るが、その時に歌われる聖歌はいつも「アンティフォン」と呼んでいる。
聖体礼儀では「第一」から「第三」まで3つあり、祭日でない通常の主日は、「第一」「第二」の歌詞は聖詠経から採られ「第三」は「真福九端」(マタイ5:3-12)が歌われる。
カトリック教会
カトリック教会では、ローマ聖歌、アンブロジウス聖歌、グレゴリオ聖歌等で歌われ、歌詞は聖書から採られるが、その中でも特に旧約聖書の詩篇からが多い。
そしてアンティフォナは詩篇唱の前後に分けて歌われるのが普通であった。
特に、聖務日課の「終課(Completorium)」に於いては、以下に挙げる4つの聖母マリアのアンティフォナのうち1つを必ず歌うことになっていた。
- "Ave Regina Caelorum"「アヴェ・レジーナ・チェロールム(幸いなるかな天の女王)」
- "Regina Caeli"「レジーナ・チェリ(天の女王)」
- "Salve Regina"「サルヴェ・レジーナ(幸いなるかな女王)」
- "Alma Redemptoris Mater"「アルマ・レデンプトリス・マーテル(救い主のうるわしき母)」
出典
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