お茶のおばあさん

お茶のおばあさん(おちゃのおばあさん)は群馬県館林市本町1丁目にある小祠[注釈 1][1]愛宕神を祀る[1][4]

お茶のおばあさん

地図
所在地 群馬県館林市本町1丁目4-28
位置 北緯36度14分56.0秒 東経139度32分11.4秒
主祭神 愛宕神
地図
お茶のおばあさんの位置(群馬県内)
お茶のおばあさん
お茶のおばあさん

所在

現在の所在地は、三角公園の西に接する道を北に60mほど行った西側、本町1丁目の字片町地域に、東を向いて鎮座している[1]

歴史

創立時期ははっきりしないが、16世紀ごろの館林の市街がまだこの地域より東側にあった際にすでに存在しており、信仰を集めていたと伝わる[1]。当時は現在の地点ではなく、を挟んで向かい側[注釈 2]大手門の外の堀端にあったとされる[1][4]。大手門の中、城内にあっての神であったとする説もある[2][3]。西北からの季節風が強く火災も多いの館林において、当時の街の最西端であった大手門付近に火伏の神としての愛宕神を斎祀したのではないか、とも考えられる[注釈 3][6]

明治になってから今の場所に移されたが、当時は近隣の人々はもちろん、埼玉方面からの参詣者もいたという[1]

祭神

呼称の由来

祠の内部 現在もいくつかの茶碗が奉納されている

この祠は風邪に霊験があり、付近の人などこの祠の尊崇者は、風邪をひくと断ちをして平癒祈願をおこない、全快したのちにお礼として、茶葉と本人の愛用する茶碗をこの祠に奉納した[1][2][3]。そのためいつの頃からか、この祠は「お茶のおばあさん」と呼ばれるようになったという[1][2][3]。城内にあった頃は「関の神」であったが、城下町に移ってからは「咳の神」になった、とも言われる[2][3]

脚注

注釈

  1. 「館林懐古」では『お茶のおばあさん』、角川日本地名大辞典、日本歴史地名大系では『お茶のおばさん』[1][2][3]
  2. 片町の町名は、館林城の堀に面した城下町の最東端で、道の片側にしか町屋がなかったことに由来する[5]。つまり東側にはすぐ堀があった。
  3. 後世、西に拡がった館林城下町においても、最西端の木挽町に愛宕神社が祀られている。

出典

参考文献

  • 館林市誌編集委員会 編『館林市誌 歴史編』館林市役所、1969年。
  • 川島維知『館林懐古』館林地方史研究会、1976年。
  • 館林市教育委員会 編『館林双書 31 館林の地名』館林市立図書館、2003年。
  • 角川日本地名大辞典編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 10 群馬県』株式会社KADOKAWA、2009年。
  • かたまち【片町】群馬県:館林市/館林城下”. 平凡社 日本歴史地名大系, JapanKnowledge. 2020年1月6日閲覧。


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