はむらん

はむらん英語: Hamurun[1])は、羽村市が運行するコミュニティバスである。2005年5月運行開始。「はむらん」の愛称は市民公募により決定され[1]、「羽村市(はむらし)」と「run(らん=走る)」を合わせて命名された[1]

でんきバス「はむらん」
羽村駅東口 (B21251)
でんきバス「はむらん」
羽村駅東口 (B21251)

羽村東コース、羽村西コース、小作コース、羽村中央コースの4コースが運行されており、いずれも循環路線である[1]。羽村市内にはJR青梅線羽村駅小作駅の2つの鉄道駅が存在するが、羽村市役所とその2駅を起終点として、市内の交通不便地域と駅や公共施設・病院などを結びつつ循環する。

全コースを西東京バス青梅営業所に運行委託している[1]。運行開始時は、西東京バスが分離子会社多摩バス青梅営業所(西東京バス青梅営業所に併設)へ運行を委託していたが、2008年9月1日より多摩バスの全路線が西東京バスへ再移管されたことに伴い、はむらんの運行も西東京バス青梅営業所へ移管された。

沿革

現行路線

「はむらん」専用バス停留所ポール(羽村市役所)
右側は西東京バスの停留所ポール

羽村東コースと羽村中央コースは羽村市役所、羽村西コースは羽村駅、小作コース(旧「小作西コース」)は小作駅を起終点として、市内を循環する。

各コースともおおむね50分から60分間隔での運行で、小作コースの単独区間は約2時間間隔での運行となる。

羽村東コース

  • 羽村市役所 - スイミングセンター - フレッシュランド西多摩 - 双葉町二丁目 - 羽村駅東口 - (福生病院 - 羽村駅東口 - )羽村市役所

公立福生病院には平日17時台まで停車する。

羽村西コース

  • 羽村駅東口 - 神明台会館入口 - 郷土博物館 - 羽村橋 - 羽村駅西口 - いこいの里 - 羽村市役所 - 羽村駅東口

小作コース (小作駅東口・グリーントリム公園経由)

  • 小作駅西口 - 小作駅入口(東口) - 武蔵野公園前 - 羽村市役所 - 羽村駅東口 - 羽村市役所 - いこいの里 - あげば - 小作駅西口

2010年10月1日のダイヤ・コース改正により「小作西コース内回り」から改称[2]

小作コース (小作立体・小作本町会館経由)

  • 小作駅西口 - 小作坂上 - 武蔵野公園前 - 羽村市役所 - 羽村駅東口 - 羽村市役所 - いこいの里 - 小作本町会館 - 小作坂上 - 小作駅西口

2010年10月1日のダイヤ・コース改正により「小作西コース外回り」から改称[2]

羽村中央コース

  • 羽村市役所 → 羽村駅東口 → 羽村市役所 → 小作駅東口 → 羽村市役所

2012年3月10日より運行開始。羽村市と市内に羽村工場がある日野自動車日野自動車との共同事業として電気バスが導入された。詳細は「#でんきバス「はむらん」」の節を参照。

車両

2010年に導入した車両 (B21067)
日野・ポンチョ(2代目・ショートボディ)

車体デザインは、羽村市の花「」と、市のシンボル「玉川上水」のをイメージしたもの[1]

専用車両として、2005年の運行開始時に日野・ポンチョ(初代)を4台(TB201~204)導入した。車両後部には車椅子乗降用のドアが付いていた。

2008年9月1日に西東京バス青梅営業所に移管されてからは、社番のアルファベット記号が、多摩バス青梅営業所を示す「TB」から、西東京バス青梅営業所を示す「B」に変更された。

なお、西東京バスで初代ポンチョを導入したのは、はむらんと八王子市コミュニティバス「はちバス」(楢原営業所が担当)のみである。はちバス・はむらんで4台ずつ、合計8台の初代ポンチョを導入したが、2003年から2004年にかけて導入されたはちバス用の4台(A201~204)と、2005年式のはむらん用の4台(TB→B201~204)は、社番の数字部分が同一となっていた。

2010年には、2代目ポンチョ(ショートボディ)を4台導入し(B21062・21063・21067・21068)、初代ポンチョを全車代替した。

でんきバス「はむらん」

羽村市役所で充電中のでんきバス「はむらん」(B21251)

2012年3月10日に運行を開始した羽村中央コースは、市内に羽村工場がある日野自動車が開発した電気バス(B21251)が導入され、日本で初めて小型電気バスが路線バスの実用運行に用いられる路線となった[5][6][7]。羽村中央コースの起終点である羽村市役所の敷地内に充電スタンドが設置され、電気バスはここで充電を行う。

2021年3月8日より、電気バス(B21251)が老朽化により運用離脱し、羽村中央コースがディーゼルバスでの代車運行となる[3]。同年3月3日付の羽村市公式ウェブサイトでの告知では「当面の間」としており、今後の電気バスの運用については未定[3]

なお、同型同年式の電気バスを導入した墨田区内循環バス「すみりんちゃん」を運行受託する京成バスでも、同年3月9日に電気バスの運行終了を発表したが、京成バスでは「車両メーカーの申し出により」と理由を説明している[8]墨田区内循環バス#車両も参照)。

脚注

  1. コミュニティバス「はむらん」のご案内”. 羽村市総務部生活安全課 (2010年9月30日). 2012年3月1日閲覧。
  2. 広報はむら平成22年9月15日『コミュニティバスはむらん 10月1日にコースとダイヤを改正』”. 羽村市 (2010年9月15日). 2012年3月10日閲覧。
  3. はむらん中央コースをディーゼルバスで運行します。”. 羽村市公式サイト (2021年3月3日). 2021年3月12日閲覧。 “「中央コース」で運行している電気バス「はむらん」は、車体が老朽化したため、3月8日(月曜日)から当面の間、ディーゼルバスでの代車運行になります。”
  4. バス利用特典サービス(バス特)における一部サービスの終了について”. 西東京バス株式会社 (2021年2月12日). 2021年3月12日閲覧。 “2021年3月12日をもちまして、バスポイント・特典バスチケットの付与を終了いたします。”
  5. 企業情報 - 沿革 西東京バス公式サイト
  6. 広報はむら平成24年3月1日『でんきバス「はむらん」いよいよ運行開始!』”. 羽村市 (2012年3月1日). 2012年3月1日閲覧。
  7. “【EVバス運行開始】定期路線として全国初の運用開始”. Response.. (2012年3月11日). http://response.jp/article/2012/03/11/171212.html 2012年3月12日閲覧。
  8. 墨田区内循環バス 電気バス「すみりんちゃん」運行終了について|お知らせ”. 京成バス (2021年3月9日). 2021年3月12日閲覧。 “墨田区内循環バス 電気バス「すみりんちゃん」は、車両メーカーの申し出により、電気バスでの運行を終了させていただきました。今後の電気バスの再導入については未定となっております。”

参考文献

  • 『バスジャパン BJハンドブックシリーズR 62 京王電鉄バス 西東京バス』BJエディターズ/星雲社、2007年9月1日。ISBN 978-4-434-10234-9。
  • バスジャパン BJハンドブックシリーズS 86 京王バス 西東京バス』BJエディターズ/星雲社、2014年12月1日。ISBN 978-4-434-19866-3。
  • バスラマ・インターナショナル 138号 バス事業者訪問165 西東京バス』ぽると出版、2013年6月25日。ISBN 978-4-89980-138-2。
  • バスマガジン 79号 バス会社潜入レポート 西東京バス』講談社ビーシー講談社、2016年9月27日。ISBN 978-4-06-366736-3。

関連項目

外部リンク

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