ぼくと、ぼくらの夏
『ぼくと、ぼくらの夏』(ぼくと、ぼくらのなつ)は、樋口有介による日本の推理小説。1988年、第8回サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。
概要
樋口有介のデビュー作。サントリーミステリー大賞の選考会で、開高健とイーデス・ハンソンが絶賛した。1988年に単行本が文藝春秋から発売され、1991年には同じく文藝春秋より文庫化。尚、文庫版は2007年に復刊した。映画化ならびにテレビドラマ化されている。
あらすじ
主人公の戸川春一はフォルクスワーゲンを乗り回している巨人ファンの刑事を父に持つ三多摩地区の高校生。
ある夏の日、同級生の岩沢訓子が変死し、それをキッカケにテキ屋の酒井組の娘である酒井麻子と急接近する。春と麻子は訓子の死因を判明するために奔走するが、ひょんなことから酒井組の用心棒である秀松から麻子の母親と戸川刑事が高校時代恋仲になって駆け落ちしたという内緒話を聞かされ2人はビックリする。しかし、追い討ちをかけるように今度は別の同級生である新井恵子も変死。
戸川刑事は春一や麻子たちの担任である村岡先生に事情聴取するが、その戸川刑事自身が村岡先生に一目惚れしてしまう。
映画
ぼくと、ぼくらの夏 | |
---|---|
監督 | 小平裕 |
脚本 |
神波史男 前田順之介 |
製作 | 井上高 |
出演者 |
和久井映見 大谷章 蟹江敬三 沢田研二 他 |
音楽 | ミッキー吉野 |
主題歌 | タイガース・メモリアルクラブバンド「君よ女神のままに」 |
撮影 | 関村正祐 |
編集 | 只野信也 |
製作会社 | マコ・エンタープライズ |
配給 | 東映クラシックフィルム |
公開 | 1990年11月3日 |
上映時間 | 110分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
1990年11月3日に公開された。メインロケ地は茨城県下妻市。原作小説は多摩地域が舞台だが、この映画では、村岡先生が現役の高校教師兼FM茨城のDJという設定になっている。全編にわたりGSが流れ、暗い結末の原作とは違い、ラストはタイガース・メモリアルクラブバンドの『懐かしきラブソング』にのせて遠くへ旅立つ村岡先生を戸川刑事が土浦駅で見送る切ないシーンの後、春一と麻子が大竹海岸を駆けずり回る爽やかなシーンで幕を閉じる。
キャッチコピーは「その夏は、ふたりにとって特別な“夏”になった。」。
キャスト
スタッフ
- 製作 - マコ・エンタープライズ
- 脚本 - 神波史男、前田順之介
- 監督 - 小平裕
- 音楽 - ミッキー吉野
- 音楽プロデューサー - 森本太郎
- 音楽監修 - 伊藤強
- 主題歌 - タイガース・メモリアルクラブバンド「君よ女神のままに」
- 撮影 - 関村正祐
- 美術 - 中村州志
- 照明 - 篠崎豊治
- 録音 - 柿沼紀彦
- 編集 - 只野信也
- 助監督 - 伊藤一男、棚橋邦夫、山本辰雄
- 制作担当 - 江島進、野口賢一
- 音響効果 - 原尚、真藤正樹
- 現像 - 東映化学
- ロケ協力 - 下妻市観光協会、土浦市商工観光課、鉾田町産業課商工係、つくば市商工観光課(筑波支所・桜支所)、結城市商工観光課 ほか
- 企画・製作者 - 井上高
- プロデューサー - 瀬戸恒雄(東映)、浅沼一郎(ポリスター)
- 製作協力 - 東映東京撮影所
- 配給 - 東映クラシックフィルム
テレビドラマ
真夏の女子高生連続殺人 甘くてあぶないぼくとぼくらの夏 | |
---|---|
ジャンル | サスペンスドラマ |
原作 |
樋口有介 『ぼくと、ぼくらの夏』 |
脚本 | 佐伯俊道 |
監督 | 石山昭信 |
出演者 |
濱田万葉 大沢健 江守徹 松原智恵子 他 |
音楽 | 近藤浩章 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作 | |
プロデューサー |
春日千春(大映テレビ) 八田榮一(ABC) 西村大介(ABC) |
撮影監督 | 横手丘二 |
編集 |
椙本英雄 島村泰司 |
製作 |
朝日放送 大映テレビ |
放送 | |
放送局 | テレビ朝日系列 |
映像形式 | 4:3 |
音声形式 | モノラル |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1990年9月15日 |
放送時間 | 土曜日21:02 - 22:51 |
放送枠 | 土曜ワイド劇場 |
放送分 | 109分 |
1990年9月15日にテレビ朝日系『土曜ワイド劇場』の一作として、『真夏の女子高生連続殺人 甘くてあぶないぼくとぼくらの夏』のタイトルで放送された。
キャスト
外部リンク
- 土曜ワイド劇場
- 1990年のテレビドラマ
- サスペンスドラマ
- 日本の小説を原作とするテレビドラマ
- 大映テレビ